DLSポッドキャスト epi567 「知らなかった」で終わらせないために、バレエを習っている子供がいる保護者ができること

知らなかった…と後悔しないために。

正しい知識は、子どもたちの未来を守る力になります。

頑張る姿を応援したいからこそ、

バレエの先生も保護者も、“当たり前”を見直す視点を持ちませんか?

今のレッスンが、安心と成長につながるように。

Transcript

あと少しで、毎年恒例のビーチホリディに向かう佐藤愛です。

ポッドキャストやインスタのストーリーで、

フレンドケーションとか、ビーチホリディとかのお話をしているじゃない?

そのおかげで、来日セミナーで

「うちもビーチホリディに行ったんですよ」と教えてもらえたり、

DLSチームのミーティングでも、

いつくらいに私が音信不通になるかわかっているスタッフが増えていて

内輪ネタが増えていることを感じます。

内輪ネタって面白いですよね。

鬼の愛とか、耳ちくわとか、セッティング命とか。

長くDLSにいるから知ってる言葉みたいなのが増えていって、

それが当たり前になって、

ついつい外で使ってしまうと「何それ?」になる、みたいな。

バレエの世界にもそういうものが多いですよね。

塾に通っている子供のインスタアカウントを運営しています、

という親はいないのに、

バレエをやっている子供のインスタアカウントは多いです。

衣装やレオタードの写真や動画がたくさんアップされているのに

鍵がかかっていないアカウントも多く見られます。

もしこれが、バレエではなくてコスプレとか水着だったら、

誰でも見られて、コメントできて、スクショができるアカウントを

親が運営すると思います?

普通の世界から見たらバレエの衣装はコスプレです。

コスチューム、プレイ、衣装で遊ぶなんで。

レオタードは、体のライン丸見えの水着ですからね。

DLSは健康で安全なバレエ、のための情報発信をしていますが、

”安全”という面をお話していると、時々ぶつかるんですよ、

こういうバレエ界にどっぷりはまっていると、危険性に気づかない行動。

バレエ界にいる人なら

  1. 衣装がかわいい
  2. このコンクールは大きい
  3. 有名なダンサーからいいねもらった!

とかが嬉しいのはわかります。

大人でも、時々「XXさんからコメントもらった」「フォロバされた」とかで

喜んでいる姿を見るので、楽しんだろうなーと思います。

でも、誰でも”公式”に見えるアカウントを作ることが可能で、

生活をアップしていると、この時間に、このスタジオでレッスンしているんだな

というのがリアルタイムで分かってしまいます。

それって、危険だよね?

  1. 自分には関係ない
  2. 私は有名じゃないから大丈夫
  3. 田舎だから問題ない

なんて思っていたら、再度考えてみる必要がありそうですよね。

「知っていれば防げたのに」から卒業するために

今月のポッドキャスト、正確には5月最後のエピソードより、

保護者が知っておきたいバレエ界の闇、

当たり前へのチャレンジをしてきました。

バレエが大好きな子供たちをどう守るか?

その考えを軸に

  1. 成長期に体重が増えるのは当たり前
  2. 細くなったら踊れるようになるのではない
  3. バリエーションを繰り返すことが、バレエ上達ではない
  4. バレエが大好きだからといって、それだけの生活でいいわけではない

こんなトピックをカバーしてきましたが、どれが一番心に残りましたか?

いい意味でも、そうはいっても…的な引っ掛かりでも。

何十年も染みついた「考え方の偏り」が

10分程度のポッドキャストで変わるとは思いません。

でも、当たり前としてやってきた行動を見直すきっかけや、

次に手に取る商品、雑誌。

次に「いいね」する投稿が変わってきたら嬉しいです。

「知らなかった」で終わらせない

「バレエスタジオに通わせているだけで、

親もこんなことまで気をつけなきゃいけないの?」

と思った保護者の方もいらっしゃるかもしれません。

こういう声は先生からも聞きます。

  1. カルチャーセンターでプロを目指してるわけでもないし
  2. ほとんどの子たちは週に1回しか習ってないし
  3. 大人生徒しかいないし

なんで解剖学とか勉強しないといけないの?

って思っている人が多いと思う。

まぁそういう人たちは、毎週ポッドキャストを聞いてはいないと思うんだけどね。

でも、そういう話を聞いたら、

プロを育てているかどうかと関係なく、バレエを指導しているなら

正しい指導をすべきでしょう!って思いません?

ほとんどの子たちが週に1回しか習っていないからこそ、

安全な体の使い方を教えてあげないと、

自分からは勉強しないでしょ!って思いません?

大人初心者だからこそ、若い時のように無理できないんだから、

体やレベルに合わせて、長く踊れるようにレッスンすべきでしょ、って思いません?

そう思ってくれたら、同じ考えを保護者でもしていただきたい。

たとえ、その子がプロを目指しているのではなく、

習い事の1つとしてバレエをやっているだけだったとしても、

週に1回しかレッスンに行っていないし、

たぶん中学生になったら部活とかでやめると思うとしても。

どうせ同じお金払って、同じように送り迎えするなら

その子たちが安全に学べる環境を探したいって思いません?

週に1回しかレッスンしていないからこそ、

発表会前のダイエットや、意味のないストレッチで、バレエだけでなく、

その他のスポーツや社会生活に支障が出るようにしたくないでしょう?

知ってたら、防げたのに…

という後悔を先生にも、保護者にもしてほしくないから

こうやって情報を発信し続けています。

小さな審査員ではなく、子供の後ろ盾として

このシリーズを作りながら、

今まで使ったことのない言葉を使ったシーンがあります。

それは、「保護者は審査員じゃない。」

昔、コロナの前に「ダンサーの卵セミナー」という、

保護者向けのセミナーをしていたときから、

「チアリーダーとして、子供を応援してあげて!」

という言葉は使っていました。

チア=応援する

リーダー=前に立って、指揮をとって。

だから、先生や、試験管、コンクールのジャッジに何を言われても、

子供の夢を、一番前に立って、笑顔で応援してほしい。

それに追加して、もしくはそれに反してというのかな?

保護者が審査員になってはいけないと思います。

  1. ご飯の量
  2. 体重計の数字
  3. 発表会の配役
  4. コンクールの入賞歴

これらは、保護者がジャッジするポイントになってはいけません。

コンクールのジャッジ、と言われますが

元々、ジャッジという英語は裁判官という意味です。

子供だけでなく、家族が戻ってこられる安全で、安心できる家庭のはずが、

逐一行動を裁判される場所になってしまってはいけないのです。

「保護者が知っておきたい成長期の体」オンデマンドセミナーでも、

ニーズのピラミッドの話をしていますが、

子供たちのポテンシャルを最大限に引き出してあげたかったら、

安心できる場所を提供するのは、非常に大切です。

当たり前を再確認しよう

この先の話をする前に、

保護者オンデマンドセミナーを

ライブで行ったときに頂いた感想を1つ紹介させてください。

「3年前、小学3年生の娘がもっとバレエを頑張りたいと言い出し、

バレエ経験者ではない私は、いろいろとインターネットを調べました。

情報を取捨選択していく中で、DLSの言っていることが、

一般的にはとても常識的で、エビデンスもあり、納得もしやすかったです。

後半は同じ部屋にいた主人が、愛さんのことを

「すごく常識的なことを分かりやすく説明してくれているね、

バレエ分からないけど、内容がわかる」と、途中から耳だけ参加していました。

怪我の向き合い方にも

「いや、本当、そうだよね。分かりやすい。」と終始うなづいていました。

子供を守るため、家族を守るためにも、何が正解なのか、

勉強する保護者が増えるといいなと思いました。

初めて愛さんのセミナーを受けられて、本当に良かったです。」

バレエ界の当たり前の中には、

当たり前にすべきでないものがたくさん含まれているのだと思います。

また、日本だけ、地方だけ、という当たり前も存在すると思うのです。

今読んだ参加者の声にあるように、

子供たちを守る知識とは、バレエ「だけ」の話ではなくて、

スポーツや教育に共通することがあるんですよね。

理論的に考えたらわかること、というのでしょうか。

ご存じのように、DLSのスローガンは

「生徒の安全と将来の健康を第一に考えるレッスンが”当たり前”に。」

そして、毎年セミナーやインストラクターコースなど、

大きな申し込みが行われるたびに、

「当たり前を当たり前にするには、まだまだ努力が足りない」と感じます。

でも同時に、バレエの先生も、保護者も、

生徒たち、子供たちを傷つけようとして、

毎日過ごしているわけがないんですよね。

ただ、知らないだけ。

ということは、知識があれば、誰かを守れるし、

数年後「知らなかった…」と悲しくならなくて済むと思うのです。

保護者のためのオンデマンドセミナー

このポッドキャストシリーズを聞いて、もっと勉強したい!と思ったら、

「保護者が知っておきたい成長期の体」オンデマンドセミナーをどうぞ。

オンデマンドという名前通り、このクラスは決まった日にち、時間がありません。

会場に足を運ぶ必要もないです。

ネットさえあれば、お申込み日から1か月、3時間越えのクラス動画を見放題!

見やすいように、映画みたいな長さのクラスではなく、

10-20分のネットフリックスシリーズみたいにカットして、

外出していても見られるように字幕がついています。

一緒に学んでくれる保護者が増えれば増えるほど、

バレエの先生も勉強せざるを得ない環境を作ることができると思います。

何よりも、この子達が大人になった時に、

当たり前に行う行動、使う言葉が変わってくれたら嬉しいです。

すでに受講済みの方は、

クラスの感想や、受講後に変わったことを教えてくださいね。

多くの体験談がもらえたら、

より多くの保護者にこのクラスを届けることができると思います。

また、保護者が知っておきたいシリーズ、

次はどんな内容をすべきかアドバイスもお待ちしております!

今私が考えているのは、

  1. いつからトウシューズを履くべき?という疑問や、足の成長についての話
  2. コンクールを受ける前に知っておきたいこととして、日本のコンクール事情やデータを見ながら、子供たちが安全にコンクールに参加できる準備ができるクラス

あとは、子供たちの骨の健康なんていうのも、

ダンサーはケガの骨が多いことから便利かな、と思っています。

どう思います?

ぜひクラスの感想、ポッドキャストシリーズの感想と一緒に、

現場の声を教えてくださいね。

メールはhello@dancerslifesupport.com、インスタのDMでもお待ちしております。

オンデマンドセミナーのお申込みURLを知りたい方も、お気軽にご連絡ください。

今月のポッドキャストは、保護者向けにお届けしましたが、

先生たちやダンサー達にも考えるきっかけになりますように。

ではまた、来週金曜日のポッドキャストでお話しましょう。

Happy Dancing!

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