柔道整復師とバレエのケガ:藤田のぞみ
柔道整復師、という言葉を聴いたことがあります?
私は全くありませんでした!!
あるときDLSのFBページに柔道整復師の方からコメントを頂いて、その時に「柔道整復師ってなんだ?」と。
そして
「どうして柔道に関係している人がDLSを読んでいるんだ??」と頭の中にハテナが広がりました・・・
ので、今日はそのコメントを下さった超本人、のぞみさんにお話を伺ちゃいました!
柔道整復師って、国家資格なんですって。
どうりで豪州資格(一応国家試験。でも国が違うと使えない笑)の私は聞いたことがなかったわけです!
簡単に自己紹介をお願いします
名古屋市中村区で葵接骨院を開業している柔道整復師、メディカルトレーナーの藤田のぞみと申します。
院の名前のあとに「AOI osteopath & medical trainer office」という英語表記がありますが、
主に整骨と運動器の外傷と障害の治療を、さらに医療トレーナーとしてケガからの日常生活への復帰のためのメ ディカルリハビリと、競技復帰へのアスリートリハビリをおこなっています。
スポーツ医学というものを中学時代に漫画で知り、その主人公の女の子がスポーツ 医師になったのをみて、自分もスポーツ医学の道にすすみたいとおもったのがきっかけで、この仕事につくようになりました。
平成14年に開業し、縁があって フィギュアスケーターを多く治療する院として現在は、フィギュアスケーターを始めとする芸術系、採点系競技のサポートをするようになりました。
柔道整復師とはどんな仕事ですか?
業務内容としては、骨折、捻挫、脱臼、挫傷等で整形外科の先生たちと同じですが、投薬、オペ、注射ができない、業務に制限のあるのが特徴です。
よく聞かれる 整体やカイロプロくティック、オステオパスと違うのは、柔道整復師は3年ほど教育機関で勉強した国家資格であることと条件付はありますが外傷においては保 険診療が可能となっています。
同じ基礎を学校教育で学んでいても宗教と同じように、信じる治療法、流派等は、師事した先生のやり方や研修先、就職先それぞ れですので、それが個性となって「特定のスポーツに強い」とか「外傷全般に強い」といった院を開業されている状況です。
国家資格が必要なお仕事ですが、その過程でどんな勉強をされるのでしょう?
柔道整復師は日本古来固有の伝統医療で国家資格をとるのに3年ほど専門学校に通います。
解剖学、生理学、運動学、病理学概論、衛生学・公衆衛生学、一 般臨床医学 外科学概論、整形外科学、リハビリテーション医学、柔道整復理論、関係法規などを学んでいきます。
もちろん柔道の授業も必須であります。
卒業 試験では、身体のひとつの骨をポンと渡されてそれが「何骨なのか?」「それは何から左右どちらの骨とわかるのか?」などの質問から、手首の骨折を想定して の「整復法」と「固定方法」などもあります。
ここまでは、みな同じベースとして柔道整復師は勉強しています。
卒後は、これにあわせて自分の興味のあるもの をより深く勉強していくことになります。
どのような人がこの治療法を受けてみるべきですか?
ま ずは単純に考えてもらい、整形外科を受診をしようと思った方はみなさん適応なんです。
ただし、保険が使えるのは原因がはっきりしている外傷のみなのでここは気をつけてもらわないといけないのですが、柔道整復師の先生は「整骨院」または「接 骨院」という看板を掲げて見えます。
整形外科より診療体制は柔軟で、診療時間も朝早いところからうちのように夜9時までというところや日曜日に開いている 院もありますから、レッスン時間の兼ね合いで病院に通えないとか、病院の待ち時間が長くて困るなんて方には意外に重宝してもらえると思います。
また、最近ではスポーツに特化した治療院さんもありますから、テーピングやコンディショニングの相談までのってもらえるところも多いですよ。
この治療法をさけた方がいいのはどのような人でしょうか?
健康保険との兼ね合いになりますが、慢性的な痛みに対しては健康保険が使えないため、ここに対応していない院もあります。
また、怪我した部分だけを日常生活 に対応できるような治療のみを行う院もあるので、足首の捻挫は治療するけど、競技の理解や競技復帰への指導がない場合もあります。
簡単な治療の流れを教えてください
治療のベースになっているのは構造医学というもので、重力を基準にそれに適応できているかできていないかを判断して治療をして いきます。保険診療では、おもに外傷に対する手当ですが、それが別の理由で引き起こされた場合は、
ラボといわれる自費診療で1時間しっかりと身体全体の調 整をして怪我がより早く治る環境を整えたり、
怪我の再発防止の処置をしたりしています。
また、ラボでは栄養指導をしたり、怪我をする原因となった身体の使 い方を再教育するトレーニングや、
競技力をさらに高めるためのトレーニングなども提供しています。
たとえば、トレーニングもジャンプを高く飛ぶためにジャンプの練習を繰り返すのでなく、高くジャンプを飛ぶためにはどのような条件が体には必要なのか、
動 きの組立を行う形でジャンプを高く飛べるようにしていくというアプローチをしていたりします。
のぞみ院長についてもっと知りたい人はどこへ行ったらいいですか?
私にとって院は我が子同然どころか、自分そのものだと思います。
院のコンセプトとしては「その人の人生において楽しみをひとつ増やす」で、患者さんの「良く なりました」は社交辞令のときもあるのであまり信じていないところがあります笑
でも「行きたかったところに行ってきました!」とか「できなかった ことができるようになりました!」は間違いない事実ですからそういうものを、治療からだけでなくトレーニングからもそして美容からさらには、外部向けにセ ミナーなども提供できるようにしています。
ここには書ききれないので、ぜひHPをご覧になっていただければと思います。
また、私自身が芸術系の方にむけて 書いている記事は「芸術家診療中!」というコラムがありますのであわせて読んでいただけるとうれしいです。
DLSには治療家トレーナーデータベースというものがあり、DLSのセミナーに参加してくださった治療家トレーナーさんの情報が載っています。
名古屋に住んでいないから通えないなぁ、と思った人は、そっちもチェックしてみてね。
Happy Dancing!