DLSポッドキャスト epi425 今だから言える、スタンス本裏話

記憶は2016年の終わり。

私にとって最初の出版のお仕事だった「バレエの立ち方できてますか?」の裏話を

5冊目となる「バレエの上半身使えてますか?」が印刷工程に入った今、振り返ってみたいと思います。

 

スタンス本で学んだことは、プロジェクトのトップとして

ビジョンや方向性を、クリスタルクリアにしておかなければいけない事と、

サポートはやってもらう、ではないという考え方でした。

 

聞きたい人はこちらから

スクリプト

みなさんこんにちは、DLSポッドキャストへようこそ、佐藤愛です。お元気ですか?

DLSポッドキャストはプロの現場から健康なダンス生活を応援する情報サイト、ダンサーズライフサポートドットコムのブログ音声バージョン

プラスポッドキャストだけの裏話などを毎週金曜日にお送りしています。

今月のポッドキャストでは、

「本気でうまくなりたい人のためのダンス解剖学教室シリーズ」の

今だから言える、今だから見える、裏話をお送りしていきたいと思っています。

 

ダンス解剖学教室なんてあったの!?と思われる方も多いですよね。

実はこれ、東洋出版から出ている本のシリーズ名なんです。

もし、このポッドキャストを聞いている近くに、私の本がありましたら、

表紙をじーっと見てみてください。

 

「本気でうまくなりたい人のためのダンス解剖学教室」って書いてあるでしょう?

 

 

2017年に出たスタンス本、18年に出たターンアウト本、19年に出たプリエ本と、

今年、2022年11月1日から先行予約のスタートする、

シリーズ四冊目「バレエの上半身使えてますか?」が含まれています。

 

教師のためのバレエ解剖学講座にモジュール1から4まであるように、

このシリーズも今回の上半身本で完結するんじゃないかな?と勝手に思っていますが

世の中何があるか分からない為、今はオープンマインドを保ちつつ、

この子が世の中の役に立てるよう最終準備を行う事に専念しますね。

 

”世の中何があるか分からない。”

それはこの本のオファーが来たときに思いました。

だって、アメブロなどのように、有名なプラットフォームを使っていたわけでもなく、

ローザンヌ国際コンクールのような大きな場所で、夢はこのバレエ学校に入ること!と選ばれるようなバレエ学校でもない所で働きながら

誤字脱字のたっぷりなブログを書いていた私にオファーが来たんだから。

 

ということで、今週のポッドキャストはスタンス本に関する、

今だから言える裏話をしていきましょう。

 

バレエの立ち方できてますか?を書いた時、

そしてこれは私にとって初の出版のお仕事だったのですが、

「内容が難しすぎないか?」という話を何度もしていたんです。

もちろん、当時はどれくらい本が売れるか分からなかったため、
シリーズになる予定もなく、ただ

「立ち方を基盤とした、本気の人達への解剖学の話をする。」

それをテーマに作っていました。

 

本気の人だから必要な細かい話。

本気に向き合いたいから知っておきたい基礎の話。

エクササイズも派手ではないし、テレビ出演のオファーなんて来ないだろう内容だけど、

バレエと真剣に向き合っている人なら知っておきたい事。

 

この感覚は、毎回シリーズの続編を書くたびに考えています。

だから、内容がどんどん沼化していくのでしょうね。

マニアックすぎるというんでしょうか…

 

マニアックな執筆の世界に入ったきっかけは2016年にもらったオファーのメール。

その年の9月の来日に、東京の喫茶店で編集者の人とお話をしたんです。

 

もちろん、オファーをくれたという事は、向こうにも「こういう本にしたい」というゴールがあって、

オレンジよりのライトや壁紙の、カフェというよりは「喫茶店」という言葉がぴったりな

テーブルで様々なバレエの参考書を見ながら

こんな形で、こんなページ数で、イラストを…なんて話をしていたんですね。

 

周りから見たら、本をたくさん並べて、

解剖学やらエクササイズやらバレエの話をしているけれど、

初顔合わせでちょっとぎこちなく話している二人、という感じだったのかもしれません。

 

 

その時の編集者、秋元さん、編集の林さん、イラストレーターの杉山さん、

そして実際にお会いしてはいないのですが、デザインを作ってくれている中山さん。

嬉しい事に、このキャリアウーマンたちに囲まれて、シリーズ4冊目になる上半身本も作られています。

 

 

たしかこの話は、過去にもしたことがあったと思うんだけど、

私にとって、2022年の今でさえ世界の男女平等ランキングで146カ国中116位という

女性にとって圧倒的に仕事がしづらい国である日本で、

女性に囲まれてお仕事が出来ていることはすごく誇らしいことなんです。

 

こういう話をすると、でも男性だって大変なんだよ、とか

ジェンダーニュートラルな人はどうなのよ?
そしてバレエ界では男の子が少ないじゃない、

という話になってしまう人たちもいると思うのですが、

”ジェンダーギャップ”の話であって、

どっちが偉いとか、この話が全てのエレメントで当てはまる、という事ではございませんよ。ジェンダーギャップ指数は、「経済」「政治」「教育」「健康」の4つの分野で

男女の格差を見ているデータですからね。

 

話を本に戻しましょうか。

それぞれの本でたくさんの学びがありましたが、

英語で言う、スティープなラーニングカーブだったのは1冊目。

なにせ、こういう仕事をしたことがなかったので、よく分からず、ちょっと甘えていたところもありました。

甘えていたというのはどういうことか?

何度か回ってくる、校正と呼ばれる原稿チェックの時に、

私が細かく見なくても誰かが確認してくれているだろう、という考えがあったという事です。

 

オーストラリアの仕事も、DLSの仕事もあるし、餅は餅屋ともいうし…と考えていたという事。

なので、一番誤字脱字があるのは、1冊目です。

もちろん、今は第5版まででているのかな?なので大分修正されてはいますが、

「たられば」の話になっちゃうんだけど

あの時に、こうしておけばより良い出来だったんじゃないか?と思う事がたくさんあります。

 

今は、編集の人達が誤字脱字を見つけてくれるものだ、という考えは捨てました。

イラストを書くという人達が、解剖学的な体の構造通りに描いてくれる、という考えも捨てました。

自分の作品には、最後まで自分で責任を持て、という事や、

自分の頭の中にあるクリエーションは、確実に指示を出さないと誰も分かってくれるはずがない、という事も学びました。

 

これは、チームに対する愚痴ではありませんよ。

だったら、先ほど、名指しで誰が、何をしてくれています、なんて言いませんから。

そうではなく、プロジェクトのトップ、団長として、

私が知らなかった事、出来なかった事、考えつきもしなかった事達があったということです。

 

例えば、バレエのお教室を開いている人。

先生であり、スタジオというプロジェクトのトップですよね。

トップに立つという事は、やりたい事、

今回の例ではどういうスタジオにしたいのか、どういう生徒を育てたいのか?

という部分は、自分の頭に入っているはずです。

 

それがただ、明確クリア、という言葉ではなく、

クリスタルクリア、ピッカピカにクリアになっていて初めて、

それを生徒に伝えることが出来ます。

 

伝言ゲームのように、言葉を伝えていても、

そしてそれがシンプルな1行の文章だったとしても、

何人もの人に伝えていくと、変わっていってしまうように、

私たち、プロジェクトのトップにいる人達が明確に、シンプルに伝えたとしても、

何人もの生徒がいる場合、誰かが違う受け取り方をします。

 

それが原因で、スタジオを辞めるのかもしれないし、

それが原因で、バレエが嫌いになってしまうかもしれないし、

それが原因で、ケガするかもしれません。

保護者とのいざこざや、

発表会準備の時に舞台芸術監督と意見が合わないことがあったり、

衣装の返品が上手くいかないとか、変な噂が立つとか…

 

例を出したらキリがないですが、

コミュニケーションとは言う方と聞く方の両サイドがあって初めて成り立つもの。

相手を変えることは出来なくても、自分の発している言葉には責任を取らないといけないですよね。

 

そして自分ではない誰かに、スタジオの方針のように目に見えないビジョンを伝えるためには

自分自身がクリスタルクリアになっていなければいけません。

 

ダンサーの例でもお話しましょうか。

周りにサポートがいて良いんですよ。

 

ケガの事を全て知る必要もないし、バレエの事を全て知っていたら、レッスンに通う必要なく自主練だけでプロになれちゃいます。

バレエの先生、コンテの先生や他のジャンルの先生、

エクササイズトレーナー、治療家、スポーツ専門のお医者さんなど。

舞台だったらそこに、衣装さん、メイクさんなどもいるかもしれません。

忘れてはいけないのは、お金を出してくれているパトロンである保護者の方々ですよね。

 

何度もになりますが、サポートを受けるな、ではないです。

そして今月末のポッドキャスト、上半身本の裏話では、サポートを頼む難しさについてお話する予定。

 

でも、「ダンサーサポートと代行サービス」というブログで書いたこともありますが、

サポートしてもらうというのは、やってもらう、ではありません。

 

バレエの先生が上手にしてくれるという考え方はおかしいよね?

治療家に治してもらえば、それでOK、でもないですよね?

衣装がキツイ、踊り辛いとなったら、衣装さんが助けてくれるでしょうが、自分から意見しなければいけません。

 

保護者の方々がサポートしてくれているというのは、

言葉通りサポートであって、家族メンバーの一人として、

お家のことを手伝ったり、我慢しなければいけない部分もあるでしょうね。

 

もしかしたら、レッスンに通っているのに、どうしてエクササイズクラスを受けなければいけないのか、

と説明しなければいけない事もあるかもしれませんし、

ボディコンサークルに参加しているから、日曜日の朝はリビングにはいって来ないでほしい、

とニゴシエーションをしなければいけない事もあるかもしれません。

 

自分の夢、ゴールをクリスタルクリアにして、

ビジョンを伝える必要があるっていうのは、こういうこと。

 

それが足りなかったと感じたのが、2017年のスタンス本でした。

 

私の力不足を補ってくれたのは、いつも通りDLSフォロアーさんたち。

皆さんのおかげで、出版1日目で増版が決まり、

本屋さんにスタンス本が並んで数か月で、シリーズ2つめであるターンアウト本の契約書にサインをする事が出来ました。

 

皆さんがいなかったら、2017年で出版経験終了、お疲れさまでした!

で終わってしまうところでした。

本を手に取ってくれた人、

近所の本屋さんでオーダーしてくれた人、

本屋さんで見つけるたびに、こっそり平積みにしてくれたり、

アマゾンにレビューを書いてくれた方々、本当にどうもありがとうございます。

 

ということで今週の裏話はここまで。

来週はターンアウト本出版で学んだ痛い経験と

アンチは放っておけ、という裏話をお話していきたいと思います。

ではまた、来週金曜日にポッドキャストでお会いしましょう!

 

Happy Dancing!

 

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