DLSポッドキャストepi483 上半身本出版から約1年 ダンサーの意識は変わったのか?

 

上半身本の出版から約1年経ちました。

DLSが始まった10年前から現在までに挑戦してきた課題と現状を振り返りながら、

佐藤愛流問題解決方法について書いてみました。

DLSのミッションを実現するために、

何か行動を起こさなきゃいけないとわかっていても、

ついつい言い訳をしてしまう先生達の参考になれば嬉しいです。

 

 

聞きたい人はこちらから(読みたい人はスクロールしてね)

 

みなさんこんにちは、DLSポッドキャストへようこそ、佐藤愛です。お元気ですか?

 

ダンサーズライフサポート、通称DLSは”生徒の安全と将来の健康を第一に考えるレッスンを「当たり前」に。”を合言葉に、

元オーストラリアの政府認定バレエ学校専属セラピスト兼、セミプロフェッショナルレベルのダンサー向けエクササイズ、解剖学とケガ予防のクラスの講師を担当してきた佐藤愛が、

大好きなバレエを心ゆくまで続けたいダンサー、バレエの先生へ情報をお届けしています。

 

 

今日のポッドキャストは、出版から約1年がたった上半身本を考えながらお送りする

おしゃべりポッドキャストでございます。

2022年11月1日に先行予約が始まったんです、あの子。

で、印刷範囲の問題があってすぐにリコールされた子。

可哀そうに。

 

8月にはクララからバレエ解剖学の本が出たし、去年は執筆ヘビーな一年だったななんて思っています。

とはいえ、クララ本は既に書いてある雑誌の連載と特集をまとめて編集したものだし

上半身本は5,6月には印刷過程に進んでいたはずなので、

1年間ずっと本を書いていたわけではありませんが。

 

もう本は書かない!って毎回思うんですけどね、

上半身本の後に、骨盤をテーマの特集と、

20ページにわたる足を高く上げるための知識とエクササイズについての特集を書きましたよね。

そんなもんなんでしょう。

 

ダンサーがもうくるみ割り人形は踊りたくない!と思うけど

毎年年末になるとやってくるし、やらないと変な感じがする、みたいな。

 

 

多分執筆病があるから、10月には「脱・つまらない基礎レッスン」ミニeBookを、

そしてつい先日には「勝手に回れる軸を作る!ピルエットの準備レッスンプラン」ミニeBook

作ってしまったんだと思います。

これらミニeBookは私からのプレゼントです。

 

無料でダウンロードしてもらえますので、詳細はインスタアカウントをチェックしてくださいね。

雑誌の特集や連載、そして本の執筆や無料のミニeBookまで。

私が文字を書いている理由は、皆さんに情報を伝えるのが好きだからだと思います。

 

 

近年のDLSのミッションは「生徒の安全と、将来の健康を第一に考えるレッスンを“当たり前”に」

ということなんですが、

 

こういう知識があることを「知らなかった!」という人を減らして

「忙しくて無理」「セミナーの日程に合わない」という言い訳をなくすために

いつでもアクセスできるライブラリを作ったり、

毎週、様々な時間から選択可能なエクササイズクラスを提供する。

 

「お金が足りない」と言う人達の為に

2000円程度で買える本はもちろん、無料のeBook達もあげる。

 

ここまでやったら、言い訳できないでしょ?という気持ちがあるのかもしれません。

だって、生徒の安全を考えない指導者がいたら、指導すべきじゃないじゃない?

人生100年時代に、どんな年齢でも生徒さんの体を預かったら、

将来のケガの原因になりたくないじゃない?

そしてそういうレッスンが当たり前になるべきじゃない??

そう思っているのですが、道はまだ遠いかもしれません。

 

 

10月のミニeBookを作った時に、DMでお話をした先生たちがいたのですが、

「基礎が何かを教えてください」というのもありました。

その先生方を公開処刑するためのポッドキャストではありませんからご心配なく。

 

ただ、いい例だと思ったので、これを使って佐藤愛流問題解決方法をお話していきます。

先ほどもお話したように、

私のミッションは「生徒の安全と、将来の健康を第一に考えるレッスンを“当たり前”に」すること。

そして、最初の一歩は来日セミナーをする事と、無料ブログを書くことでした。

これが10年前。

 

そして、次の問題が

  • セミナーは日にちが合わない
  • 日本にいないから、セミナーに参加出来ない
  • 文章を読むのが苦手

など。

 

これらの問題に対しての対応は

でした。

 

 

その後の問題は

  • やっぱりセミナーとスケジュールが合わない
  • 日本にいない
  • お金がない

それに対しての対応は

でした。

 

 

今現在ぶつかっている問題は、

  • DLSの存在を知らない先生が多い
  • 勉強する理由が分からない
  • 勉強する暇がない

 

それに対しての対応として

  • SNS投稿のアップを増やす
  • ライブや無料eBookなどで、DLSワールドに引っ張ってくる
  • ライブラリ内のワークショップでタイムマネジメントやスケジュール管理についてお話する

などをしているところです。

 

 

こんな感じで、

やりたい事、ゴールに対し、問題、反発、意見があった場合

それらを1つずつ潰していけるか?を考えています。

全ては出来ていないけど。

 

例えば、今回初めて見えた問題は、

「基礎とは何か分からないから、基礎レッスンができない先生がいる」という事実。

だから、自分がやってきたレッスンを

経験だけで指導していく先生が多いという事。

 

そうしたら、自分にあったケガや悩みはそのまま生徒にうつってしまうし、

時代の変化からくる、ダンサーへのデマンドはカバーできていません。

 

例えばバーサタイルな踊りや、より高いジャンプ、より難しいテクニックなど。

そして、私がいくら

  • バレエは立って踊るものだから、ちゃんと立てなければいけない
  • ターンアウトは動きだから、育てていかなければいけない
  • プリエは深ければいい、のではなく使えるようにしなければいけない
  • 股関節の柔軟性や足のラインよりも、上半身の練習が必要だ

というような内容の本を書いたとしても

それらの知識を「基礎レッスン」に取り入れることは出来ないんですよね。

だって、基礎が何か分かっていないから。

 

 

DLSを始めたばっかりの私だったら、こう言うでしょう。

「バレエの先生をやっているんだから、それくらい知っていて当たり前。

勉強しなさいよ。」

 

でもパンデミックを通じて、

インクルーシブな学びやお互いの立場に立って物事を考える大切さを学んだあとは、

「基礎が何か知らずに育ってしまったため、ケガばっかりで、

それが普通だと思って成長してきた先生がいるかもしれない。」

と考えるように努力しています。

 

いつも出来るとは限らないけど…努力はしています笑

 

 

だって、一歩間違えたら、

18歳の愛ちゃんはこういう先生になっていた可能性があるのだもの。

ラッキーな事に、学生ビザの延長や、オーストラリアというスポーツ大国で、

オーストラリアバレエの本拠地であるメルボルンに住んでいるからできた勉強がたくさんあるけど、

そうでない人もいるわけじゃないですか。

 

私が18歳で留学したとして、同じようなケガを体験し、

同じように体型について色々言われていたとしましょう。

  • これが日本の様に、痩せを推奨する国にいたら?
  • エクササイズについて遅れている国に留学していたら?
  • 簡単に学生ビザを変更できず、日本に戻ってくることになっていたら?
  • 金銭的に留学を続けることが出来ず、日本で仕事を探さなければいけない環境だったら?

ね、そういう場合も十分あり得るでしょう?

 

なーんてダメな先生なんだ!と思う気持ちはもちろんあるんですよ。

特に、生徒を治療する側として、

彼らの夢が壊れていく原因が先生にある事を何度も見てきているので、

怒りを感じる事はよくあります。

 

でも、そんな先生でも勉強をしないといけない、と思ってもらえるように

私のミッションの一つに「当たり前にする」という言葉が入っているんです。

 

当たり前になったら、やらないといけないでしょ?

シートベルトが当たり前、とか歩きたばこをしないのが当たり前、みたいな感じで。

 

ちなみに、日本で「シートベルトを車につけなければいけない」と法律になったのは、

1969年だそうです。

着用義務は1985年、私が生まれた年だそうですよ。たった、40年弱前の話だね。

 

こんな感じで、私よりちょっと年上の方だったら、

「昔はシートベルトしなくても良かったのにー」っていう可能性があるんですよ。

でも、今は、安全の為にするのが「当たり前」でしょ?

でもね、「当たり前」の壁は大きいなと感じています。

 

 

シートベルト着用が当たり前になる前は、多くの人が文句を言っていたそうです。

貴方の命を守ってくれて、別にクリック1つで出来ることなのに

「なんでそんなものをしないといけないんだ!」

「シートベルトなんてしなくても、今まで死ななかったぞ!」

みたいな感じ。

 

でも法律だし、しぶしぶやる人が増えたら、当たり前になっていった、という事。

 

バレエの指導は法律で決められていません。

体罰など法律で決まっている部分もあっても、

しつけという枠で隠されてしまっている事実もあります。

 

国際ダンス医科学会が出しているガイドラインがあるにも関わらず、

トウシューズは12歳から、という考えが浸透していません。

 

「赤信号、みんなで渡れば、怖くない」

でしたっけ?

そんな感じで考えている大先生も多い事でしょう。

大事な生徒の将来なのにね。

 

 

上半身本出版から1年経ちました。

あの本でチャレンジしたことは、いつも通り、

  • 解剖学とエクササイズの知識の必要性

そして、

  • 男性ダンサーのイラストを使う事で、性別に関係なくバレエを楽しむのが当たり前になってほしい

でした。

 

 

大きな変化があったか?と聞かれると

残念ながら「殆どない」と答えると思います。

新しい事もあって、あの本はシリーズの中で一番数が出ていませんし、

どう見ても間違った指導だろ、という内容の投稿をする人達の方が

DLSよりも有名です。

 

でも、いつも通り私のできる事を100%でやっていく「しか」方法がないのだから、

目の前にある問題を1つずつ、解決していくように活動を続けていきます。

 

同じように「生徒の安全と将来の健康を第一に考えるレッスンを「当たり前」にしたい」

と思ってくれる方は是非、

お聞きになっているポッドキャストアプリにレビューを残してください。

YouTubeで聞いている方は、イイネとチャンネル登録をお願いします。

インスタを始めSNSにアップしている事をシェアしてもらえるととっても嬉しいです。

 

こうやって草の根運動レベルですが、一緒に「当たり前」を作っていきましょう

 

 

ということで、久しぶりに原点に戻るようなポッドキャストをお送りしてみましたが、

いかがでしたでしょうか?

 

感想はお気軽に、インスタDMで教えてくださいね。

ではまた、来週金曜日にお話しましょう。

 

 

Happy Dancing!

佐藤愛

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