振付を覚えることは絶対である。

振り付けを覚えることは絶対である

 

2016年冬期バレエ講習会ではこのコンセプトを理解してもらうのに時間がかかりました。

振付を覚えるなんて当たり前でしょ?と思われるかもしれないんだけど、

 

  • 振付を覚える
  • 振付を覚える事は絶対である

には大きな違いがあります。

 

このブログではこの違いについてをお話していきますが、

上達したい人は勿論だけど

  • スタジオでケガを防ぐため
  • 発表会前になってレッスンが長引き続けるのを避けるため
  • プロを目指して練習している人達

はちゃんと読んで理解してくださいね。

 

振付をこなす事では上達しない

振付を覚える、と振付を覚える事は絶対である。

この違いをお話するためには、まず

  • 振付をこなすこと≠レッスン
  • 与えられた振付の中でテクニックを磨く=レッスン

だという事を理解してください。

 

もちろん、楽しみの為にやっているならばここまで考える必要はないですよ?

でもそういう人がこの記事を読んでいるとは思えないので、皆上達したい!と願っているという前提でお話していきましょう。

 

  • アンシェヌマンを与えられました。
  • 音楽と一緒に行います。
  • 反対側をやります。
  • 次のアンシェヌマンが与えられます…

 

この繰り返しが全世界のレッスンに共通していると思うんだけど、このステップのうち、どこでダンサーが上達すると思います?

 

そう「音楽と一緒に行います」のところ。

 

特にバーレッスンだったら2分ちょっとの振付を1,2回しか繰り返さない

1つのアンシェヌマンに対し、2分-5分しか上達のチャンスがない

と考えられるよね?

 

その貴重な短い時間、集中したいのは自分の体。

  • 脚の動かし方
  • 腕の動かし方
  • ポジションの正確さ
  • 音楽性
  • アンシェヌマンのもつ表現(例 グランバットマンだったら大きくパワフルに)

 

そういうものを考えなければいけない時間に

「この後なんだっけ?」と考えていたら体に集中出来ると思いますか?

足の裏の小さな筋肉や、スムーズな腕の動きを考える事が出来ますか?

 

そういうのが既に身についているプロダンサーは問題ないです。

だからこそ、彼らの場合フルレッスンがウォームアップなんだから。

 

言われたことをただこなすだけでは上達しません。

バレエ以外でも一緒だと思いますが…

 

振付を覚える能力は練習して育てる

私は頭が悪いから振付が覚えられないんだ…と嘆かないでください。

これだって練習出来ますから。

 

どうやってやるのか?の部分は「アンシェヌマンを覚えるのが苦手…」という記事に書いてあるのでそちらを参考にしてください。

 

でも振付を覚える能力について、ダンサーへのアドバイスと先生へのアドバイスを書いておきますね。

 

ダンサーへのアドバイス

レッスン中、集中していなければ振付を覚える事は出来ません。

いくら意識していても。

 

そしてレッスンの集中力を左右するのは…日常生活(体調管理)です。

根性では解決しません。

 

Safe Dance!でもお話していますが、

  • 睡眠
  • 食事
  • 休息

早く上達するためにはとっても大事だと覚えておいてくださいね。

 

具体的にはどうやるかって?

  • 次の日にレッスンがあるなら、早く寝る
  • 夕方のクラスならば、しっかりと間食をとる
  • レッスンの量ではなく質を考え、レッスンを減らす勇気も持つ

 

たくさん踊れば上達するわけではないですよね?

さっきお話したように、レッスンで振付すら覚えられないんだったら、動きはこなしているかもしれないけど、上達はしないのよ。

 

ケガする危険性も増えます。

だって体に集中していないんだから。

 

  • センターで間違った方向にジャンプしたら他の人にをケガさせてしまうかもしれません
  • 着地の足を間違えたら捻挫するかもしれません
  • いつも他の子を見ながら踊っていたら、正しい上半身の使い方が身に付きません
  • 目線が泳いでいたら表現力の練習になりません

List goes on.

 

本当に上達したいなら、レッスン以外でできる事も勉強してくださいね。

でも先輩たちもやってないし…と思ったなら一回考えてみよう。

もし周りの子たちがやっていないなら、他の子たちより早く確実に上達する秘訣が分かったって事でしょ?

 

先生へのアドバイス

振付を覚えないといけない!と分かると次に先生方がとる行動はこちら

「振付は既に説明しましたよ!」

と怒ること。

 

ダンサーを怒る仕事は私に残しておいてくださいませ。

私、って言うと変かもしれないけど外部講師、審査員、オーディションパネルたちに残しておいてください。

(うーん、オーディションパネルが怒ってくれるはずはないんだけどさ…出来てなかったら見向きもされないんだから笑)

 

バレエ学校の試験でもそうですが、担任の先生は試験官になりません。

担任の先生は必要な事を指導していく人です。

他の先生(第三者の目)が試験します。

(全ての学校でそう!と言いきれませんが、バレエ学校のドキュメンタリーを見ていても、担任の先生が立っていて、パネルにいない様子が見えますよね)

 

そうじゃないと、先生の好き嫌いという主観が入ってしまうので。

人間には相性があるから、気が合う子とそうではない子が生まれて当たり前ですが、

それが試験結果(=将来)に影響しないようにするのがプロですよね?

 

話がずれた。

先生方はぜひ、生徒に振付を覚える練習をさせてください。

 

具体的には生徒が踊っているときに

  • デモンストレーションをしない(生徒が踊っているのに自分も踊っている先生たちが結構います…)
  • カウントを数えたり、タンジュデリエール、など振付に関するキューイングをしない
  • 間違えたら放っておかない(音楽をとめてやり直す、とかグループでもう一度やってみるとか)

 

もちろんこのような事は、初心者クラスでは出来ません

初心者クラスのゴールはバレエの動きに慣れる事ですよね?

 

  • バレエのパの言葉を学ぶ
  • ポジションの正確な位置を理解し、ムーブメント内でやってみる
  • スタジオ内のマナーやバレエの表現を理解する

ことです。

 

各クラスのゴール、レッスンプランを考えて、どのレベルで何を求めるのか?を決めてから指導してくださいね。

 

もちろん、カウントも振付の一部です。

8カウント目にバランスなのか、8カウント目にバランスを取り終わって5番ポジションに戻るのか。

そういう部分を指示していなければ、生徒は出来ませんよね?

 

発表会前になると、皆の振付を揃えるためにレッスンが延長してしまいます…

という悩みは先生から、そして保護者からも聞かれます。

保護者の場合は、そうすると寝る時間や夕ご飯、安全に公共交通機関で帰れないなど問題があるから聞かれるんですが。

 

普段のレッスンから振付を覚える練習をしていなければ、発表会練習で

  • いつもと違った動きがたくさん含まれる
  • いつもよりも全然長い曲
  • いつも注意されないカウントや目線、ちょっとしたミス

と戦わなければいけません。

そりゃ時間かかりますよね?

 

オーディションとは何か?

プロを目指すダンサー向けで、短期模擬留学を兼ねている冬期バレエ講習会参加者はみんな、ある程度テクニックがありました。

脚もあがるし、回れるし。

だけど大きく欠けていた点の一つはこの振付を覚える力でした。

 

これね、きっと今まで指導されてこなかったんだと思う。

だから100%彼女たちの責任ではないかもしれません。

 

でもプロになりたいと思ったダンサーはまず、バレエ学校入学を目指しますよね。

たとえ、コンクールでスカラシップをとったとしても、中間試験、年末試験の点数で学校に残れるか?が決まりますが、

大手バレエ学校で、しかも短期、とかサマースクールとかではなく「奨学金生徒」として1年以上留学が出来るようなオプションがあるコンクールは予選がレッスンです。

 

そして卒業した後に待っているのは、山のようなオーディション巡り。

 

ダンサーのオーディションで行うことって何だと思います?

そう、レッスン。

 

  • その場限り+いつ落とされるか分からない
  • みんなと比べられている

というプレッシャーの中でもしかしたら

  • 時差ボケ
  • ケガの痛み
  • 言葉の壁
  • 毎日複数のオーディションをこなしていて疲れている

というコンディションでオーディションをしなければいけないかもしれません。

 

オーディションでは言われた振付をこなすだけでは足りません。

それがベースラインです。

与えられた振付の中で魅せる、自分の良さを見せつける。

これがオーディションなわけ。

 

クラシックバレエのパは星の数ほどあり、いつも自分の得意なステップが振り付けに入っているとは限りませんから、

いくらテクニック、例えばフェッテ、を練習してもそれがレッスンに入っていなかったら見せられないんです。

だからオーディションの「過去問」みたいなのは存在しません。

 

踊りの好き嫌いや、バレエ団(学校)が求めているダンサー像もあります。

だからクラスで一番上手でも、必ずしも上手くいくわけでもありません。

→オーディションシリーズ

 

でもね、どんなオーディション、そしてレッスンが入っているコンクールで言えることは、

「その場で振付を覚えてこなす」こと。

 

なんでその基本を忘れちゃっているんだろう?

いくらアラベスクの脚が高く上がっても、アラベスクの前後の振り付けを覚えていなかったら使えないんですよ。

 

目線がウロウロしたり、一番大きく踊れなかったり。

このような態度は自分に自信がないように見られたり、集中していない証拠だとみなされます。

 

間違えてしまってにやけちゃったり、しまった!というのが顔に出たら、幼稚なダンサーだと判断されます。

 

コンクールの振付や発表会を何か月も前から練習している「だけ」のダンサーはこのエリアが弱いです。

本当にプロを目指すのならばオーディションは絶対ダンサーが通る道*で、そのためには振付を覚えるのは「絶対」なのです。

*もしかしたらオーディションせずにバレエ学校からバレエ団へストレート上がりするダンサーもいるかもしれませんが、

全員がバレエ団に上がるわけではない事を考えると、毎日のレッスンや試験が「オーディション」になりますよね?

 

参加者のフィードバック内に

4日しかなくて振付を覚えるのが大変だった

というのがありました。

今まで練習してきていなかったら大変だったよね。

でもさ、コンクールの予選や、オーディション「準備期間」が4日もあるわけないというのも覚えておいてください。

 

ちなみに、講習会で使ったバヤデールの振付は2か月以上前にビデオで渡しておいたものです。

私のゴールは皆に振付をこなしてもらう事ではなく、上達してもらう事だったからね。

2か月以上かけて振付が覚えられなかったら、プロを目指すのは諦めたほうがいいでしょう。

 

まとめ

上手になりたい!コツを教えてほしい!

という質問はDLSだけでなくネットのQ&Aなどでたくさん見ます。

 

早く上手になりたいなら、テクニックが出来るようになるコツが知りたかったら

ケガを予防し、少ない数のレッスンでも踊れるようになりたければ

振付を覚える事は絶対だと頭に入れておきましょう。

 

 

Happy Dancing!

ai

  • 佐藤愛著シリーズ



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