ダンサーのケガ 坐骨神経痛

 

普段のペンギン歩きはいけないよーというお話をかなり前にしました。

コンクール会場での威嚇ポーズだけでなく、

(分かる?バレエやってますよアピールのためになんだかひどくターンアウトしてあるく人達笑)

この注意、バレエ学校の生徒達にもかなりの頻度で言わなければいけないんです。

 

  • 足首の内側がプリエすると、ポワントすると、ジャンプの着地で痛い。
  • 足首の外側がプリエをするとつまる感じがする。
  • 親指の関節が硬くて、ルルベが上がりきらない。
  • 外反母趾が酷くなってきた気がする。
  • なんだか膝が痛い

こういう人は今すぐペンギン歩きを辞めましょう!

(ってかみんな、やめましょう!)

 

梨状筋症候群ってなに?

今日は梨状筋症候群(りじょうきんしょうこうぐん)というものをご紹介します。

名前だけでひいたひとが何人かいますね。

漢字すら読めないし、難しそうだし、聞いた事がないってことは私には関係ない!?

 

座骨神経痛。

これだったらどうでしょう?

聞いた事、ある?

 

座骨神経痛、という大きなカテゴリーの中の一つが梨状筋症候群なんだ、と思ってください。

プロでばりばり踊っている人や、若手のダンサーには多く見られない傾向はあるのですが、

長時間教えをしている元ダンサーや、自分のレッスンをしながら普段は座って働いている大人ダンサー、などに見られる事はあります。

 

そしてその理由の一つはペンギン歩きのせいだったりします!

 

座骨神経ってなんだ?

まずは簡単に座骨神経、というものを見てみましょう。

イラストはwikipediaより(元イラストはこちら

これは、腰椎から出てきて、ハムストリングの真ん中、つまり体の後ろ側を通っている神経です。
座骨神経痛は、この神経のどこかが痛いときに使われる言葉です。

  • お尻あたりの痛み
  • 腰の痛み
  • ハムストリングからふくらはぎにかけての痛み

とかね。

 

神経系の痛みを簡単に説明すると、神経が挟まって(圧迫されて)起こります。

腰椎の椎間板が潰れてきて・・・という場合はよく言われる原因ですが、

その他にも筋肉の膠着(すっごく固くなっちゃうこと)もよく見られます。

 

悪い姿勢のせいで腰椎に負担をかけている可能性もありますが、
私の大学の先生はトラック運転手が分厚いお財布をおしりのポケットに入れていたらなった!

というケースがあったと言っていました。

 

 

私自身は、木の椅子(ってか舞台のプロップだったんだけどね)に座ってリハーサルを見ていた時、

自分の体重で、ハムストリングの部分の神経を圧迫し、脚が動かなくなった事件がありました笑

まぁ、正式には症状としての坐骨神経痛ではないんだけど、非常に焦ったのを覚えてます。

 

梨状筋には気を付けて

さて、今日の梨状筋症候群
これは梨状筋、という筋肉のが、坐骨神経を圧迫したせいで起こります。

 

この名前を聞いた事のない筋肉は実はターンアウト6人衆の一人だったり!!
つまりこの子の仕事の一つはターンアウトを作る事。

(ただし、ある程度の高さを超えたらターンインにも働いてしまうカメレオン。)

 

ペンギン歩きでも書いたように、バレエダンサーだからといっていつでもターンアウトしていると

筋肉は24・7緊張している、という状態になります。

 

この絵を見てください。
座骨神経が通っている部分に梨状筋があるのが分かりますね。
この筋肉がいつでも緊張、つまり固くなっているとそこにある座骨神経を圧迫しちゃうんです。

 

ちなみに生まれつき、この座骨神経が梨状筋の中を通っている、という人もいます。
稀ですが。
そういう人は神経が挟まり易いので、特にこの筋肉を柔らかく保つ必要が出てきます。

 

 

 

筋肉の緊張と弛緩、どっちも大事

これはプラスとマイナス、陰陽みたいなものです。

両方必要です。

 

ほら、内転筋、つまり内股の筋肉って踊るために大切ですよね。
いつも注意で言われるでしょう?
うちもも使って!!って。

 

だけれど、この筋肉がいつも緊張していたら、脚をデベロッペすることもバットマンする事も出来なくなっちゃいます。

 

正しい筋肉を使う、という事は大事だけれど、
筋肉を上質に保つ、つまり緊張と弛緩の両方がスムーズに出来る事がダンサーの関節の大きな可動域をとめず、しかも安定して踊る秘訣です。

 

筋肉の収縮3種類でもお話したように、筋肉って

  • 縮めながら使う
  • 伸ばしながら使う
  • 長さを変えずに使う

っていう3つができますから、トレーニングをする際はこのバランスをしっかりと考えてあげる必要があります。

 

伸ばし過ぎーってのも役に立ちませんよ!!

バランスです、バランス。

 

梨状筋症候群の予防、治療

梨状筋症候群の予防、治療の両方の面で、お尻のストレッチは大事です。

でも、お尻ストレッチの際に、外旋六筋、特に梨状筋に効果的な方法を選ばなければいけないので、ちょっと勉強が必要ですね。

 

また、股関節の痛みやぽきぽきがある子達は、梨状筋が硬くないといけない理由がある事もありますから、

むやみやたらとストレッチしない方がいいかもしれません。

やっぱり痛みがある人はまずは専門家にご相談を!

 

セルフマッサージ・リリース

マッサージボールやテニスボールを使ってのセルフマッサージも効果的です。

うちの生徒達にはストレッチよりも、セルフリリースをやらせることが多いです。

なぜなら、元々体の柔らかい子達はストレッチのポジションをキープするのも大変なので笑

効果が薄くなっちゃうんです。

 

マッサージボールの使い方記事

マッサージボールの固さを変えた理由

 

脱 ペンギン宣言

もちろん、ペンギン歩きから卒業して、普通の人間に戻ってくる事も大切。

まずは人間になろうよ。

 

ポワントで踊るのがダンサーだからって、街をトウシューズで歩かないでしょ?

歩いてたら変でしょ!?

レッスンで大事な事=日常生活でも大事な事ではありません。

 

バレエスタンスは大事かもしれないけど(だから土台なんだけど)毎回つま先完全に伸ばしながら歩いていたら靴すぐに壊れますからね。

 

レッスン中の固め過ぎに注意

レッスン中、お尻を固め過ぎていないか?が非常に大事なキーになります。

外旋六筋をつかっちゃダメ!ではありません。

親分となる大腿方形筋はたっぷりとつかってください(坐骨の近くね)

 

ただ、両脚で立っていて動いていない時は100%外旋六筋ですーーーーーってしなくてもいいんじゃない?

片足で難しい動きをする時のターンアウトホールド難易度>両脚で真っすぐ立っているターンアウトホールド難易度

だというのは分かりマスでしょ?

 

水の量を調整するように筋肉を使う事を説明した記事も参考に。

 

 

 

いかがでしたか?

ちょっと難しいし、たくさん他の記事のリンクがついていますが、じっくりと勉強してみてください。

例え痛みがなくても、ターンアウトで必要な筋肉の一部がうまく使えていなかったら、踊りにも影響するじゃない?

 

もっとターンアウトについて知りたい人はDLSブログでターンアウトと検索すると嫌ってほど出てきます笑

私の第二作となる「ターンアウトできてますか?」もしっかり読んでくださいね。

 

Happy Dancing!

  • 佐藤愛著シリーズ



  • ダンサーのケガ 坐骨神経痛”へのコメント

    • April 4, 2018 at 11:56 am

      いつもありがとうございます!
      まさに、今の私の状態で、びっくりしました。
      レッスンでスイッチが入った様に、梨状筋がきゅーとつります。
      朝起きた時も、歩けない感じになります。
      もともと、腰椎5番のすべり症があります。
      ヤムナを受けているので、レッスン前後にほぐす様にしています。
      今、富林はるみ先生のフロアバレエを受けていて、腹筋を意識するときに、お尻を一緒に力を入れていたかな、と思います。
      愛さんの記事や本も参考に、正しい身体の使い方を目指して、少しでも長く踊れる様にしていきます。
      ありがとうございました!

      Reply
      • April 4, 2018 at 2:30 pm

        コメントありがとうございます!
        レッスン前にほぐすと共に、コアマッスルのスイッチの練習と内転筋をやるとより効果的ですよ!
        コア=多裂筋(背中の中央の意識)、腹横筋(おなか周り)、骨盤底筋群(おしりをぎゅーではなく骨盤安定)。
        内転筋の付着部が骨盤なので、お尻使い過ぎの人にはもってこいです。

        この記事、続編が必要っぽいですね笑
        ありがとうございました。

        Reply
    • April 5, 2018 at 7:55 pm

      愛さん いつもお勉強になっています。
      梨状筋ガチガチで常に腰痛〰
      ほぐしても ほぐしても 日常生活で
      ガチガチな私は 股関節の屋根の無い 股関節ポキポキちゃんです。
      梨状筋が固くならないといけない原因…、
      凄くお勉強になりました。

      今日もリハビリ行ってきました。
      バレエは休み休みです。
      これからも 本当は子供時代(現役時代)に
      教えて欲しかった事…、お勉強だけは続けて行きたいです。

      愛さん いつもありがとうございます。

      Reply
      • April 6, 2018 at 10:51 am

        コメントありがとうございます。
        この記事は反響が思ったよりも大きかったし、質問も来ていたので、続編を書こうと思っています。
        でも5月のセミナーが終わった後になっちゃうけど笑

        現役時代に知りたかったこと、ホントそうですよね!

        Reply
    • April 11, 2018 at 6:08 pm

      愛先生
       私も、特にレッスンのあと左側のお尻(梨状筋などガイセンロクキン)ががちがちになり、左ひざがはれてきます。そういう場合になんとなく、骨盤の位置も左が下がってしまっている気がしていました。先日人間ドックの胸部X線のレントゲン写真を
      写メさせてもらいました、「左ひざがはれているとき」のものは、左の骨盤が下がっていて、その時は左のお尻がかちかちでした。
      左側のお尻(梨状筋などガイセンロクキン)リリースしていくと左ひざのはれがひいたり、レッスンのあとクールダウンでリリースするとはれなくなります。なんとなく、愛先生のブログの内容に関係していそうな気がして、気になってきました。

      Reply
      • April 12, 2018 at 8:49 am

        けいこさん、コメントありがとうございました。
        こちらはブログコメント欄なので、写真を付けることはできません。
        文章だけ、そしてバレエだけで見れば(他にも問題があるかもしれませんよ!)、外旋六筋がうまく働かない→ひざをひねる なので、それをリリースしたらひざをひねらなくて済む=腫れがひく、というのは簡単に考えられます。
        また、レントゲンの取り方にもよるのですが、おしりが固いと骨盤を片方だけタックまたはダックしてしまい、高さがそろっていないように見えることもあります。

        Reply

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