6歳の子がダンスクラスでのスプリッツで半身不随に

Table of Contents

 

ショッキングな題名ですよね、クリックしてもらいたいから私が作ったんじゃないですよ。

元記事はasia oneという英語のニュースサイトで、2019年10月24日に出されました。
英語で読みたい人はこちら

こちらの記事の題名をちょっと優しく書いただけです。

 

実際の記事名はこちら

 

直訳すると

「6歳の中国の女の子が、ダンスの先生にスプリッツをさせられて、半身不随に」

になります。

forced into=やらされる、という意味。

 

私の感情をはさまず、最初から最後まで英文と一緒に読んでいきましょうか。

 

For one mother, her daughter’s dancing dream turned into her worst nightmare after an injury during class left the six-year-old girl paralyzed.

自分の娘のダンサーとしての夢が、ダンスクラスの後に6歳の子が半身不随になるという、母親として最悪の悪夢に変わった。

 

 

The girl, known only as Tongtong, sustained an injury during a dance class in Henan, China, on Oct 6 and lost control of her lower body after an instructor pushed against her leg to widen her split, according to media reports.

 

トントン(仮名)は10月6日の中国、湖南省のレッスン中に先生からスプリッツで脚を押されたためケガをして、下半身が動かせなくなりました。

 

CCTV footage of the incident showed Tongtong lying on the floor as an instructor pushed her left leg above her head. While Tongtong was still able to walk immediately after the split, she was limping and visibly unsteady. After a while, she made several attempts to stand up but could not move her legs.

 

監視カメラのビデオによるとトントンが床に寝転がり、先生が彼女の左足を頭の上まで押しました。

その直後、トントンは歩くことが出来たけれど、明らかにびっこを引いて、非安定に歩いていました。

その後、彼女は何度か立ち上がろうとしたのだけれど、脚を動かすことが出来なくなってしまいました。

 

 

Her instructors noticed then that something was wrong and tried to help her up, but Tongtong’s legs would not hold her weight.

先生が何かおかしい彼女の様子に気づき、立ち上がらせようとしたのですが、トントンの足は彼女の体重をさせることが出来ませんでした。

 

 

Tongtong was taken to a hospital where doctors diagnosed her with a spinal cord injury.Since the incident, Tongtong, who had been attending dance lessons for two years, has not been able to walk.

トントンは病院に搬送され、そこで脊髄損傷と診断されました。それ以降、2年ダンスレッスンに通っていたトントンは歩けなくなりました。

 

 

Her mother, known only as Li, told reporters in Mandarin, “Doctors told me not to be too hopeful. They said she has a two in three chance of remaining paralysed unless a miracle happens. ”

彼女の母親リー(仮名)はレポーターに「医者は彼女に希望は持たない方がいいと言いました。

彼らによると、奇跡が起こらない限り、トントンは2/3のチャンスで下半身不随のままだろうと言いました。」

 

According to Li, Tongtong may have sustained a minor injury from a backbend move that the class had been practicing earlier that day which worsened after she was forced to do a split.

リーによると、トントンはその日の前のクラスで後ろにそる動きでケガをしていて、それがスプリッツを押された事で酷くなったと言っています。

 

A spokesperson for the dance academy, known only as Wang, told reporters, “For this situation to occur in a normal lesson, I think the child may have had some underlying problems.”

ダンススタジオの広報担当者ウォン(仮名)は「このシチュエーションが普通のクラスで起こるという事は、この子供が何か問題があったのではないか?」とレポーターに語りました。

 

“We paid for all of the child’s initial medical costs out of goodwill but it will be difficult to continue doing that in the future,” said Wang.

「私たち(スタジオ)は良心から子供の初期の医療費を負担しますが、それを今後継続するのは難しい」とウォンは言います。

 

Li claimed that the dance studio had been helpful when Tongtong was first injured but had stopped visiting and taking her calls as soon as it became apparent that the girl’s condition was not improving.

リーは、スタジオはトントンがケガをした初期は助けてくれましたが、彼女の症状が良くならないと分かった途端、病院に来ることも、電話に出ることがなくなった、と言っています。

 

“She used to love dancing. As a parent, I did my best to support her. Now she may not ever stand up or dance again.”

「トントンは踊ることが大好きでした。両親として彼女をサポートしていきます。ただ、今は彼女はもう二度と立つことも、踊ることも出来ないかもしれないんです。」

 

メルマガの反響

この記事はDLSの記事ではないですし、誰かの不幸をレポートしたものなので、

去年の10月にPhysio仲間との間で話題にあがってからDLSでシェアするかをずっと悩んでいました。

 

見て分かるように、元記事は中国、それを英語のネットニュースがピックアップ、という順番だったので。

なので、まず最初にDLSメルマガに上と同じもの、ただひたすら直訳したものをアップして、

読者の皆さんにこれをブログにするべきか、こういう事が再発しないために、私たちは何ができると思いますか?という質問を載せてたのね。

 

凄くたくさんの人から反応をもらいました。

バレエの先生からのメールは良くもらうのだけど、同じ年齢の子供を持つお母さんからの怒りのメールや、

バレエダンサー自身から「私はこんなことをされました」的なものまで。

中には個人情報が多すぎたり、長いものもあったので一部だけご紹介しますね。

 

 

 

 

 

私たちが出来ること

子供の骨盤のレントゲンをアップした記事も、最初はメルマガでした。

その時の反応が大きくて記事にしたんです。

 

ストレッチ「全てが」ダメと言っていません。

柔軟性が必要ない、とも言っていません。

 

ただ、危険性を理解し、柔軟性を理解し、

そのうえで本当に必要ならば、本当に必要な方法で行う。

 

「サプリメントとしてのエクササイズ」という記事を書きました。

そのコンセプト。

結局、バレエレッスンを正しく指導されてこなかったら、いくら体が柔らかくてもダンサーになれないの。

レッスンで出来ない事、ケガしていてサプリが必要な時などにエクササイズを取り入れる。

 

ストレッチもエクササイズです。

  • 関節の種類、関節の最大可動域と関節の可動方向を理解し、
  • 子供の体の成長を理解し、
  • 靭帯、腱、筋肉や筋膜の性質を理解した上で
  • バレエが分かっていて(=バレエで使う方向やパの正確な形が分かっていて)

初めて指導できるはずです。

 

静的ストレッチは交感神経と副交感神経にも影響します。

なのでウォームアップでは使えないんです。

それを若いダンサー達にも知ってほしいからSafe Danceというセミナーをやっています。

 

私に出来ることは、情報をシェアすること。

方法はブログだったりメルマガだったり、セミナーや本だったり色々だけど、

トントンのような子を減らすことが出来たら、メールで感想を教えてくれたダンサー達の悲しい現状を減らすことが出来たら、それが私の出来ることなんだろうな、と考えています。

→一緒に勉強したいと思ってくれた皆さん、セミナー情報やこのような記事が届くメルマガ登録をお忘れなく。

 

バレエ教師兼コンクール審査員である左右木さんのブログに「もしかして、それは「運」が良かっただけ」というものがあります。

そっちもチェックしてみてください。

 

Happy Dancing!

 

Share This Post

Facebook
Twitter
LinkedIn