厳しいレッスンじゃないと上達しない?

伝統あるクラシックバレエ。 先生に怒鳴られながら、体中の痛みを押し殺し、毎日夜遅くまでのレッスンを乗り越えてきた人だけがプロとして舞台の上で輝ける… と思っている方は、この記事を読んで考え方を改めましょう。   臨床心理学のエビデンスをベースに、生徒が上達するレッスンについて考えていきましょう。   厳しいレッスンじゃないと上達しないのか? 厳しいレッスンが必要な時もあります。 が! 怖いレッスンは上達を妨げます。     怖い=恐怖や不安を引き起こすことを表現する単語 厳しい=物事や状況が非常に厳格であることや、要求や規則が厳しく守られることを示す単語   安全の為にも、規律を守ることは大切だし、 徹底した基礎への要求はバレエスタジオに必要です。   でも 失敗すると怒鳴られる ケガの事を伝えたら怒られる レッスン中に露骨に無視される という心理的状態で「しか」練習出来ない場合、 その環境でアーティストは育つのでしょうか?   答えはNOです。     恐怖を感じる環境ではダンサーは育たない  …

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DLSポッドキャストepi484 ピルエットの基礎って何?

  「基礎って何ですか?」という質問が届きました。 私は、基礎とは、テトリスのように穴が空かないよう重ねていくことだと思います。 4歳の子と中学生で基礎レッスンが違うように、 「レッスンで何をやっているか?」によって「何が基礎か?」は変わります。 無料の「ピルエットの準備 レッスンプラン」ミニeBookで学んでみてくださいね。     聞きたい人はこちらから(読みたい人はスクロールしてね)       みなさんこんにちは、DLSポッドキャストへようこそ、佐藤愛です。お元気ですか?   ダンサーズライフサポート、通称DLSは”生徒の安全と将来の健康を第一に考えるレッスンを「当たり前」に。”を合言葉に、 元オーストラリアの政府認定バレエ学校専属セラピスト兼、セミプロフェッショナルレベルのダンサー向けエクササイズ、解剖学とケガ予防のクラスの講師を担当してきた佐藤愛が、 大好きなバレエを心ゆくまで続けたいダンサー、バレエの先生へ情報をお届けしています。     今日のポッドキャストでは「ピルエットの準備 レッスンプラン」ミニeBookを作った裏話をお届けします。 ピルエットの準備と書いてありますが、これって基礎の事を指すんですよ。気づきました? ピルエットに必要な基礎が身についていると、ピルエットが出来るようになりますよね?   逆にピルエットがアンシェヌマンに出てくるときに、 初めてルティレを知った 腕の小さな3番ポジションから、腕を開いて、ルティレと同時に1番ポジションに集めてくるというコーディネーションはやったことがない フィニッシュの時に、ルティレデヴァンから少しつま先を持ち上げて、デリエールにする事実を知らない となったらピルエットできないでしょ。 こうやって考えると、ピルエットの基礎というのは、ピルエットの準備と同義語だと分かりますよね。  …

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基礎レッスンがつまらない…と感じてしまう人へ(ミニeBook無料プレゼント)

  基本は大切   そんなこと言われなくても、皆が知っている事ですよね? 長年バレエを教えている先生はもちろん、ケガで悩んでいるダンサーや、 先週バレエをはじめたばっかりの大人バレエ生徒も知っていると思います。バレエだけじゃなく、スポーツや勉強でも同じだから この記事を読んでくれている、多くのバレエ非経験者保護者の方々も知っていると思う。   ではここで質問です。 先生、生徒、保護者も含め、基礎は大切と知っていながら、基礎レッスンではないところに力(お金・時間)をかける理由はなんでなんでしょうか? この系統の質問をすると、かならず戻ってくる回答があります。 「基礎レッスンは大切だけどOO」   OOに入る言葉は様々ですが、 DLSを通じて10年以上日本のバレエ人口と仕事をしている中で 職業別、多くの人が口を揃えて答えるナンバー1はこちら。   先生=生徒が辞めてしまう 生徒=つまらない・もっと踊りたい 保護者=コンクール入賞やバレエ学校に入らないと、プロになるのは難しい   今日のブログでは、大人を含む全ての生徒の気持ちに向き合ってみたいと思いますが、 簡単に先生と保護者の声への"鬼の"返信を先にしますね。 (鬼語録が苦手な方は、この部分は飛ばしましょう) 基礎ばっかりだと生徒が辞めてしまう、と思う先生へ 指導内容とスタジオ運営を一緒に考えないようにしましょう。   いいものを売っていても、知られなければ売れません。 いい指導をするのは、プロとして「当たり前」だと私は思います。そのうえで、スタジオ"運営"をしなければ、生徒は増えません。  …

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レッスンにエクササイズをまぜるときの注意

  ※この記事は2016年8月に書かれたものを2021年に大幅アップデートしました。   忙しいバレエ教師の方から質問をいただきました。   強化エクササイズもやりたいけれど、レッスンも大事にしたい。レッスン中にやることがいっぱいすぎる! どうやってバランスをとったらいいでしょうか?   難しいですよね。 勉強すればするほど、クラスに取り入れたい事リストが増えていきます。 エクササイズもその一つ。   先に答えちゃうと、正しい答えは一つではありません。 そのクラスのレベル、生徒さんの理解度やニーズ、スタジオの方針もあるでしょうから、この記事では レッスンにエクササイズを取り入れるメリットとデメリット レッスンのどこに取り入れることが出来るか?の例 をご紹介していきたいと思います。 ダンサーにエクササイズは必要か? レッスンにエクササイズを混ぜる、混ぜない、どう混ぜる?の前に。 ダンサーにエクササイズは必要か?というスタートクエッションに答えてみましょう。   答えはYESです。 ささっと理由を書いていきましょう。   1)バレエレッスンは昔から大きくは変わっていないが、ダンサーに求められる身体的能力はクラシックバレエの中だけでも上がっている (ジャンプの高さ、回転のスピード&数、全体的な公演数や運動量など)   2)バレエ学校にはなんらかのエクササイズクラスが含まれているため、留学を考えたらやっておきたい科目の一つでもある。 (私は元バレエ学校のエクササイズクラス講師でしたから信じて!笑)  …

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