結果が出なくて落ち込んでいるダンサーへ

*この記事は2015年に書かれたものを、より深く、読みやすくなるよう2020年にリライトしました。

 

最近、私の受け持っているダンサーたち3人が対面しなきゃいけないことがあって、それを考えてたらこの記事であげている考えにたどり着きました。

 

一人目:1年以上のけがが治らない。

スペシャリスト、手術医、スポーツドクター、フィジオ、カウンセリング…全部やっているのに中々結果が出てこない。

 

二人目:三角骨除去の手術失敗。

神経にダメージができ、それに関わる筋肉が委縮。

最初に約束されていた「バレエに戻れる日」が大幅にプッシュバックされる。

 

三人目:骨折が7か月たっても治らず。

骨が物理的にくっつくまでは大きな負荷をかけられないため、7か月、友達の踊っている姿を見続けている。

 

みんなバレエ学校の生徒なので、若い子たち。

いちばん若くて14歳で、こんなシチュエーション、環境、そして悩みと毎日向き合っているのです。

成功、ってなんだろう?

毎日頑張っているのに結果が出ない。

まっすぐな道のはずなのにどうして先が見えないんだろう?

 

ただでさえ、17,18歳で将来を決めなければいけない、という重圧があるのに、その上に長期の怪我。

リハビリに失敗した、手術に失敗した、などと言葉では表現するので、その反対である「成功」を見てみましょう。

 

ここでお話している「成功」というのは人生ゲームの成功!とかサクセスフルなビジネスマンとかそういう意味ではなくて、

上手くいっている、目標に向かって進んでいる、とかそういう感じのsuccessだと思ってください。

 

リハビリの過程を考えても、体の修復を考えても、ビジネスやそのほかモロモロのトピックでsuccessを見てみると、みんなが口をそろえて言う事。

それは成功は一直線ではないという事です。

 

左がみんなが考える「理想の成功」で、右が本当に起こっていること、もしくは本人が感じる事。

 

 

成長してるぜーって思っているのもつかの間、ガツーンと落ちたり、昨日よりも上手くいかなかったり。

ぐるぐる同じような位置にいたり、後ろ向きで進んだり・・・

 

一日単位、一時間単位で見ずに、大きな方向として見てみると、右のぐちゃぐちゃ図でもゴールに進んでいるんですよ。

ただ、自分がこの渦中にいるとき、外から客観視することがすごく難しくなってくる。

結果が出ない時に考える事 毎日劇的に変化するわけじゃない

エクササイズをやり始めたときもそうなんだけど、最初は筋肉痛があったり、目新しいものだから楽しいし、エクササイズやってる自分がカッコいいから、わーい!って思うのよね。

 

その後に出てくる壁が

  • レッスン中にやっぱり同じことを言われる。
  • 努力しているはずなのに、思うような結果が出ない。
  • 写真や動画を見たら変わっていなくてガックリ。

 

そうすると、次のエクササイズを探したり、ほかのやり方、トレーナーを探したり。

ふてくされて諦めたり。

 

プランク攻略本もそうだし、ブログや出版した3冊の本に載っているエクササイズもそうだけれど、

一体どれくらいの人が本当に毎日やっているのか?って思う。

 

途中でやめたら、やったところで終わり、ではありません。

筋肉や習慣はやらなければ、元に戻る。

だからまたやる気をなくして落ち込む。

 

これね、大人が多いんだよ。

バレエ教師で解剖学勉強しました。周りの先生たちに感化されて、難しい漢字も分かるし、英語の参考書なんか持っちゃうから、カッコいい、私!

みたいな。

 

そして生徒たちの結果が出ないから、やっぱり昔のやり方に戻る。

貴方の指導法の問題じゃない?というのは置いておいて、年齢に関係なく、どんなに才能のある種だって、時間をかけないと目が出ないんですよ。

間違ったことを続けていても結果は出ません

ただ、継続しろ、っていうのは「全く結果が出ないのに同じことを繰り返せ」ではございません。

 

例えば、体が硬くて悩んでいる男の子ダンサー。

顔を歪ませて行うストレッチセミナーを定期的に受けています。

3か月経っても、1年経っても結果が出ない…のは本人の努力が足りないのではなく、間違っている方向に努力しているからなんですよ。

 

  • 痛いと思うと、筋肉は固くなる(交感神経、ストレッチリフレクス、恐怖という感情の与える体への変化etc いろいろな見方が出来るけれど事実)。
  • 成長期は体が硬くなる(筋肉よりも骨の方が成長が早いので、関節をまたぐ筋肉の物理的長さが短い)
  • 栄養や睡眠、水分が足りないと筋肉は固くなる(筋細胞修復や細胞レベルのクオリティは筋肉の屈伸に影響する)

などが分かっている上で努力しているんだったらいいけどさ、そうじゃないんだものね。

 

なんで例で男の子ダンサーを挙げたかって?

男の子と女の子の成長スピードは違うので、柔軟性にも影響がでるんですよ。

それを知らずに同い年の女の子と比べていたら、お門違いもいいとこっす。

 

成功 (3)

例に挙げたストレッチが、まったく意味のない努力の例。

踊るために痩せます!というのは進んでいるように見えて逆方向に向かっている努力だし、

ポワントボールをつかんで足の裏鍛えます、というのは効率が悪い。

 

結果が出ない時は、その努力に科学的根拠や医学的理由、そしてバレエに合っているのか?を考えてください。

頑張っていないのに出来ちゃう人は?

でも、上手な人っているじゃん?頑張っていないのに出来ちゃうし・・・

 

そういう時用に下の図を作りました。

ひどい図なのは置いておいて、イメージは伝わるでしょう?笑

成功 (2)

ほかの人から見た、成功って裏側が見えていないことがほとんど。

本当はいっぱいいっぱい努力しているのかもしれない。だけどそういう部分は私たちには見えないの。

光って見える10%のために、90%隠れて努力をするわけですよ。

 

そうそう、先ほどお話した「進んでいるように見えて逆方向に向かっている努力」というのも存在するので、

わーあの人細くていいなぁとか、あの人体柔らかくていいなぁ、と思っていたとしても

  • バレエ学校の運動量に耐えるだけのエネルギーや骨密度がなくて、疲労骨折が治らない、となるかもしれないし、
  • 病気の一部として体が柔らかいので、関節にかかる負担が大きく若い年齢で人工股関節、となるかもしれない。

今、目で見える事「だけ」で判断しないように。

知識が増えると、出来ない自分も見えてくる

ダニング・クルーガー効果って言葉ご存じですか?

能力の低い人ほど、自分が出来ると思っていると錯覚してしまう心理的な効果のこと。

 

正しく努力するために勉強する

エクササイズをやりながら、どんどん体の声を聴いていく

と外からの知識(勉強)や、中からの知識(体の声を聴く技術)が増えると、出来ない自分を発見してしまうものです。

 

本当は、矢印が成功の方へ進んでいるのに、自分の感覚ではそうではないかもしれない。

だからこそ、リハビリやエクササイズをする際は回数だったり、難易度だったり目で見える変化をチェックすることが多いです。

しかも一日単位でなくて、2週間とか1か月単位でね。

結果が出なくて落ち込んでいるダンサーへ

  1. 結果が出るまでに時間がかかるものだ、と理解しよう。
  2. 正しい方向に努力できているか、しっかりと確認しよう。
  3. 他人の見えるところで比べるんじゃないよ。
  4. 知識が増えると、自分の出来なさに落ち込むことが多い、というのも知っておこう。

 

そして、最後に。

  1. 今スグに結果が出なくてもベクトルが上を向いているのだ信じて継続しよう!

 

 

Happy Dancing!

ai

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