夢だけじゃ夢には届かない 練習、先生の責任、赤裸々日記。


夢だけじゃ夢には届かない 練習、先生の責任、赤裸々日記。

冬期バレエ講習会が終わり、教師講座も終わり、カンフェレンスも終わり・・・

ようやくこっちに帰ってきました。

 

It’s a middle of summer!なメルボルン。

明日は37度になるそうです。やだねー

 

さていつも通り、セミナー赤裸々日記を書いていきます。

今日は冬期バレエ講習会より。

 

冬期バレエ講習会は5日間に渡ってプロを目指すダンサーたちが模擬留学を体験するためのセミナ―です。

今年は教師一同色々と考えさせられました。

ひとつひとつは今後ゆっくりと書いていくけれど赤裸々日記としてトピックに選んだのは

夢は夢だけではかなわない」という事。

 

 

ダンサーになりたい!という夢

それは大事です。

たとえね、ダンサーになれなかったとしても、若い時に自分の夢に向かって走れること。

自分の限界に挑戦すること。

周りが一生懸命サポートしてくれて、それに答えるために頑張ること。

素晴らしいことだと思います。

 

辛いこともたくさんあるでしょう。悔しいこともたくさんあるでしょう。

だけどその経験が大人になった時に輝いてくれるはず。

 

やりたいことが見つからないためうつ病や心の病気になってしまうように、

やりたいことが見つかったら70歳でも輝くように。

その情熱ってバレエだけでなくって人生そのもののバイタリティーにも大事だと思う。

 

夢だけじゃ足りない

そうはいっても夢では足りません。今回それを強く感じました。

今回は2016年に様々なDLSセミナーに参加してくれた人達が多く、それを考慮してクラス構成を組んでいました。

私が担当したウォームアップクラスでは、ダンサーのためのボディコンディショニングセミナーDLSキッズなど、

4-5月に開催したセミナーで説明したエクササイズたちを取り組みました。

留学を前提にしているので、エクササイズクラスは英語で行いましたが、毎日同じ動きをしているのと、

一人一人をしっかりと注意していたので、最終日までにはかなり上達が見えました。

 

フィードバックシートにも、ダンサーの反省にも、ウォームアップクラスをやることで踊りやすくなる!という発見や、

レッスンでできない事をウォームアップで気をつけるなどのつながりが出来たという声を聞きました。

 

それ自体はいいんだけど。

名古屋セミナ―で、東京でお話していた注意点が出来ていない。

もちろん、半年前の2,3日のセミナ―で言われた注意すべてを覚えておくことは難しいかもしれないけれど、

練習してなかったんだろうな、という体の弱さが見えました。

敢えて、過去受講者を優先して講習会に招待していたので、正直がっかりしました。

 

クラシックバレエクラスでは9月セミナ―で使った振り付けをかなり組みこみました。

3日間かけて、テクニックではないとしても音の取り方やアクセント、そして表現力を勉強したはずだったのに、

それも抜けていた。

 

ポワントクラスではいつも通り、ビデオをみて9月から練習しておくように、と連絡しておきました。

初日にオーディションしますからね、と。

だけれどかろうじて覚えているものの、音の取り方、ポーデブラ、細部までできている人が少なかった。

確かに、ビデオでは分かりづらい部分もありました。

腕が映っていないとかね。

だけどそれに対しての質問は当日までなかった。

 

どうして?

 

同じ振り付けを行います、という言葉で始めた3日から発表会前日まで、音楽を録音させてというリクエストもなし、

そうしている人もいない。

誰だってスマホを持っていて、レッスン中に録音しておけばできちゃうのに。

 

参加者のために自習時間を作って、スタジオ費を払っていましたが、その写真を見ても踊っている子より座っている子が多かった。

私は隣でクラスをやってましたけどね、講師の人はいつもそこで見ていたし、証拠写真もあります笑

影の努力って奴なんでしょうね。

すぐに着替え、空き時間に練習しているのはいつも同じメンバーでしたし。

 

もちろん、その中で輝いていた子もいました。

5日間で大きな上達が見えたり、3日目でスイッチが入ったり。

将来性がある子達にはそう伝え、講師全員驚くべき上達を見せた子には奨学金を出しました。

(DLSTシャツを買ってくださった皆さん、どうもありがとうございました!)

 

DLSの講習会に来てくれた子達はみんな同じような志があったはず。

その中で上手な子達をしっかりと研究したんだろうか?

自分に足りないものを見付けたんだろうか?

夢を叶えるためには、努力が必要だって分かってくれたんだろうか?

 

セミナ―だけ受ければ勝手に上手になるとでも思っているんだろうか?

 

練習の量、練習の質。

練習の量がみえたのも今回でした。

別に毎日踊ることが練習の量を決めるわけではありません。

ただ、1回のレッスンでどれだけ集中しているか?日常生活でのスタミナは?という面で、どれだけ1レッスンで踊りこんでいるか?という意味での練習量。

 

海外で既に踊っている子達も混ざっていたので、その子達の踊りはコンシスタントでしたね。

という事は、やはり海外にいきたければそれだけ踊りこまないとダメだって事だね。

 

練習の量、これは自主練でも、注意されていることでも見えました。

できなかった事を理解するだけでは、できるようにならないのよ。

エクササイズを知っている、とやっている」という記事でご紹介したけど、

レッスンでも同じ。

 

ポーデブラを間違えたら練習する。何度も何度も、何度も、体に入るまで練習する

自分が納得いくまで練習する。

例え、なれないポワントワークで脚が痛くても、連日のレッスンで疲れていても、

音を取りながらマーキングはできるし、ポーデブラの練習はできる。

 

注意されたことを直さなかったら上手にはならないのよ。

これは当たり前でしょう?

 

今回、人数と発表会のスペースの関係上、様々なエリアで2グループに分けて進めました。

待っている時に、言われたことをやっている子とぼーっと立っている子。

空き時間に友達と確認している子、大声でおしゃべりばっかりしている子。

マーキングでさえ音の取り方を間違えている子はどうしようもないでしょう。

 

結局ね、プロダンサーでもレッスンをするよね。

そしてその内容にあまり差がない事はworld ballet dayなどをみたら分かると思う。

プリエ、タンジュ、ジュッテ・・・

じゃ何がレベルを変えるのか?

 

繰り返し。

緻密で、厳密で、考え抜かれた、繰り返し。

 

これをリハーサルとか、レッスンとかと言います。

バレエで繰り返さないことはありません!

正しく繰り返さないと意味がないし、しっかりと考えながら繰り返さないと意味がありません。

練習の量、練習の質。

別に一日5時間踊れって言っているわけでもなく、グランジャンプを繰り返せ、といっているわけでもなく。

だけれど、練習をしなければ誰も上手にはなりません。

 

先生の責任

今回、大きく見えた一つは指導者の責任でした。

 

できないところを繰り返し指導する。

という事を知らない子達はたくさんいました。

それよりも驚いたのは、

 

  • 走り方を知らない生徒→ポワントとフラットシューズでは走り方が違いますよね、ポワントを通るかどうかが違うから。

 

  • 並び方を知らない生徒→5人で2列だったら、2人と3人が間に入るでしょ?それが分かっていない子達の多いこと!

 

  • スタジオでのマナーを知らない生徒→踊っている子の前を走らない!バーに寄れかかって話を聞かない!忘れ物をしない!など。

 

  • ポーデブラを知らない生徒→どんな動きでも、通る道は決まっている!特にブラバーと1番ポジション通過ができていない人の多いこと・・・

 

テクニック、スタジオのサイズ、レベル・・・と関係なく、バレエをやっていたら大人バレリーナさんでさえ知っておかなければいけない部分を知らない子達がたくさんいました。

おかげで、テクニックの練習の前に、このような部分の練習に時間を割かなければいけませんでした。

 

並び方、前の列と後ろの列の入れ替わり・・・

こんなこと、講習会でやるレベルではありませんよね。

スタジオで小さい頃からやっているべきですし、なんちゃってバレエでもやっているべき!

 

確かにスタジオ経営、指導、家族の世話、全てをやるのは大変です。

だけどね、上で挙げた部分はバレエ解剖学とかさ、そういったレベルでもなく、

プロを目指す子達の難易度の高いレッスンでもなく、基本でしょ!?

 

どーりで今回のセミナー後、スタジオを辞めたいんですけど、という質問が多かったわけです。

ま、スタジオを辞めたから、といって上手になるわけではありませんが、基本的な部分が分からなければ分からないのでね。

 

ということで、皆さまの期待を裏切らない、赤裸々ぶりになっていたら嬉しいですが笑

2017年最初のブログは辛口で始まりましたが、バレエをやってたら(プロレベルでなくても!)考えてほしいです。

 

Happy Dancing!

ai

 

 


  • 夢だけじゃ夢には届かない 練習、先生の責任、赤裸々日記。”へのコメント

    • January 16, 2017 at 10:10 am

      すごく納得出来る内容でした。
      これは是非とも娘にも読ませなくてはと思いました。

      〇〇になりたい…
      そのためにどれだけ自分に厳しく向かいあえるか。プロフェッショナルを目指すということ、すべてに通ずる話だと思いますました。
      厳しい世界なんだと…
      そしてバレエにおいては、何より、基礎の大切さ。
      コンクールや講習会に年何回…周りに踊らされず、正しい日々の基礎あってこそコンクールや講習会がまた生かせるのだと。
      色々と考えることもありましたが、スッキリしました。

      Reply
      • January 21, 2017 at 1:47 pm

        山田さん、
        コメントありがとうございました。

        「周りに踊らされず、正しい日々の基礎あってこそ」本当にそう思います!
        特にコンクールや講習会(ま、やっている本人が言うのも変ですが・・・)はビジネス。そこで何も勉強しなくても参加しただけで満足してしまう人が多いと思うのです。
        特にご両親や、先生方が。だからDLSセミナーではきついこともいうし、足りない部分も生徒、先生、親御さんに指摘しているのですが・・・伝わっているといいなぁ。
        ありがとうございました!

        Reply
    • January 16, 2017 at 2:26 pm

      初めまして。
      いつも楽しく拝読しております。
      私はもう踊ってはいませんが、仰りたいことは物凄く!分かります。
      留学、プロになるなど夢は…素晴らしいけど、どこか甘い子が多いですよね。私もそんな1人だったと思います。
      あと、指導者が様々なマナーを厳しく教えないお教室も多いです。父兄のクレーム?を恐れている面と、お教室の生徒数減を気にするあまり野放しにする傾向がみられますね。たはだ若いうちにマナーを理解していないと、外の世界に出た時に本人が恥をかくのに…といつも思います(笑)
      プロ云々ではなく、あいさんの講習会を受講するくらいのやる気がありながら、あいさん他関係者の方々にがっかりさせちゃうなんて…と完全な他人ですがちょっと悶々としてしまいました。
      でも、最終的には本人次第だと思います。あ、でも周りの方々あっての本人次第というか。上手く言葉に出来ていませんが、外で学ぶチャンスをどう捉えるか、だと思います。
      長文失礼致しました…

      Reply
      • January 21, 2017 at 1:44 pm

        まみさん、
        コメントありがとうございました。
        「外の世界に出たときに本人が恥をかくのに・・・」その通りですよね。その場のやさしさ=彼女のため、とは限らないんですねー。
        本人次第だけれど、環境のサポートもすごく大事!私もそのとおりだと思います。
        そんなメッセージがDLSを通じて発信できていたら嬉しいです。
        ありがとうございました!

        Reply

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