DLSポッドキャスト epi446 上達の早道と事実は1つだけではないかもしれない話

やるからには上達したいし、上達するなら早くしたい。

バレエも、勉強も、お仕事でもそう思いませんか?

上達の早道を考えてみたポッドキャストです。

サブテーマには「事実」は一つではないという話もしてみました。

 

聞きたい人はこちらから

 

みなさんこんにちは、DLSポッドキャストへようこそ、佐藤愛です。お元気ですか?

 

ダンサーズライフサポート、通称DLSは “生徒の安全と将来の健康を第一に考えるレッスンを「当たり前」に。” を合言葉に、

元オーストラリアの政府認定バレエ学校専属セラピスト兼、セミプロフェッショナルレベルのダンサー向けエクササイズ、解剖学とケガ予防のクラスの講師を担当してきた佐藤愛が、

大好きなバレエを心ゆくまで続けたいダンサー、バレエの先生へ情報をお届けしています。

今日のポッドキャストでは、上達の早道についてお話したいと思います。

 

なになに?って思ってくださった方々のために最初に結論を話してから、理由に進みましょう。

同じような内容を2月15日のメルマガでもお届けしましたが、ポッドキャスト版にアップデートしております。

 

 

練習すれば上手になる。

あったり前な事を、偉そうにポッドキャストにするなって感じですか?

でもね、いくら時代が進みChat GPTがグーグルを追い越そうとしている今でも、昔から言われている事実というのがあるんですよね。

 

  • 練習する人 VS 練習しない人

だったら、練習する人が上達します。

 

もちろん、

  • ただ漠然と練習する人 VS しっかりと考えて練習する人

だったら後者が上達します。

 

  • 漠然と練習する人 VS 何もしない人

だったら前者が上達します。

 

ここまでは皆、納得してくれる?じゃ、続きにいくね。

 

練習が必要だと分かっているのにやらないのはなぜか?

 

コツコツと毎回授業の後に復習すれば、試験前に一夜漬けにならないとか。

地道に基礎の練習をしていれば、変な癖をつけずに踊れるようになるから、一番早いとか。

分かっているのに出来ないのはなぜか。

 

10年以上バレエ学校で試験前に焦っている生徒達を見つつ、2012年からバレエ教師の皆さんの声を聞いている私の考えはこれです。

 

かぼちゃの馬車を待っているから。

 

悩んでいるあなたを見て、誰かがパンプキンを馬車に変えてくれるっていうヤツです。

某ディズニーのお姫様的な事ですが、シンデレラ症候群というのは実際に存在する臨床心理士の言葉なので混乱を避けるために「かぼちゃの馬車待ち」としておきましょう。

 

 

かぼちゃの馬車を待つとはどういうことか?

  • 誰かが選んでくれるのを待つ(例:下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる…みたいにコンクールに出る人達)
  • 誰かが代わりにやってくれるのを待つ(例:痛みが出るたびにOO先生に診てもらう「だけ」で間違ったテクニックを直そうとはしない)
  • 特効薬が出てくるのを待つ(例:難しい解剖学じゃなくって、これだけやってればターンアウト出来る、甲だし出来る、みたいな商品にとっかえひっかえ手を出す人)
  • 相手が分かってくれるのを待つ(例:古い指導や生徒の声を聞かず、私がやってきたことの”良さ”が分かる人だけ贔屓する先生)
  • 勉強に集中できる理想のタイミングが来るのを待つ(例:今年は忙しいから、今は大変だから、タイミングが合わなさそうだから…と学びを先回しにする)

 

みたいな感じ、というと伝わりますか?

 

全てにおいてキーポイントは

  • 自分以外の何かが
  • マジカルに
  • 理想の結果を持ってきてくれるのを
  • 待つ。

 

この最後の「待つ」という部分が行動なので、結果練習したら上達する、と分かっていても「待っている」んですよね。

 

 

待っていても変わらない

待つというのは、今の位置から動かないということ。

だからやっぱり上達しない。

だけど、本人は”辛抱強く”待機していると思っているもんだから、困っちゃうわけです。

 

  • 間違った癖はつけたくないから
  • 発表会の前で忙しいから
  • 情報が多くてどれが正しいか分からないから

 

これらは全部、事実です。

でも、事実はいくつもあるんですね。

 

真実は一つだけ!じゃないんですよ。

 

オーストラリアのリンゴは、日本のリンゴと比べかなり小さいんですが、

  • オーストラリアのリンゴが大きいと思う日本人→事実
  • 日本のリンゴが小さいと思うオーストラリア人→事実

で両方とも正しいわけ。

 

 

だからこそ、自分にとって都合のいい「事実」だけを選んでいないか?

客観的に考える必要があります。

特に大人になってくると、今までの人生経験でたくさんの「事実」を選べちゃうから。

 

 

間違った癖をつけたくないから、も事実だし

だからといって、基礎からやり直したくない、も事実かもしれません。

 

発表会の前で忙しい、も事実だし

1つの発表会が終ると次の発表会(お披露目会、コンクール)の準備に流れていくのも事実かもしれません。

 

忙しい、と思っているだけで、実は無駄に時間を使っていることも事実かもしれません。

(特に、何度も発表会をやっているのに、準備がプロセス化していないんだったら毎回ゼロから作らなくて済む部分があるのかもしれませんよ?)

 

情報が多くてどれが正解か分からない、も事実だし

だからといって、時間を取ってしっかりと正しい情報か調べたくはない、のも事実かもしれません。

 

 

行動をとること、それが上達への早道

今日のテーマである、上達への早道を考えてみましょう。

自分で行動をとること。

結局それが上達への早道になるんだと思います。

 

今日バレエをやったばっかりの人に、バーレッスン練習しておいてね、は出来ませんよね?

レッスンについていくのに必死で、1時間半前のプリエは緊張もあって頭真っ白だと思うから。

 

ポワントでレッスンをしていないのに、バリエーション踊ってね、は出来ませんよね?

(出来ないんですよ、やっているところ多いけど…)

ポワントで踊る基礎が身についていなかったら、役を考えながら踊るのは不可能です。

 

 

なので、誰かを待たずに、自分から練習する、前に進むためには

まずは知識を入れる事、という「行動」をとらなければいけません

 

 

 

もちろん、知識だけ入れて、次の行動をとらなければ意味はないですけど、

アウトプットするには、インプットしないといけないんです。(水をあげないと、花が咲かない、みたいな感じ)

 

 

この話をメルマガに載せるために、過去の写真を見返していて、気が付いたことがあります。

バレエ学校の卒業式、一番の笑顔の私が映っていた写真は、衣装を作ってくれるボランティアのママさん達との写真だったんです。

校長先生との写真はありませんでした。

 

バレエ学校に行ったらどうにかなると思っていた18歳の愛ちゃんは正に、カボチャの馬車待ち人間でした。

そしてそれでは甘いと理解し始めたところで卒業。

 

だけどバレエ学校に行った、2年海外で生活したという行動が無駄になることはなく、今の職業に繋がっているし、

ケガして踊れない時間が長かったので、ボランティアママ達のお手伝いをしていたもんだから

この写真では一番幸せそうな私がいました。

 

 

きっと、衣装ルームにいた人達が留学生活中、一番正直に私らしく時間を過ごせた人達だったんだと思います。

 

のちに、衣装ルームは私の治療家ルームになるんです。人生って不思議だね。

 

 

当時はなんてかわいそうな私、と思っていた時もあったし、

周りからも、上手だったのに踊れなくなった愛ちゃん、と見られていただろうし。

 

だけど、今振り返ってみたら、バレエ学校に進むという行動。踊れないけど得意だった裁縫を使って、英語の練習にもなるし、なんて思いながらソーイングママ達と時間を過ごしたこと。

 

ケガした理由が知りたいと思って進んだ勉強や、ダンサーをサポートしたいと思って初めて趣味程度のDLSサイト。

 

 

それが今、来週から始まる、2023年版教師のためのバレエ解剖学講座モジュール1&2に繋がっていくわけです。

 

2015年から始めたこのクラスで、1000人以上のバレエ教師の皆さんと会い、

そこでもやっぱり、行動をとる人は上達するんだなというのも見えてきます。

 

最近の子たちは打たれ弱いから、少子化だから、お受験で辞めちゃうから、周りがやっているから。

こういったのも事実かもしれません。

 

でもそのような環境にいながら、何も変えてこなかった自分がいることも事実かもしれませんよね。

 

 

 

先週のポッドキャストのように、身近な人がなくなるという、大きな出来事が起これば考え方が変わるかもしれないけれど、

コロナで分かったように、喉元過ぎれば熱さを忘れる、みたいなところが人間には絶対あるとも思います。

 

 

ということで、上達したいなら練習すること。

 

 

練習、というとどのメソッドが、何時間やればいいか、とかそうやって気にしてしまう人達がいると思うし、

それが分かってから、一番いい状態で練習を始めようと思っている人もいるかもしれない。

 

でも、練習とは行動です。

 

 

行動はやってみないと分からないところもあり、実際にやるから学べる事がたくさんあります。

知識を身につける、も行動です。それだけでは足りないけれど。

 

プリエに対してたくさん勉強するのも大事でしょう。私はプリエで一冊本を書いています

でも、プリエをやったことがない人達用の本ではないです。

解剖学、バレエレッスン、そしてお家で出来るエクササイズを1セットにした本ですよね。

 

つまり、行動を起こしてほしいな、と思いながら皆さんにお届けしています。

だって、行動をとらなかったら、練習をしなかったら、上達は絶対にありえないのだから。

 

 

この春、私と一緒にまずは行動をとる!とやる気になった人は

ダンサーの足セミナーと、教師のためのバレエ解剖学講座モジュール1&2へどうぞ。

 

すぐにスタジオで使える知識をお届けする事をお約束していますが、もしかしたらそれだけでなく新たな道、コネクション、好きな分野が見つかるかもしれません。

 

 

このポッドキャストが出る3月3日は、教師のためのバレエ解剖学講座モジュール1&2の申し込み終了日です。

今、すぐに行動を起こしてみてくださいね。

 

今日も最後まで聞いてくださってどうもありがとうございました。

また来週、ポッドキャストで、もしくはスタートしたセミナーシーズンでお会いしましょう。

 

Happy Dancing!

!!ポッドキャストの購読方法!!

 

 

DLSのYoutubeチャンネルには過去のポッドキャストだけでなく、ビデオブログやインタビューなども発信しています。

チャンネル登録をお忘れなく!

 

Listen to all our episodes

Share This Post

Facebook
Twitter
LinkedIn