分からない事は、分からないから、わからない!


分からない事は、わからないから、分からない!

題名を見て、なんだそれ?って思いました?
書いていて私もなんだかよく分からなくなりました…

 

意味の説明から行きましょう。

自分の分からない事は、分からない事も分からないから、
結果どうやって勉強したらいいのか分からないので、分からないままである。

 

これで説明したの!?

 

 

例をあげて見ていきましょう。

 

フェッテができない。

と言ってきたダンサーがいました。
練習しているけれど、フェッテができない。
だからいつも後ろに回されてしまう。

 

そこで、何ができないの?何がいけないの?
と聞いてみたところ、

「分からない」

 

何ができないのか分からないから、どうやって練習したらいいのか
「分からない」

 

練習ができないから、がむしゃらに繰り返すだけで結果が変わらず、
何をしていいのかさえ
「分からない」

 

 

どうです?
ちょっと分かりましたか?

 

 

他の例。

子供の時にバレエレッスンはできてたと思ってた。
教え始めたときは必至だった。
ひょっとした事からDLSを知って、
教えるって、体って、こんなに複雑で、
自分は何にも分かっていなかった…と凹んだ。

 

どうです?

よくメールや、セミナーで聞く言葉です。
自分の無知を感じました。
ってやつ。

 

この写真を10秒ほど見てください。
今年の初めに行われた、DLS冬期バレエ講習会の一部です。

アダージォをアダージォに踊る バレエ用語編

 

スクロールして写真が見えなくなったら質問です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私、髪の毛上げていました?おろしていました?

 

 

次の写真。

small2
一番最初に目が行ったところはどこでした?
私の髪の毛じゃなかった?

 

 

知らない事はね、元々私たちの頭にないわけで。

フェッテの正しい形と動きを理解できていないダンサーにとって、
先生の注意も、自分を撮ったビデオも、
何をしているのか、分からないままなんですよ。

 

何を見ているか分かると、
人間は注意を向けることができます。

 

だから、バレエを見に行くのがつまらない人が多いんです。
バレエのことが分からないと、
ストーリーが分からないと、
何を見ていいのか分からない。

 

そういう人は、ガラパフォーマンスは好きです。
ストーリーもなければ、なんだかいろいろな雑技が出てきて、
人間的でない動きってのは分かるから楽しい。

 

一度注意を向けることができると、
視界が広がるのです。

 

私たちが生活している中で、全てに注意を払っていたら疲れちゃいます。
だけど、注意を払いたくても、何を注意していいのか分からなければ、
視野は狭いままです。

 

フェッテの彼女は、
フェッテで脚を開くとき体がクロワゼに向くじゃない?
その時にね、脚もクロスするのだと思っていたんだって。

つまり、クロワゼ デヴァン アンエール オン フォンジュの
正しいポジションが分からなかったって事。

 

  • クロワゼは体の方向で
  • デヴァンは脚を出す方向で
  • 体の方向が変わっても、脚の方向は変わらない。

 

この基本的な部分ね。
それが分からなかった。

 

また、脚をロンデジャンプさせるときに、軸足はフォンジュのままであり、
脚がアラセコンドになったらルルベで回転が始まる
というタイミングも分からなかった。

 

フェッテ、という形を習ってきたけれど、
分析して説明、指導されてなかったって事でした。

 

分からない事は分からない。

バレエじゃなくても言えることです。
英語とかも学校で勉強するのじゃ通じないよーなんて思っていたけど、

文法ってすーっごく大事だって分かったり、

生徒を指導し始めて、アンシェヌマンの細かい部分まで考えていなかった、って分かったり。

 

一度個別で生徒を指導したときに、
生徒がクドゥピエを通過して脚を前に出すのか、
床を使ってクロシェして脚を出すのか分からなかったの。

 

そこで、その子を指導している先生に聞いたら、
彼女もよく分かっていなかった。

 

分からない事は、分からない。
その生徒がステップを美しくこなせる確率はほぼゼロでしょう?

 

何が言いたかったか?というと。
分からない事が分かっただけでおおきな進歩なんです。

 

DLSサイトを読んでとっても凹んで、
バレエ教師をやめようか!と思っても、

昨日の自分よりは一歩進んだ自分がいることを忘れないで!

 

教師のためのバレエ解剖学講座は特に難しい講座です。
もしかしたら、受講のゴールは

何が分からないかを知ること。
かもしれません。

 

バレエ講習会もGWに行われるダンサーのためのボディコンディショニングセミナーたちも、
すごく難しいことを言うし、頭がパンクする!って思うこともあると思います。
だけどね、それ自体が素敵な進歩だって忘れないで下さいね。

 

DLSオフ会ではQ&Aセッションがあります。
ケガの相談をされたら治療もしちゃうかもしれないし、
エクササイズの質問をされたら、エクササイズを作ってあげます。

分からない事は、分からないから。

どんどん質問してくださいね。
お会いできるのを楽しみにしています。

 

Happy Dancing!

ai


  • 分からない事は、分からないから、わからない!”へのコメント

    • November 11, 2015 at 12:20 pm

      佐藤さま
      SNS の「公」なコメント欄に書き込みをすることを控えている都合上、直接こちらに投稿させて頂きました。

      いつも興味深く記事を拝見しています。
      身体的な内容もさることながら、生徒として、教師としての姿勢、取り組み方について、共感したり、学ぶところが多いです。

      今回の記事も自分が生徒時代に陥っていた「負の無限ループ」を思い出しました。感覚で何となく動ける人の中で「何で出来ないの!」の言葉にパニック状態でした。
      一度、腰を痛めたことをきっかけに理学療法士とやり取りをしながら、身体の仕組みから改めてレッスン内容を見直すことになり、それによって「見る目」が育ってきたと思います。(その時にバレエでもある先生に出会えたことも大きいですが。)
      現在30代に入り、スタジオで生徒さんにアドヴァイスする立場となり、まさに「分からないから、どうやったら出来るようになるのか分からない」ことが少しでも無くなるように、まだまだ考察の毎日です。自分の狭量な経験からくる「勘」ではなく、それぞれの人が「見る目」を養えるように…
      私はいわゆる「踊れる生徒」ではなかったので、その私が細かいところを説明しだすと、色々あるようですが「何で出来ないの!」が少しでもなく、自分の問題点や課題にシンプルに取り組めるように出来ればと思います。
      セミナーになかなか参加出来ないのが大変残念ですが、「見る目」のヒントとなるDLSの記事を心待ちにしております。

      長文(しかも回りくどい)、大変失礼致しました。

      Reply
      • November 12, 2015 at 9:19 am

        素敵な文章をどうもありがとうございました。
        このような言葉をかけていただけると今までの努力が報われた感覚になります。

        感覚で分かるダンサーは感覚をなくしたとき(レッスンの量、けが、長期休みなど)におおきなスランプに陥る他、テクニックに持続性がないと感じています。
        簡単にできちゃうから、できなくなった時(スランプ)にどうしたらいいのか分からない。そして完璧ではなく、伸びしろが狭い。
        ただいまオンラインコースを制作中ですが、そこでも解剖学をツールとして使って、何をどうしたらいいのか?教師として考える練習をお話ししています。
        見る目を養う、というのは教師でなくても、ダンサーでも必要なことだと思うので、今後も役に立つ記事をお送りできたら幸いです。

        Reply

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