About DLS
DLS こと Dancer’s Life Support.Comの創立者、佐藤愛です。
このサイトでは「プロの現場から健康なダンス生活を応援します!」をモットーに
豪州のバレエ学校で10年以上専属セラピスト兼講師を務め、世界各国のバレエ団や、ミュージカル、オペラ歌手などを治療、リハビリしてきた私が、
バレエダンサーが長く健康に、そしてハッピーに踊っていくために必要な情報をお届けしています。
そうそう、「バレエの立ち方できてますか?」「ターンアウトできてますか?」「プリエ使えてますか?」の著者でもあり、バレエ雑誌Claraにて、2019年7月号より1年にわたって連載された「解剖学で分かる!バレエの体の使い方」の指導も担当しました。
その時の連載は単行本にまとめられています。
それだけ聞くとなんだかすごいなーだけで終わってしまうと思うのですが、
私も皆さんと同じような悩みや挫折がありました…
近所の幼馴染の女の子が通っていたバレエスタジオについていくことになったからです。
そのお教室の発表会は一年半に一度、けれど私はリハーサルや衣装、
本番のお化粧がとっても楽しみでした。
何がきっかけだったのか今となっては覚えていませんが、
そんな楽しいお稽古事のバレエが私の将来の夢に変わっていきました。
数多くの講習会、そしてカナダへの短期留学を経て18歳になった私は
高校の卒業式を待たずにオーストラリアのメルボルンにあるフルタイムのバレエ学校に留学したのです。
高校卒業はしなさい、という親の方針(後にこの事に非常に感謝することになるのですが…)に従って留学を待っていたため、18歳という年齢に焦りを感じていました。
楽しみにしていたフルタイムのバレエ学校生活。
そして特別に2年間コースの2年生に飛び級!
しかし、毎日5時間以上踊り、しかも1週間に6日休みなく踊る生活、
そしていきなり2年生のクラスに混じって練習をし続けた結果、私の体はすぐに悲鳴をあげました。
日本でもたくさんクラスをこなしていたつもりでしたが、
それでも1クラス1時間半程度を週に4,5回。
いつもだったら「少しいたいなぁ」くらいの足の痛みは、フルタイムのスケジュールで毎日痛むようになり、
1学期が終わる前には既に、原因不明の足の裏の痛みでクラスを休まなければいけない結果に…
たくさんのスキャンやレントゲン、レッスン中止は勿論のこと、
レントゲンを使い抗炎症剤を直接関節部に注射したりと様々な治療を受けましたが、
何も効かず、結局ブーツと呼ばれるギブスのような物を履いての生活を強いられました。
なんで海外に踊りにきたのにクラスを見ているのか?
どうして私だけがこんな思いをしないといけないの?
という想いとともに、何も出来ない悔しさと、
何もしてくれない専門医や理学セラピストへの腹ただちさで毎日よく泣いていたのを覚えています。
痛いんだったら踊らなければいい、という医学関係者の常識は私たちには当てはまらないでしょう?
誰もわかってくれない。
毎日、そんな思いでいっぱいでした。
ケガから6ヶ月後。
やっと踊れるようになった頃には年末試験とリハーサルの練習が始まっていました。
たくさん休んでいたのにソリストの役を頂いて、
皆に認められなくては!といきなり踊り始めた結果、勿論体がついていけるはずもなく、両脚疲労骨折と言われる始末。
騙し騙し踊りながら最初の1年を終えました。
2年生、2年目。
怪我自体は少しよくなったものの、踊りのくせや筋肉の強さなどは変わらなかった為、
少しでもレッスンの量が増えると同じ部分が痛くなりました。
強化エクササイズの存在やリハビリの方法なんて知らなかった為、
痛ければ休む。を繰り返し踊る毎日。
実はこれが問題を悪化させていた原因なのですが、そうしろ、って言われてきたからその通りにしていたの。
今思い返すと、怪我自体に悩まされていた、と言うよりは
「怪我」というコンセプトに心身ともに負けていたのでしょう。
痛みがひどくなることを恐れ、思う存分に動けないという苛立ちや焦りは皆さんの想像する通りです。
毎日痛みと戦っていたら、諦めだったりネガティブな気持ちも生まれてきます。
思う存分にレッスンができなくて、どうやってプロとして働けるのか。
結局2005年、学校卒業とともに私は踊ることを断念しました。
その時私は21歳。
大げさに聞こえるかもしれませんがこれまでの人生、踊る事「だけ」に専念してきたのです。
土日は勿論のこと、友達と遊ぶ事や、常にダイエットに励まなければいけない毎日、
そして卒業式や成人式など、人生の節目を全てをバレエに費やしてきました。
みんなもそうでしょう?
何がいけなかったのか。
その答えを知るために。
そして今後私のようなダンサーを助けるために。
体のこと、怪我のことを勉強するために卒業後、私はメルボルンの専門学校に進みました。
解剖学の勉強で体の動き方を学び、そしてたくさんのダンサーを治療していく過程で私はやっと答えに出会いました。
バレエの基礎であるアライメントや立ち方が正しくなく、難易度の高い事(フェッテやポワントホップ)が出来ていたら上手だと勘違いし、
無理やりストレッチや、バレエに向かないトレーニング、ダイエットのせいで体は健康ではなくなってしまいました。
そのうえ、最初の怪我のあとリハビリや強化エクササイズをしなかったため、その部分が弱いまま。
痛い、休むを繰り返し、結局良くはならなかったんですね。
事実がわかった時、正直とても悲しかったです。
この事をもっと早く知っていたら、今頃舞台に立っていたかもしれない。
幼い頃から正しいトレーニングをしていれば、何万という治療費を海外でのオーディションやコンクールに使えたかもしれない。
その時からダンサーを助けるためにはダンサー本人が正しいからだの使い方をしっている必要があり、
そのためにはバレエ教師も常に勉強し続けないといけない。
そして強く美しく踊り続けるには体だけでなく、メンタル面でのサポートも必要だ、と気づきました。
10年以上バレエ学校専門セラピストとしてダンサーを治療し、政府認定校の解剖学クラスやフィットネスクラス担当。
そしてオーストラリアで一番大きいバレエ団の医療チームと一緒に働いた経験や、メルボルンで有名なパフォーマーを見るクリニックでの勤務などを経て、
今はDLSを通じて日本の子達に情報を提供しています。
長年ダンサー「だけ」をサポートしてくると、たくさんの生徒が同じような悩みを抱えている事に気が付きます。
- テクニックや体のラインの美しさに欠ける
- 怪我が治らない
- 体型問題やフルタイムで踊っていくという精神的、肉体的なストレス
- ダンサーとして踊っていきたいけれど、自信がない
そしてこのような問題は全て正しい知識さえあれば解決できることも知りました。
アラベスクの足の高さも、つま先の伸び具合も、筋肉のつき方でさえ向上することが出来ます。
そして正しい体の使い方はテクニックを上達させ、そのせいで自信に繋っていくのです。
体の可能性は私達が思っているよりももっともっと大きいし、
健康にしてあげたら、ダイエットなんて必要なく体が一番効率よく動いてくれるんです。
間違った情報はネットから多く来ている、という事実をもとに、
ネットやSNSで手軽に、スポーツ医学やダンス医学、海外の研究などを分かりやすい言葉で伝える。
そうすれば、悩んでいる子達が前を向けるきっかけを作れるかもしれない。
そう思って2012年に始めたDLSは、今や毎年1000人以上のダンサー、ダンス関係者が集まるセミナーや、アマゾンベストセラーになった本など、形になってきてくれました。
Happy Dancing!をコンセプトとして
安全に、健康に踊ることが結果、一番効率よく上達するっていう考え方をシェアした結果、
同じように思ってくれる人達とのネットワークがたくさん出来ました。
だって、すでに分かっているんですよ。
- 無理やりストレッチはケガに繋がるという事。
- 10歳以下の子達はバレエ「ばっかり」に特化するとケガのリスクが上がること。
- 子供の足は成長中なので12歳以下でのポワントはとても危険な事。
- ダイエットは意味がないだけでなく、難病指定の摂食障害に繋がる可能性があること。
そして
- ケガしたダンサーは必要とされないこと。
だからこそ、エビデンスベースでダンサーをサポートしていきたいんです。
古い習慣じゃなくってね。
皆が踊っているのを窓から眺めて泣く生徒は存在しなくていい。
ダンスは痛みとの戦いという観念はなくていい。
体が向かないからといって意味なく夢を諦める子供はいなくてもいい。
確かにプロになるには身体的な要素以外にも様々な才能が必要です。
皆が皆、プロに向いているわけではありません。
ただね、ダンスを愛する、と言うことはダンス関係の仕事につく、っていうことかもしれない、って気づいたり、
将来踊りとは関係ない職業についたとしても、踊っていてよかったな。という後悔しないダンス生活を送って欲しいんです。
落ちこぼれかもしれない。
完璧じゃないかもしれない。
だけど踊りを愛する心は誰にも負けない!!
DLSはそんなダンサーへ、そして正しいことを教えてあげたい、という研究熱心なダンス教師のためにあります。
今のレッスンや努力の方向に「なんか違う気がする…」と気が付いた人、いらっしゃいませ。
一緒に理論的に上達していきましょう。
Happy Dancing!
What’s Next?
バレエ学校で10年以上専属セラピスト兼解剖学、エクササイズクラスの講師を担当してきた私と一緒にエクササイズが出来る、
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