素早い踊りの出来る体を作る

今日のお題は「素早い踊りの出来る体を作るには?」。

まずは、セミナーでもらった質問をアップしますね。

 

素早い動き

 

質問を要約すると「素早く踊るためにはどこの筋肉を答えたらいいですか?」なのですが、

私の答えは「弱いところを鍛えてください。」です…ではダメですよね。

どこが弱いのか分からないんだから質問してるんですって。

 

まずは素早い踊りが出来ない、といはどういうシチュエーションなのか?を考えてみましょう。

 

素早い動き「だけ」が出来ないのか

質問にそう書いてあるじゃん!と思った方、もう少し聞いてください。

本人が出来ていないことに「気づいた」のが早い動きだけだった、という場合もあるんです。

 

特に

  • バーレッスンの最初のように、ゆっくりな音楽で踊る時はアンシェヌマンの難易度も低い
  • ゆっくりな振付の時は方向転換や重心移動が少ない踊りばかりやる

というレッスン内の偏りがある場合。

 

また

  • ゆっくりの時も出来ていないけど、音に遅れていくという大きな問題がないので気づかない

なんて生徒もいます。

 

なので、素早い動きが出来ない、と悩んでいる方は

  • 同じステップをゆっくりやったら出来るのに、シャープな動きが出来ないのか?
  • 同じステップをゆっくりやっても出来ないのか?

を確認してください。

 

確認の仕方は簡単。

同じアンシェヌマンをスローでやって、出来たらビデオで録画します。

(後で研究用+上達しているのかの確認記録用)

 

そのとき、出来ないステップを遅くするのではなくって、アンシェヌマン全体を均等にゆっくりにしてくださいね。

 

素早い動き「だけ」が出来ない場合

出来ない振付をゆっくりなテンポでやってみた。

問題は見つからなかった。

ただし、同じ振付を早いテンポでやったら1歩は小さくなるし、体の方向転換は曖昧になるし、腕のポジションやつま先の位置が不正確になった。

としましょう。

 

その場合、素早い動き「だけ」出来ていないことになりますね。

 

こういうダンサーは足の裏を鍛えてーとか腹筋をいっぱい!とかやらなくて結構です。

それよりも、

  • ゆっくりなら使える筋肉たちを、早く使えるように練習をする

が大切です。

 

振付を元の1/2速度でやったら動けるなら、

次は1/4速度で、つまり少し早くするけど、オリジナル(もしくは目標の)スピードよりは遅いところで練習します。

 

早い動きに「慣れる」という言い方でも良いかもしれません。

正しく使えているなら、間違った癖がつく恐れもないので、徐々にスピードアップする繰り返し、という練習で心配ありません。

 

素早い動きだと出来ない「ステップ」がある場合

ビデオで自分の踊りを観察してみたら、早いから全てが崩れる訳じゃないけれど、

いつも上手くいかないピルエット、みたいにこのセクション「だけ」出来ないというのがあったとしましょう。

 

その場合、さっき上げたスピードを落としたところから徐々に戻ってくる、という練習も大切ですが

出来ないステップ「だけ」の練習も大切です。

 

例に出したピルエット。

レッスンでピルエット「のみ」を練習しているときに常に3/4ワルツで

  • トンベ パドブレ
  • ピルエット
  • 4番フィニッシュでホールド
  • 次のトンベ…

と呑気にイーブンカウントで踊っていたら、そりゃ早い振付の中に入っているピルエットですっとんじゃうわけですよ。

 

曲調を早くするのもアリ、2/4の音楽にするのもアリ、

アレグロで見られやすい、ピルエットを5番で終わらせて次のステップにつなげる、という練習もアリ。

 

生徒達に言ってもあまり意味はないけれど、この記事を読んでいる先生方は

このステップはこのテンポで!

と決めずに、様々なテンポにチャレンジさせてあげてくださいね。

 

  • フォンジュはゆっくり
  • ピルエットはワルツ
  • グランアレグロで初めて、ダイアグナルで前に進むのと、後ろに戻る動きがある

などと振付に偏りがあると、素早い動きが出来るダンサーが育ちづらいです。

 

  • 片足プリエが早く出来ないとプチアレグロは出来ません
  • ピルエットは必ずしもゆっくりな回転ではありません
  • グランアレグロでなくても、方向転換や重心移動は必要です

 

特に、発表会やコンクールの振付で素早い動きが含まれる場合、ケガ予防のためにも

その前のレッスンプランで素早い動きの土台を作ってくださいね。

 

同じステップをゆっくりやっても出来ない

愛さんに言われてみたから、ゆっくりバージョンをやってみた。

そしたらビックリ!本当に出来てないじゃない!?

こう気づいてしまったら深呼吸。

 

出来ないことが分かって初めて「どうしたらいいか?」と考える事ができます。

 

そしてゆっくりな動きで出来るように練習してください。

(早い動きが出来ない、という苦手意識も捨てる事。事実じゃないんだから)

 

  • バーのサポートがあっても出来ていなかったら、センターでは出来ません。
  • センターのゆっくりが出来なかったら、アレグロの素早い音楽で使えるはずがありません。

 

バレエレッスンの難易度は原則として

  • 両手バー(一番簡単)
  • 片手バー
  • センター
  • アレグロ
  • ポワント(男性の場合は高度なジャンプや回転)
  • パドドゥ

と進んでいきます。

 

アレグロでつま先が伸びない→つま先を伸ばすエクササイズ!

と考える前に、

アレグロでつま先が伸びない

NOの場合→

センターで出来ているか?YES・NO

NOの場合→

片手バーで出来ているか?

というように自分の現在位置を探してください。

 

いくら正確な地図があっても、自分が今どこにあるのか?が分からければ

目的地にたどり着く最短ルートを見つける事はできません

 

今までゆっくりの動きを甘く見ていたなら、再度気を引き締めてレッスンを見直してください。

 

 

素早い動きを手に入れるためのエクササイズ

記事の最初に「弱いところを鍛えて下さい」と書きました。

曲のスピードを落として弱い部分を発見したのであれば、その部分のエクササイズをやってください。

 

  • 素早く何度も床を蹴っても大丈夫なつま先の強さとスタミナ
  • 早くても毎回正確に使えるプリエ
  • 早い腕の動きに振られない背中や肋骨のプレースメント
  • ひざ下を早く動かしても動じない大腿骨+股関節のコントロール

弱いところはダンサーそれぞれですよね。

私のスタンス本ターンアウト本プリエ本でたっぷりエクササイズをご紹介しています。

 

どんなエクササイズを選んだとしても(私の本でなくても)、大切なことを一つ。

 

ダンサー用のエクササイズを指導している様子をネットなどで見かけると、

多くのトレーナー、インストラクターが素晴らしくゆっくりやっているのを見受けます。

 

  • ゆっくり動きの動線や、動いている関節を感じる
  • 筋肉が徐々に疲れてくる感じを確認
  • 体の動き、骨の重さ、可動域の中で苦手な部分を探す…

などは大事なステップです。

 

だけどね、それでは速い動きが出来るようになりません。

だって「早く動く」練習をしてないじゃない!?

 

ボディコンサークルでは1か月同じテーマでエクササイズをしますし、

エクササイズも徐々に難しくはなるものの、同じものを繰り返します。

もちろん、エクササイズの種類はダンサーが必要なものだけ。

 

でもね、回数を増やす、エクササイズを難しくする、だけでなく

  • テンポを早くしても、正しく出来るか?

を確認する、というのも行います。

 

  • 早く動ける筋肉
  • 早く動く指令が出せる脳みそ
  • 早い動き=短い時間 の中で正しく出来ているかを素早くチェックする

という事がエクササイズで出来なければ、踊っているときに

  • 音楽
  • 振付
  • 表現
  • 他の人との距離感
  • 衣装の重み&ライトの感覚

の中で出来るわけないですよね。

 

まとめ:素早い動きが出来る為に

素早く動ける体は練習で手に入れることが出来ます。

ただし、

  • 自分にとっての「素早い」の基準
  • どこから出来ていないか?(ダンサーの現在位置)

は、自分自身で探さなければいけません。

 

先生方は、素早い動きの練習もレッスンで取り入れてくださいね。

 

Happy Dancing!

ai

 

 

  • <お知らせ>

    体の声を聞く練習と共に、弱点を克服し踊り続ける事、長く指導し続ける事が出来る体を育てるボディコンサークルは毎週日曜日にZoomにて行われています。

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    DLS教師のためのバレエ解剖学講座モジュール1&2を受講された方々向けに、毎月ダンサーに見られやすいケガ予防とレッスンの作り方についてを勉強する「教師のための月一勉強会」があります。

    モジュール受講者は毎月のテーマとスケジュールをこちらからご確認くださいね。

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