DLSポッドキャスト epi415 DLS9周年を迎える前に

DLSが9年目を迎える前に、こっそりと秘密をシェアします。

実は常に、インポスター症候群と戦っています。

いつも、自分は足りないんじゃないか。偉そうなことを言っているけど、実はそんなに分かってないじゃん、ってバレるのではないか?とドキドキしています。

 

常に自信を持って堂々と!は無理ですが

自分のできる仕事を最大限に行うこと、はいつでも、どんなコンディションでもできる事だと思っています。

そして、そのためには健康を第一に考えないといけないってことも。

 

聞きたい人はこちらから

 

<スクリプト>

みなさんこんにちは、DLSポッドキャストへようこそ、佐藤愛です。お元気ですか?

 

DLSポッドキャストはプロの現場から健康なダンス生活を応援する情報サイト、

ダンサーズライフサポートドットコムのブログ音声バージョンプラスポッドキャストだけの裏話などを毎週金曜日にお送りしています。

 

 

今日のポッドキャストの題名はDLS9周年を迎える前に。

2013年8月1日に5つのブログ記事と、FBページだけではじまったDLSはあと少しで9周年を迎えます。

 

DLSをどうして始めたか?の話は様々なところでお話ししてきてはいますが、

今日のポッドキャストではそのころの記憶を思い出しながら、

この9年間ずっとインポスター症候群を感じてきた話をしていきたいと思います。

 

インポスター症候群という言葉を聞いたことがない人もいると思いますので、まずはそこから。

wikipediaによるとインポスター症候群は

自分の達成を内面的に肯定できず、自分は詐欺師であると感じる傾向のことをさす

と書いてあります。

 

この症候群にある人たちは、能力があることを示す外的な証拠があるにもかかわらず、

自分は詐欺師であり、成功に値しないという考えを持つそうです。

 

 

それだけだと分かりづらいと思うので、私の例を見ながらお話ししていきましょう。

18歳でバレエ留学をした愛ちゃんシリーズは、既に愛さんのバレエ留学記でお話ししているし、

ポッドキャストにもしましたよね。

 

今日の話はその続き。2005年の終わりにシラバスも勉強してバレエ学校卒業後、

2006年からメルボルンのビクトリア大学のTAFEで理学マッサージ師の資格を取るために勉強しました。

 

2008年からバレエ学校に戻って専属治療家になり、

ピラティス指導者の資格もとり、

2010年にはオーストラリアバレエ団の医学チームの研修を1年させてもらいました。

 

そのつながりのおかげで、その後もバレエ団に呼ばれてゲストで働かせてもらいましたし、

メルボルンで一番有名なパフォーマー専用のクリニックでの仕事も受け持つように。

 

バレエ学校では解剖学授業やエクササイズクラスなど、治療家の枠より外に出て、

政府認定校の講師としても2019年の終わりまで働きました。

 

そのような事をしている途中で、DLSは生まれたんです。

最初はバレエ学校卒業生たちに、日本語で学校で勉強していた解剖学や

エクササイズの知識、ケガ予防の話をするために。

 

それが、毎年3回、時には4回の来日で、ダンサーだけでなく

教師用セミナーや治療家、トレーナーなども行うようになりました。

 

2017年から毎年本を出版、2019年8月1日には公認インストラクターコース第一期生、通称小鬼育成コースも始まりました。

 

その中でね、ずーっと。

本当にコンスタントに、ずーっといつか、誰かに

「佐藤愛は色々偉そうに言ってるけど、

実は何も分かっていないんだ」ってバレるんじゃないか、とドキドキしていました。

 

バレエ学校で働いていた時は、海外バレエ学校専属なんて言っているけど、

カンパニーもついていない小さなバレエ学校じゃない、と思っていたし、

 

ピラティスの資格を取ったと言っても、国際的に有名なピラティス協会に属しているわけでもないし、

バレエ団で働いていたのはラッキーだっただけで、

その後も仕事が繋がったのは、その時のコネクションが良かっただけ。

 

いつか、きっと、誰かにあいつはタイミングが良かっただけ

ラッキーだっただけ、いいコネクションがあっただけ、海外に住んでるという響きが良かっただけ。

と言われてぜーんぶバレで、この仕事が出来なくなるんじゃないか、とずっと思っていました。

 

今でも、まだそう思います。

 

最近それが出てきたのは、去年の終わりごろに今書いている四冊目のシリーズの話を編集の人としていた時に、

4冊目もいいけど、ダンサー達が向き合うケガについての情報や予防法、

リハビリとかを一冊にしたらどうか?という案ももらっていたんです。

 

その時の反応は、私じゃ無理

 

だって日本の治療家でもないし、有名な大学病院のお医者さんでもないし、

1冊目に比べてシリーズの本は2,3冊と売り上げが良くはない。

しかも「ダンサーのヘルスケア」という分厚い本がでたばっかりだから、

私の意見なんて誰も必要じゃないだろうし、パンデミックで来日出来ない私のことなんて皆忘れちゃってるよ、と。

 

 

クララの単行本の話も、最初は読者特典のイベントをしないか?と言われたんです。

対面で。

でもそれも怖くて断りました。

 

コロナが、という部分ももちろんあるけど、人が集まらなかったらどうしよう。

誰も来てくれなくて、大きな会場を借りても意味がなかったり、

担当の人をガッカリさせてしまうのが怖いし、

ネットでいろいろ言ってるけど、やっぱり誰も見てくれていないじゃんという事実を見るのが怖かったので、嫌です、と言いました。

 

もちろん、こうやって全部を暴露したわけではないですけどね、お仕事の人間関係なので。

 

今出した2つの例だけでなく、

インポスター症候群のせいで今まで何度も大きなチャンスを断ってきました

 

自分ではできない。

力不足。

学歴が足りない。

職歴が足りない。

フォロアー数が足りないとか、

見た目が、しゃべり方が、文章力がとか、色々。

 

全てにおいて、足りない。自信がない

 

なんでこの話を今日のポッドキャストでしているか?

それは、自信満々に見える人でも自分の実力を疑っているんだよ、という事をシェアしたかったからです。

 

ま、皆さんにとって私がどう見えるかは分かりませんが、

肩書としてはというか、表向きはDLS9周年です!今年は本が1冊ではなく2冊も出ます!

インストラクターコース第二期生も卒業するし、

ボディコンや月一勉強会でレギュラークラスもやってます!

という感じなんだけど、いつも100%自分を信頼して仕事をしているんじゃないという事。

 

そしてそれでも、良いんだという事

 

違う出版社で2つの案件を断った事で、2022年本気でインポスター症候群と向き合ってきました。

 

昔は、スタジオの友達が愛ちゃんは上手だから大丈夫だよと言ってくれたかもしれません。

バレエ学校だったら、ほかの先生方が頼りにしてるよ、と言ってくれたり、

バレエ団から今回もよろしくねと電話が来たり、

クライアントから毎日どころではなく、毎時間、時には30分置きに、凄くよくなった、ありがとうと言われ続けていたから、

少し凹んでもブーストしてくれる外部要素があったんだけど、

今は、DLS一本で、セミナーに参加してくれている人達とは画面越しにしか分からない。

 

この部分としっかりと向き合わないと、今後どんどん自分の世界が小さくなってしまう

今後どんどん失敗するのが怖くてチャレンジしなくもなるし、

新しい事を取り入れる事も怖くなるし、

結果として、何か違うと思いながらも、

昔ながらの指導をしているバレエの先生たちみたいになってしまう。

と思ったんです。

 

去年から100万円以上を自分の勉強に充てたり、コーチをつけたり。

皆さんに常にお伝えしているように、常に勉強を続ける事。

知識のアップデートには終わりがない事。

 

まずはそこからスタートする事で、自信がない部分はあるけど、

前進はしているという証拠を自分の中で作りたかったんです。

 

もちろん勉強でインプットするだけでは足りないけれど、

仕事上アウトプットの方が多いというのは、去年のリフレクションエピソードでもお話しした通り。

 

健康が土台という事はDLSで何度も伝えているけれど、

それもレベルアップして自分からやらないと、と思って毎週4-5回のヨガをはじめ、

プロに任せるとお金かかるからなーなんて避けていたエクササイズなども、

ちゃんとプロに任せる事にしました。

 

知ってると、やってるの違いですよね、これが。

 

特にパンデミックで仕事が減ってしまった人がスモールビジネス、

特にフィットネスのエリアで多いので、

その人達のサポートも出来るし、自分の為にもなるし、一石二鳥じゃないと思うことが簡単になりましたね。

 

今回の来日も、Zoomでプライベートセッションをお願いしている人がいるんだけど、

パンデミック前は、Zoomでヨガなんてやってくれる人もいなかっただろうし、

やろうとも思わなかっただろうし。

 

移動が多く、ホテル暮らしの来日期間でも、ルーティーンをキープ出来るって素晴らしいなと改めてオンラインの強さを感じます。

 

とはいっても、ここでもインポスター症候群が発生はしていました。

最初の方は、毎週4-5回エクササイズしてるって言っても、

見た目はエクササイズしている人の体型じゃないじゃんとか、

頭の中でずーっと思っていました。

エクササイズの指導者なのに、これでいいのか?なんて考える事も。

 

それに気づいたから、インスタのストーリーで挙げるように意識しているし、

このポッドキャストでも皆さんにお伝えしようと思ったの。

 

だってエクササイズのゴールは体型じゃないんだもの。

エクササイズのゴールは健康なんだもの。

 

そして健康はサイズでは測れないし、

身体的な部分だけではなく、メンタルも含まれる。

 

私は、私のできる最大限の仕事をするために、

私のできる最大限のケアをする。

 

そして、それは自分の為であって、

インスタ映えとか、周りからの意見のためにやっているのではない。

だって私が健康でなければ、この仕事を続けることは出来ないのだから。

 

これらは皆さんに何度もお話している事じゃない?

でも、私が全て完璧に出来るわけではなくて、

自分でも継続して改革してくべき考え方だったり、

自分にとっても必要な勉強だったりするんですよね。

 

インポスター症候群が完璧に治ったか?と言われたら

考え方の癖なので、気が抜けると戻って来たり、

エクササイズを続けていないと昔の癖が戻ってきます。

 

ここでいうエクササイズというのはメンタルの方だけどね。

 

だけど、今は自分の考え方にいち早く気づくことが出来ますし、

お、おかしいな、と思ったら頼れるネットワークがあります。

 

体の声を聞くことが出来たら、ケガになる前の不調に気づき、

テクニックやエクササイズを見直すことができるじゃない?

そしていつも通っている信頼する治療家さんに見てもらう事が出来るじゃない?

そういう感じ。

 

8周年記念のビデオでゲストのロイヤルバレエ団のBenが

「awareness is key」と言っていたけれどその通りで、

気づくこと。

それが一番シンプルだけど、一番大切なステップなんだろうなと思います。

 

ということで、来週の月曜日からDLS9年目がスタートします。

明日、7月31日は第一期生と第二期生の小鬼たちと小鬼パーティーがあるし、

お誕生日当日は月一勉強会からスタートし、も店頭に並ぶ予定です。

 

自分の中のカンフォートゾーンから飛び出して、

怖いと思う事にあえて挑戦していくこと。

 

元有名バレエ団のプロでもないし、大きなコンクールの審査員でもない。

全部が分かっている大先生でもなければ、有名人でもないマイクロインフルエンサーだけど、

インポスター症候群で私が怖がっているせいで、サポート出来ないダンサーが出来ないように

そして何よりも、自信がなくても、怖い事があっても勉強し続けて行動し続ける事。

そんな姿を皆さんにお見せしていけたらと思っています。

 

DLSを最初から応援してくれている古株フォロアーさん、最近知ったよという人。

お母さんが車やお家でポッドキャストを聞いているから、

勝手に耳に入ってくるんだよねという子たちも含め、

いつも応援ありがとうございます。

 

9年目も一緒に、Happy Dancingというオプションがあるという事を

多くの痛みを抱え、自分を信じられないダンサー達に伝え続ける事が出来たら嬉しいです。

 

ということで、今週のポッドキャストはここまで。

8月のポッドキャストは全て、ゲストとの対話になります。

誰が来てくれるか、予想したらhello@dancerslifesupport.comかインスタ@dancerslifesupportのDMで教えてくださいね。

 

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