知識の解剖学から舞台で使える解剖学へ。


舞台で使える

解剖学をブログでご紹介するのは結構簡単だったりします。

だから参考書とかがイッパイ出ているのです。

 

だけど、知識として知っている解剖学が踊りで使えるか?

というと大きなギャップが出来てしまうのが事実です。

 

例えば、絵でみてわかるふくらはぎの筋肉、を実際に触ってもらうと、全くもって間違った場所を触っていた・・・

なんてことも多々あります。

これはひとりひとりの考える「言葉」が違うため。

 

 

 

 

腰に手を当てて!

というと腰椎の部分に手を当てる人、

腰骨に手を当てる人、

わき腹に手を当てる人、

などが出来てしまいますよね?

 

 

 

日本では「アンデオール」と言うのをターンアウトだと使うバレエスタジオが多いですが、

アンデオールは「外回り」と言う意味なので、

脚や体の外回り、つまりロンデジャンプの外回り(脚の動き)、ピルエットアンデオール(体の動き)と使います。

 

ターンアウトはturn out、つまり外側に回す、なので脚を外側に回す=脚の外旋=ターンアウト!となるわけ。

 

だからメールで「アンデオールが出来ません」と言われると混乱するのが私です。

なんのステップでアンデオールが出来ないのか?

アンデダンは出来るのか??

なんて思ってしまいます。

 

私にとってのアンデオールと、皆さんのアンデオールが違ういい例です。

 

坐骨シリーズでお話したように、坐骨、と言う言葉を知っていても。

坐骨=骨盤の一部。

と結びついていないダンサーが多いのも事実ですし、

坐骨を感じながら踊る、と言うのが出来るのもほんの僅かです。

 

ダンサーのゴールは全ての筋肉の名前やケガの状態を知っていることではなくって、

舞台で感動させる踊りをすること

そのために自分の体と向き合い、長期舞台に立つために、体のことを知ろう!と思うのでしょう?

 

だから、残念ながら参考書の中だけの解剖学では役に立ちません

解剖学を勉強するだけでダンサーになれてしまったら、

世の中にはお医者さんが踊るバレエ団、と言うものが出来てしまいます。

 

白衣の舞。

見てみたいような、見たくない様な・・・

 

知識というのは大切なものです。

知っているから出来ること、というのが多くありますよね。

 

 

変な色のりんご。

腐っているりんごは危険だ!

と知っているから、食べないようにするでしょう?

 

生の鶏肉はサルモネラ菌がいるかもしれないから食べないでしょう?

 

それって、食中毒になった経験から知っていることではなくって、

知識として知っていること

 

だから赤ちゃんはなんでも口に入れてしまう。

まだ、そういう知識がないから。

 

知識には落とし穴があります。

知ったかぶり。

ってヤツです。

 

本で読んで知っている、

勉強して知っている、

と言うのが「本当に実行できるか」といったら?

 

例えば、もう周知の事実である「股関節からのターンアウト」

だけれど、これが実際に出来るダンサーはどれくらいいるでしょうか?

股関節、と言う部分をしっかり知っているのダンサーはどれくらいいるでしょうか?

 

股関節からターンアウトしなさい、と言いながら、

バーレッスンの最初に膝を曲げ→足先を1番ポジション→膝を伸ばし→骨盤を引き上げる

 という順番で足のポジションを作っている人がどれ位いるでしょうか?

 

「股関節からのターンアウト」を正しく理解できていれば、

ターンアウトする前に骨盤や背骨のアライメントを作らなければいけないことを知っています。

 

そうすることで大腿骨をしっかりと外旋出来るよう準備が出来るからです。

車を運転する前に鍵を回して、エンジンをスタートさせるみたいなもの。

 

また、膝を曲げることで膝の靱帯が緩み、関節に「遊び」の可動域が生まれます。

だから、関節のこと、靱帯のことを知っていると、

膝を曲げてから作った1番ポジションは危険だ、と解ります。

 

両方の足先をあわせると体の4分の1の骨があります。

という事は足先にたくさん関節があると言うこと。

つまり1つの骨である大腿骨を外旋(ターンアウト)するよりも、足先だけをターンアウトしたほうが、

動ける幅が大きくなる=ズルがしやすくなる

 

踊れるための解剖学

 

言っている意味、通じますか?

 

知識として解剖学が分かることは素晴らしい!

知識としてバレエのステップが分かることは素晴らしい!

 

ただ、両方を混ぜ合わせないと、舞台で使える体にはならない、という事です。

 

同じことがエクササイズでも言えます。

ピラティスを知っていることは素晴らしい!

フロアエクササイズで体を使えるようになるのは素晴らしい!

 

ただ、この体の使い方という「知識」がレッスンでも使え、舞台でも使えるようにならないと

ダンサーとしては意味がない、と私は思います。

 

この冬のバレエ講習会ではこれがゴールです。

知識として勉強するだけでなく、踊れる解剖学を考える。

そしてレッスンだけでなくって、振付やコンテンポラリーでも応用できるようにする。

もちろん、その場だけの体験ではなく、毎日の経験に使えるように。

 

当日5日間かけてクラシックバレエを勉強していきます。

ウォームアップやクラシックのクラス、

応用編がバリエーションとコンテンポラリーも同じ考えで行っていきます。

 

そしてオフ会もインスピレーションを受けるためだし、

当日配られるバレエノートも復習や、自分の上達をチェックし続けていけるため。

 

p.s.

「教師のためのバレエ解剖学」では

レッスンを見学して動きを考え、バレエにそった解剖学を勉強することで、

教えるときの引き出しを増やしていくのがゴールです。

 

そして講習会後Facebookの特別グループで相談や、質問、そしてコミュニケーションが取れる。

そこで勉強熱心なダンス教師の皆さんをサポートしていきますよ!

 

DLSセミナー最新情報はメールマガジンにてお送りします。

登録がまだの人はこちらでどうぞ。

毎月1日と15日に役立つ情報をお送りしていきます。



 

Happy Dancing!

ai

 


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  • 知識の解剖学から舞台で使える解剖学へ。”へのコメント

    • November 24, 2015 at 7:28 am

      兵庫県在住の理学療法士です。内側広筋を調べていたら、このブログに辿り着き、ダンサーにとっての解剖学の重要性という思想に大変感銘を受けました。
      解剖学、運動学+α(このαがポイントですが)と、それらを統合するイメージ力が備わると人間の動きは全く素晴らしいものになると私も信じております。
      これからも是非頑張って下さい。

      Reply
      • November 24, 2015 at 11:03 am

        阿部さん、コメントありがとうございました。理学療法士の方から応援をいただくととてもうれしいです。どうもありがとうございました。

        Reply

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