ダンサーのケガ オスグッド病

 

成長痛について書いた記事で、ちらっとオスグッド病、という名前が出てきましたが、今日はその子にスポットを当てていこうと思います。

なぜかって?

そのケガをしている生徒を持っている先生から相談されたからさ。

 

*メールで、個人的なケガについてのご相談は受け付けておりません。私は日本での資格がありませんので、法律的にも無理なのよ、分かってね。

教師が知っておくべき成長痛についてはセミナーでもカバーしています。

 

成長痛のまとめ

成長痛の記事は、成長期のダンサー、成長痛ですねと診断された人、そして成長期ダンサーを扱う先生方すべてに読んでもらいたいマストリードなブログです。

  1. 成長痛というケガはない
  2. 成長するから痛いのではなく、成長期に「負荷」がかかるから痛む
  3. 年齢に見合ったテクニックとレッスン内容の見直し

という3点は、この前の記事のまとめとして再度、頭に入れておいてください。

 

オスグッド病とは?

これは、正式にはオスグッド・シュラッタ―病(症候群・シンドローム)といわれるものです。

名前で見ると難しいね。

発見した人が2人いるらしくて、二人の名前をくっつけたらしいよ…

 

超!簡単に説明すると、

大腿四頭筋がついている脛のところが、

(膝のお皿の下にあって、でっぱってるとこ。お膝立ちバレエポジションで痛くなる場所ね)

成長中で、まだ固まりきっていない骨(成長軟骨。この前の記事でも説明済み)を引っ張るため

  • でっぱりが、どんどん出っ張ってくる
  • でっぱりの炎症
  • でっぱり付近の骨膜炎症

となって痛みがでます。

最悪、剥離骨折まで進みます。

 

でもね、骨の問題だけでなく、

大腿四頭筋を骨にくっつけている腱の炎症だったりもするので診断が必要です。

 

ダンサーの場合は?

ネットを見ると

  • 成長痛の一つ
  • 男の子がなりやすい

なんて書いてありますが、女性ダンサーにも起こりえる事。

 

特に

  • 身長が一気に伸びた子
  • 難しいテクニックをやり過ぎている子
  • 繰り返し同じ振付を練習している子
  • 膝を捻って踊る癖がある子、特にジャンプの着地でそうしちゃう子
  • 寝る時間、食べるものが偏っている子

がオスグッドになりやすいように感じます。

 

感じます、と書いた理由は、わたしがこっちでダンサーと仕事をしていて、この症状が出た子は1人だけ。

 

でも日本のスタジオからは何度も相談されます。

特にいっぱいレッスンをしてきて、コンクールバンバン出てるよ!という子。

 

オスグッド=柔軟性が足りないのよ!ストレッチしなさいよー

というのが一般的な意見らしいんだけど、

スポーツやってる男の子の柔軟性と比べてダンサーは格段に体が柔らかいし、

この痛みがある子の柔軟性を見ても、「ダンサーにしては体硬いね」という印象も受けません。

 

そもそも、成長痛っていうのは柔軟性が足りないケガではない

 

身長が一気に伸びた子

私のように、毎日順調に伸びていって、気がついたら170㎝手前!という子もいれば、

夏休みに一気に10cm伸びました!という子もいる。

身長が伸びるタイミングって、個人差があるじゃない。

 

このガツンと身長が伸びる子は、

骨の成長>筋肉の成長

なので骨の方が先に長くなっちゃいます。よって筋肉が常に引っ張られている状況になりやすいのね。

筋肉の付着点(でっぱり)に負担がかかりやすくなるってわけ。

 

難しいテクニックをやり過ぎている子

  • 繰り返し同じ振付を練習している子
  • 膝を捻って踊る癖がある子、特にジャンプの着地でそうしちゃう子

ここも全部まとめて見ていきます。

 

成長痛でも書いたけど、大事だからもう一度。

成長期の体に負担をかけるから、痛みになる。

 

なので、

  • コンクールのために
  • バレエ団でソリストレベル以上用に作られたバリエーションを
  • 何度も練習する

 

これがオスグッドだけでなく、成長期のダンサーの体の痛みに繋がります。

ケガするレシピみたいなもんですよ。

 

成長痛の記事でも書いたけど、いつも通り生活・レッスンしていても体の変化があり、負担がかかりやすい。

それなのにプラスαでもっと負担かけてどーすんの!って話。

 

寝る時間、食べるものが偏っている子

成長ホルモンだとか、栄養学だとかそういうものを取っぱらって、

  • リカバリーの時間(寝る時間)
  • 体を作るもの(食べるもの)

が足りなかったら、ケガするって分かるよね?

 

成長期は、体が普通のリカバリーをしているのではなく、成長させるためにもエネルギーが必要なんだよね。

それが足りないと、筋肉の質が悪くなる(=固くなる、弱くなる、反応しづらくなるetc)ため、ケガのリスクも高くなります

 

オスグッド中のダンサーのケア

痛みの理由と原因は分かった。

でも今、正に!痛いんですよ。どうしたらいいですか?という話をしていきましょう。

 

  1. 生活習慣の見直し
  2. レッスン・スケジュールの見直し
  3. レッスン内容の見直し
  4. リリース>ストレッチ
  5. トレーニング

この順番で、これらの事をお勧めします。

 

生活習慣の見直し

  • 無理なダイエットはしていませんか?
  • ちゃんと寝ていますか?
  • 普段の姿勢はどうでしょう?

バレエ学校の生徒だって、1日24時間踊っているわけではないです。

普段の生活習慣は怪我のリハビリで絶対に軽視してはいけないこと。

レッスン・スケジュールの見直し

  • 休憩時間やレッスンがないリセットの日もちゃんと含まれていますか?
  • コンクールや発表会など詰めていませんか?
  • 今自分に必要なレッスン内容(舞台)は何でしょう?

今の痛みをプッシュし、剥離骨折や骨が出っ張りひざ立ちポジションが痛くなるような変形のリスクを背負うような舞台なんでしょうかね?

レッスン内容の見直し

これは長くなるので、オスグッド用レッスンプランの記事にします。

リリース>ストレッチ

筋肉の付着点に負担がかかって、炎症になっているのだから、

ストレッチで筋肉の点と点を引っ張ったら…そう、もっと痛いです。

 

確かに筋肉の緊張がなければ、付着点にかかる負担も減るので、

ローラーやボールを使ったリリースや、セルフマッサージをお勧めします。

 

痛いところ(でっぱり)をリリース&マッサージするんじゃないよ?

  • 大腿四頭筋
  • その子とペアになって働くハムストリング
  • 大腿四頭筋の反対側の点、となる骨盤周り(=おしりたち)

をどーぞ。

 

トレーニング

テクニック不足、間違った使い方を改善しなければ、

いくらレッスンをお休みしても、またたくさん踊ると痛くなりますよ。

 

相談メールで、コンクールのレッスンの時だけ痛くなるけど、終わると大丈夫。というのをよく聞きます。

大丈夫じゃないよ?それ

 

膝関節に負担をかけなくても様々なトレーニングができます。

スタンス、ターンアウト本、腹筋eBookなどでたくさんエクササイズを説明しているので記事では割愛します。

ただ、四つん這い、膝立ちのポジションで行うものは辞めておきましょうね。

 

 

まとめ:レッスン復帰を焦らないこと!

この手のケガは、今焦っても仕方がないです。

 

今できる事は、何がなんでもレッスンに復帰すること!ではなく

ケガした原因を修正し、今後ケガしない体作り、です。

そうすれば、後で出てくる大事なオーディションや、留学がかかっているコンクールの時に、120%で踊る事ができるんですもの。

キャリアの全体像をしっかりと考えてね。

 

→成長期の体を作るエクササイズとバレエレッスンを行うDLSキッズセミナ―はこちら

→ご両親がダンサーの卵に起こりやすいケガを含め、サポートするために必要な事を学ぶ卵の日はこちら

 

Happy Dancing!

  • 佐藤愛著シリーズ



  • ダンサーのケガ オスグッド病”へのコメント

    • April 3, 2019 at 10:13 pm

      愛さん

      はじめまして。
      バレエを習っている娘のケガの情報検索がきっかけでDLSを発見し、いつもブログで勉強させて頂いております。

      今回のオスグッドについての詳しい記事をありがとうございます。
      まさに少し前に娘がオスグッドをやったところで、ブログ記事が大変参考になりました。

      また、先日、DLS教師講座データベースに掲載されたバレエ教師の先生とコンタクトを取ることが出来、バレエ教室の移籍をすることになりました!
      明日、初レッスンです。
      娘も前向きな気持ちで、新しいスタジオでのレッスンを楽しみにしているようです。

      今後も色々と参考にさせて頂きたく思っております。
      どうぞよろしくお願いします。

      Reply
      • April 5, 2019 at 12:51 pm

        こんにちは!DLSの佐藤愛です。
        知ってますよ笑 データベースの先生からご報告を受けております。
        すごく勉強熱心な先生で、親身になって相談に乗ってくれるはずです。
        私もこちらからサポートしていますし、彼女との会話で今回の記事を書くことにもなりました。

        これからも必要な人へ、必要な情報が届くように頑張りますね♡

        Reply

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