この夏コンクールに出る前に考えて欲しいこと

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気温が上がってくると一緒に上がってくる日本のコンクール熱。

私のコンクールに対する意見はネガティブですが、それはすでに記事にしてあります。

ここら辺をお読みくださいね。

 

また様々な研究(練習量、偏った練習、コンクールと心理学、成長期のからだなど)を見てもいいことが書いていないのがわかるはずだし、

海外の大きな学校は生徒をコンクールに出していない、という世界のバレエ界の見方も頭に入れておきたいです。

 

とはいえ、コンクールに出るな!っていうだけだったら聞いてくれないと思うので、

今日は出る前に考えて欲しい事をリストにしてみました。

 

ここに書いてある事を考慮に入れて欲しい、っていうことと、お母さんや先生のガイデンスになりますように。

ちなみに過去記事では年齢の上の子たち(留学希望の子たち14、15歳以上)を想定して書いてあるので、今日書いてあることは、12歳以下だと思ってください。

もちろん、大人バレリーナさんがコンクールに参加したいと思っても考える必要のあることですけどね。

→バレエコンクールの良し悪し

→数字で見るコンクール

→コンクール?スカラーシップ?留学?

→うちの子本気でバレエがしたいのかしら?

誰のためにコンクール?

もちろん、娘、生徒のため!!

って言いたいけれど、本当にそうですか?

 

一度自分に正直になって考えてみてください。

 

「この子くらいの年齢の子たちはみんなやっているから」

「バレエをやっているのならば出ているべきって言われたから」

「出してください、と親から言われたので」

「いいお金になるから(まーこうやって公に言う人はいないと思うけどさ)」

「上達するために(自信をつけるために)必要だからと言われたので」

 

これらの理由は、彼女のため、ではありません。

全てにおいて共通している点は人から言われたことである。という部分。

雑誌かもしれないし、親かもしれないし、逆に先生から言われたことかもしれないし。

周りを見ていて思うのかもしれないし…

 

ただ、これは「彼女」ではないんですよね。

 

彼女の年齢にもよりますが、中学生くらいならば自分で考えるというオプションもいいでしょう。

15歳以上になれば、良いコンクールも多くなるし、そこから出てくるコネクションや留学先などもあるはず。

 

でも小学生だったら?義務教育中ですから留学なんてできても短期。

それくらいの年齢を海外のバレエ学校がビザを出して取ることはほぼないですから、

将来につながる保証も、学校に入学できる保証もないわけです。

(現地の学校に通いながら、というのはオプションですが、現地語で学校に通いながら踊るという事になります。

毎日踊る生活だけでなく、日常生活からのおおきなプレッシャーになります)

 

また、その子達が友達は出ているのに自分は出られない、

という社会的プレッシャーに勝てるでしょうか?(流行りに乗る、ってことは周りに嫌われたくない、という気持ちでしょ?)

 

だから彼女に聞く、ということがいつも正しいわけではありません。

 

周りから聞いた情報、というのはただの噂話なのか、科学に裏付けされているのか?

大人が考えてあげたい部分は、彼女の「今」を考えて「将来」を計算した時に本当にメリットが多いのか?

バレエの先生が自分に問いたいことは、「自分がコンクールに出た経験が果たして大人になった時にプラスになっているのか?」それに胸を張って答えられなかったら本当に彼女のためではないと思います。

 

身体的なリミット

コンクールに出ることで忙し過ぎになっていませんか?

夏というとコンクールはもちろん、講習会やスタジオの特別レッスンなどもあるかもしれませんね。

発表会があるところも多いですし、発表会のための合同練習が多いのもこの時期。

 

しっかりと休める時間はありますか?

怪我を治す時間、そしてリハビリをする時間はありますか?

子供の時の「痛い」というのは大きな問題につながることがあります。

その部分を使いたくないため変な癖がつく、かばうための他の怪我…

 

また、普段は忙しくてレッスンに多く参加できない子であれば、いきなりレッスン量を夏場に持ち上げるのは危険です。

徐々に増やしていく必要があるのはテクニックだけでなく、練習量も。

そうすることで安全に体を育てていくことができるのですから。

 

学校の部活、勉強とのバランスは?

バレエだけではないのが子供。

他の部分で忙しくなるかもしれない、ということはしっかりとスケジュールの考慮に入れてあげる必要がありますね。

 

また、成長期であったらなら、そのような体に大きな負担をかけるのは怪我にもつながりますが、

成長を止めてしまう原因にもなります。

成長痛というのは、成長している全員に起こることではありません!

成長期に無理な使い方、過剰な使い方をしているから起こるんです。

 

またバレエばっかり、先生と一対一で行っていて、同い年の子たちと一緒に遊ぶ時間がなかったら?

人間関係のバランスを学ぶのも、人との距離感や、一生つながるお友達を作るのも、今しかできないことでしょう。

 

1日は24時間。

全てはできないから、何にイエスと言って何にノーと言いましょうか?

→yesとnoというチョイス

 

メンタル的な考慮

称賛、よく頑張ったね、とか上手になったね、ということは外部から与えられるものではありません。

負けたくない、という感情がいつも悪いわけではありませんが、競争心と言うのが生み出すものは何でしょうか?

 

よく、コンクールに出て舞台慣れする、と言いますし、自信をつけるためとも言います。

でもさ、自信をつけなきゃいけないような子を1人しか1位を取ることができないコンクールに出すことで自信がつくのだろうか?って思ったことあります?

 

練習をしたから、前の自分より上手になったから賞がもらえるコンクールは世界にありません。

当日、舞台の上のものが判断されるのです。

その場合、本当に自信につながるのでしょうか?

 

また舞台慣れ、というのはどういうこと?

舞台とは他の人がいて、揃って踊るとか、みんなで練習するとかそういうことを学ぶ場所ではないの?

どんなサイズのカンパニーでも主役は1舞台1人です。

だから一人で踊ることの練習がどれだけ必要なのでしょうか?

 

外部から称賛を与えられて来た子たちは他人のために頑張るようになります。

お母さんを喜ばせたい。

先生に褒められたい。

他のお友達に一目置かれたい。

 

これは精神的に良い状態ではありません。

が、現代の生活では常に子供たちが置かれている状態です。

受験、就活、昇給・・・

そういう人生があるのはもちろん事実だけど、小さいうちからやって良いのか?

 

金銭面だって大事

将来バレエの道を真剣に考えている人たちは知っておいてください。

お金がバカなくらいかかります。

 

たとえコンクールで奨学金が出たとしても、交通費(国際飛行機代)はかかります。

毎年、と言いたいところだけれど、ロイヤルなどは毎回ホリディごとに学生寮が閉まるため、生徒たちは実家に帰らなければいけなくなります。

 

奨学金も、毎年出るわけではありません。

1年生はいいかもしれないけれど、卒業までにどれだけかかると思うのですか?

アジアは物価が安いのもお忘れなく。

 

コンクール、オーディションにはお金がかかります。

ヨーロッパやアメリカにオーディションに行くということは、その分ホテル、貸しスタジオ、レッスン費、旅費がかかるだけでなく、

オーディション用のDVD制作のお金やプライベートレッスンへの費用もあります。

 

カンパニーに入ったら入ったで、チケットノルマ、自分のケア、生活費。。。

手術することになったら?カンパニーから首になったら??

日本のように医療保険などがしっかりしているところも少ないのが事実ですが、どの国、カンパニーに行くのかによって、どこまで自分で支払わなければいけないかも変わります。

実際、レッスンは無料だけれど、交通費を出せない月はレッスンさえ通えなかったと言う人もいるんですよ。

 

 

何を言いたいか?というと、

本気で留学させたい、プロになる道を応援してあげたい、と思ったらご両親はかなり蓄えておかなければいけないということです。

 

実際に、すごく才能のある子がオーディションに行くお金がなく、日本に戻り居酒屋でバイトをしているうちに、体力もテクニックも衰えた、というのを見ています。

父親がリストラされて、バレエ学校に通うことができなくなった子も見ています。

 

もっと大きなスケールでバレエ人生を見てみてください。

 

一番大事なことは?

コンクールに出るかどうか?を考える時に一番大事なこと。それは

「あなたは何のために踊っているの?」ということです。

 

みんながみんな、プロにならなくていいんですよ。

バレエが好きなんだーってだけでいいんです。

スタジオで一番上手になる必要も、早くトウシューズを履く必要も、なんもないんです!!

 

でもね、大事なのはなんのために踊っているのかをはっきりさせること。

そうしたら答えが見えてくるはずです。

 

Happy Dancing!

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