踊っていると肩が上がっちゃう!

踊っていると肩が上がっちゃう。 この「踊っていると」の部分を「ジャンプの時に」とか「腕を5番ポジションにしている時に」とか色々変えてもいいですよ。 この手の質問はよくあるのでぜーんぶまとめて答えてみましょう。 肩とはどこの事なのか? まずは定義を考えなければいけませんね。 肩があがってしまう、という場合、どこが肩なのか考える必要があります。   肩関節、というのは 上腕骨 鎖骨 肩甲骨 という3つの骨でできている部分ね。 *ポーデブラをつくる、肩関節についてもっと知りたい人はこちらから     なので、肩関節が上がってしまう、と言った場合、これらの骨が動くことを指します(下の写真の黒い矢印) でも、肩、といっている人にどこのこと?と指さしてもらうと、ココ(赤い矢印)   そう、肩関節ではなくって僧帽筋の部分を指したりします。 確かに、この部分が上がって見えるとき、その下にある鎖骨だったり肩甲骨が動いている可能性もありますが、 間違った筋肉(僧帽筋)で腕を持ちあげている可能性もありますね。   上がってしまう?上に動いてしまう? ここもしっかりと理解しておきたいところ。   ジャンプとともに肩まで上がってしまう、というのと 手を上に挙げたときに、肩がついてきてしまう、というのは別問題です。   肩を下げて!というと下げられる子はたくさんいると思います。 え?それすらできないって?…

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毎日ストレッチしているのに一向に柔らかくなりません…筋肉が張る、固いダンサーへのアドバイス

毎日頑張ってストレッチしてます。 スタジオにも早く来るし、変な格好でテレビ見ながらストレッチしてます。 なのに柔らかくならないし…また先生にはもっとストレッチしなさいって言われちゃいました。   大人バレエトレーニーさん(大人でバレエレッスンを受けている方々をDLSではトレーニー「トレーニングする人」と呼んでいます)でもいますよね。 年齢のせいかしら…でも後から始めたAさんは開脚が出来るようになってるわ!   年齢のせい!? 才能のせい!? 努力のせい!??? 本当はもっとシンプルだったりして… 今日はストレッチしても、しても・・・一向に体が柔らかくならない秘密を見てみましょう。   今日の質問に答える前に、この前ストレッチのまとめ記事、完全保存版を作りました。 そっちを読んでいない人はまずはそっちをどうぞ。 (そんでもって、そこで今年はストレッチ記事もう書かない!宣言をしているけれど、書いちゃったよ笑)     本当に筋肉が短いと筋肉は硬く感じる 当たり前だけれど。 筋肉をずっと使わなかったら、ストレッチしなかったら短くなりますね。 例えば骨折をして、足をギブスの中に入れて何週間か過ごしていた、としましょうか。 そしたらその部分は動いていないんだから、動かし始めた時には硬く感じます。   ずっと同じ姿勢で縮めていた、とかもこの類。 猫背で仕事を12時間とかやっていたとしたら、肩の前の部分、胸筋たちは硬く、縮こまってしまう。 よって、肩の後ろ側が伸ばされる=同じポジションにずっといる(ギブスみたいにね!) ということで、硬くなります。 →胸筋について説明した記事はこちら  …

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グラン・フェッテを考える

DLSの元にはいろいろな質問が来ます。 ほとんどの質問は基本的なテクニックについてなのね。 例えばターンアウトとか、つま先を伸ばす、とか引き上げるとか。   難易度の高いテクニックで質問されることはあまりないのですが、グランフェッテは違います。 これね、よく来ます。 多分、発表会などでなんとかの3幕、だとかなんとかのグランパドドゥ、だとかをやることがあるからでしょうね。 見栄えはするしね。   今日はグランフェッテを分析してみます。 が。 グランフェッテにチャレンジする前に、自分はフェッテができる実力があるのか冷静に見直してください。 舞台でフェッテが使われる時。 それはcorps de balletではありません。ソリスト以上です。 それだけのテクニックがついているのか…その答えはご自身でわかるでしょ。   グランフェッテという動きを分けてみましょうか。 ピルエットでスタート 軸足の強さ・正確さ 動足の動き 胴体(体幹)の強さ コーディネーション力 体力 もちろん、意志力も必要だと思われますが、どうです?     ピルエットでスタート ピルエットとフェッテは違う動きですから、ピルエットが3〜4回転できるから、といって…

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力の出し惜しみをしていると本気が出せなくなるよ

  学校試験でも話題になったケースの子 「力の出し惜しみ」するダンサー。   これは1月に行われる冬期バレエ講習会でも見られる事があるので、 トピックにしておきたいなと思いました。   スタジオにもいると思います。 幼い子達(小学生中学年くらいまで?)の場合、ここでお話するケースに当てはまらないかもしれません。 見ている人がいると頑張っちゃう!というちびっこダンサーの場合、プロになるかどうかを決定しているわけでもないですから、 スポットライトを当てられると頑張っちゃう=レッスンでもスポットライトを当ててあげるようにする などの処置が必要ですね。 ここらへん、お家での育ち方や環境なんかが影響してくる精神的な部分が強くあります。   今日お話するのは、いつも通りプロを目指す子達、って事で聞いて下さい。   見ている方には見えている本気度 うちの学校試験では、そのクラスを指導した先生はパネル(試験官)に入りません。 もちろん、1年間指導している中でクラスでの態度とか、成長とかを知っているのは担当者なんだけれど、 そうすると冷静に試験を見ることが難しくなるからです。   外部からの先生の場合、その日だけの踊りをみるわけですから、当日の出来だけを(ある意味冷たく)見放すことができます。 同じ学校の先生でも教科が違う場合、他のジャンルと比べてバーサタリティ―をチェックすることができます。   ちなみにこの前、クリニックに来た他のバレエ学校の子達と話していた時、 その子の学校(そっちの方が大きい!)では1-2人しかパネルがいないそうで。 規模の小さなうちの学校がここまでやるのははやっぱりちょっと特殊なんだな、なんて思いつつ。   試験が終わった後、担当の先生が一番嫌いだっていうのが 「今まで今日みたいなレベルで踊っていたら、もっと指導してあげられたのに」…

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絶対ストレッチをしちゃダメなわけじゃないんですからね

  2016年最後のストレッチ記事にします。(決意!) 何度も何度も・・・何度もストレッチ記事は書いてきていますがまだ質問が来るのでよくあるストレッチ質問に答えます。 様々なストレッチ記事もたくさんリンクを付けて探しやすくしてみました。   レッスン前にストレッチをやらせなかったら、いつやるんですか? レッスン前にやっていいですよ笑 ただ、ウォームアップとストレッチは一緒じゃないって覚えておいて下さい。 覚えられなかったら、スタジオの壁に貼って下さい。   レッスン前にやりたくないストレッチ 静的ストレッチ→同じポジションで止まっているストレッチ 意味のないストレッチ→何を伸ばしているのかよく分からないストレッチ! →ストレッチのDOとDON'T →そのストレッチ、役に立っていますか?   レッスン前にストレッチを取り入れる方法 軽くウォームアップ(スタジオまで早歩きなど)をし、伸ばしたい場所をストレッチ。 その後しっかりとウォームアップ。この時、伸ばした筋肉も含めてしっかりとウォームアップさせること。 レッスン レッスン後のクールダウン ストレッチ 注意事項:レッスンの後リハがある場合、もしくは2つ以上のクラスを受ける場合、4番までで終わりにすること。   →忙しいダンサーのウォームアップ →クールダウンについて   安全にストレッチをさせるのは教師の役目です。 ストレッチはエクササイズの一部。 スタジオでやらせる場合(もしくはお家でやらせる場合)しっかりと理解して、何をやっているのか説明できるようになってください。…

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壁を使った腕立て伏せ(ポーデブラ、上半身強化)

  腕立て伏せの質問、覚えてます? 忘れてる人、まだ読んでいない人はこちらの記事を先に読んでくださいね。   DLSには記事がたくさんあり過ぎて、どの順番で読んだらいいか分からん!と言われるので・・・ 腕立て伏せのフォームについての記事で、ダンサーには腕の力、腕と背中をつなげる力、などが必要ですよ、 だから腕立て伏せやってね!とお話しました。 ただ、問題は腕立て伏せの前に、肩甲骨が飛びだしちゃって、腕立てのフォームすら作れないと。   だからその後の記事で肩甲骨が飛びだしちゃう解剖学的理由とバックグラウンドを説明し、 肩甲骨のウイング修正の記事でどうやって飛びだしちゃう肩甲骨をコントロールするか?をお話ししたわけ。   ここまでOK?   今日は腕立ての記事でちらっとお話した壁をつかった腕立て伏せについてお話していきます。 これはウイング修正エクササイズをやってから行いましょうね。   原理 腕立て伏せとはプランクの動くバージョンである=体幹をキープするべし! 腕立て伏せの記事で説明したから飛ばします。   何よりも正しいアライメントが最初! これも腕立てふせ記事に書いたけれどとっても大事。   体が高くなればなるほど楽になる 普通の腕立て伏せが真ん中の棒人間。 体を腕とつま先、そして胴体の筋肉で支えます。     左が壁バージョン。重力が足の方に落ちるので腕にかかる負担が少ないのと、…

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舞台でのプレゼンテーション力を高める4つのヒント

プレゼン力。 そう言ったら日本語ではビジネス用語みたいに感じるかもしれません。   確かに「明日プレゼンがあるから」とか言ってパワーポイントを作っている合間にこの記事を読んでくれている大人バレエトレーニーさん(大人でバレエレッスンを受けている方々をDLSではトレーニー「トレーニングする人」と呼んでいます)がいるかもしれません。   (って書いて気づいた。最近の子はパワポって知っているのだろうか・・・?)   プレゼンってグーグルさんに聞いてみると 情報伝達手段の一種で、聴衆に対して情報を提示し、理解・納得を得る行為を指す なんて出てきます。 これがバレエに関係するのかしら?   ダンサーのプレゼン力というのは、コンクールの採点基準にも含まれているほど。 バレエ学校試験でも絶対に見られていますから、言葉を知らなかった人は今勉強しておきましょう。 日本語英語、と本当の英語が違うっていうのはよくあります。 ダンサーのプレゼン力 ダンサーのプレゼン力というのはなんでしょうか? プレゼンテーションする相手はオーディエンス(観客)だね。 なので観客に対して自分の踊りを表現する力の事となります。 (試験の場合は試験管、コンクールの場合はジャッジに変更されるけど)   表現力とも言われるけれど、 表現するものがなければ(役のない踊り、学校の試験、コンクールの予選)、 踊りの雰囲気や音楽の感じを伝えたり、踊る楽しさを表現したりすることを指します。   今日はプレゼン、として役柄に対する表現力とか演技力とかではなくって、バレエ学校の試験やコンクールの予選などで行われる普段のレッスン+αに使えるヒントを書いていきます。   って事は、今夜のレッスンから練習できるって事。 なのでそれぞれのヒントにレッスンヒントも付けておきました。 試してみて下さいね。…

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