コロナ休みからスタジオに戻ってくるときに

 

みんなが楽しみにしているレッスン再開。

バレエの先生方も換気や消毒などを徹底してレッスン再開の準備をしているようですし、

友達に会える、体を動かせるという今までは「当たり前」だったことのありがたみが増えていることでしょう!

(すぐ忘れるだろうけどね…笑)

 

でも、ダンサーの怪我、という目線からは大きな注意が必要です。

今日のブログではそのエリアをお話していきましょう。

ちょっと難しいし、長くなってしまうけど、バレエ教師やバレエママさんへのガイドラインになりますように。

(読むのが面倒な人は途中の「どんな風にレッスンに戻るべき?」から読んでも可)

子供の体力はすこぶる落ちている

いくら少人数を徹底しても、(感染防止には役に立つかもしれないけど)生徒の体力には関係ございません。

今までオンラインでレッスン毎日していたもん!といっても体力「維持」をしていたのではありません。(体力が落ちるのをスローに食い止めていたくらいです)

 

3月では98%を超える小中学校がお休みになり、この記事を準備している今ではまだ、ほとんどの学校は再開されていません(5月16日)。

2か月レッスンに行かなかった、だけではなく

  • 通学、学校内の移動という運動がなかった
  • 授業中、座っているという姿勢維持もしていなかった

ということを忘れないでください。

 

たとえ、お家でエクササイズしてても終わったらソファーにドカっと座りますね。

おうちで勉強していたとしても、学校のように周りに人がないから、デローンとしていても問題ないわけよ。

休憩時間は床に寝っ転がれるし。

学校でも姿勢は悪いかもしれないけど、周りの目っていうのと、休憩時間に床にはいないだろうからね。

 

そういった、普通の生活の体力が落ちていて

  • 朝起きてこない、夜遅くまでダラダラしている(生活習慣の乱れ)
  • 姿勢維持もできない(基礎体力、筋力の著しい低下)

 

という子たちが、

学校に戻る+(夕方)レッスンに戻る

という構図を考えて、たとえオンラインでレッスンを受けていたとしても全然違う土俵に上がるんだということを忘れないでください。

夏休みとは違うと心得て

でも、夏休みだって6週間とか休みあるじゃん、って思うかもしれないよね。

でもね、運動嫌いな子でプール!海!って感じじゃなかったとしても、夏休みは友達とショッピングにいくとか、映画館に行くとかしているんですよ。

 

普段の生活システムが違うってこと。

そして夏=バレエ界の稼ぎ時、でしょ。

だから講習会、ワークショップ、短期留学、コンクール、コンクール、コンクール…

もちろん、スタジオでもレッスンをしているでしょう。

 

ただ単に、「学校に行かなかった」時間を比べるのではなく総合的に生活を見てみてください

コロナ中にどれだけトレーニングをしたか?

体力ばっかりお話しているけど、レッスン復帰へのガイドラインでしょ?

じゃ、何をしたらいいのよ?って思うかもしれないね。

 

そこは実は個人差があります。

年齢とかじゃなくって、どれだけトレーニングしてきたか、って個人差

 

コロナ中にオンラインでいろいろな人のレッスンが上がっていたと思うけど、それはトレーニングには入りません。

 

オンラインレッスンは誰かの真似をして、動いていたんだよね?

つまり自分の癖で、自分が好きなように、鏡なし、先生なしでレッスンしていたってことだよね?

 

もちろん、自分で自分の体を注意できるレベルであれば問題ないでしょうね。

(だからこそ、カンパニーメンバーがオンラインでレッスンしていたんだよ。

上手になるため、プロになるためのレッスンではなく、仕事がない間の調整として。)

 

でも、プリエの時に何を注意していいのか分からない人や、つま先の伸ばし方が間違っている人、

デリエールで出した後ろの脚が外れてしまう人などは、

たとえいい先生がオンラインズームレッスンしていてもカメラの角度などで分からないかもしれません。

 

ということを踏まえて、あえてどれだけ「トレーニングしてきたか?」を聞いております。

例えばダンスマガジンの動画付きブログ「How to maintain your jumps during quarantine」みたいなことね。

 

こちらの記事では、シカゴのセラピストがレッスンに戻る2週間前には「Start focusing more on your active hours on dance-specific workouts and functional exercise」と言っています。

バレエに特化したエクササイズや、ファンクショナルトレーニング、つまり動作の習得や機能的エクササイズを行う時間を多くして、ということ。

Start doing、やりはじめて、ではなくStart focusing more と言っているところから、その前からもすでにある程度のトレーニングはやっていたと仮定されます。

 

*ということは!

スタジオ再開の前に生徒たちにある程度エクササイズの時間を増やしてもらうようにお願いするのはいいことだよね。

歩く量を増やすとか、縄跳び、ランニングなど一人でできる系。

DLSもエクササイズをアップしているのでそれをやってもらってもOK!

食生活はどうだった?

自粛中、太った、ヤバイ、なんて投稿をSNSで見ると悲しくなりますが、その部分は私たちの愛するふみさんが書いてくれています。

→コロナウイルスとストレス食い

 

ここの記事でも、この時期のダンサーの摂食障害についての懸念が載っています。

Covid-19やロックダウンは自分のコントロールできるシチュエーションではないので、食事量をコントロールすることで自分を保とうとする人たちがいるってこと。

 

DLSを読んでくれていたら栄養がどれだけ体に影響するか、ケガに影響するかを知っていてくれていると思うけど、今食生活が乱れていたり、いつもと違う食事になっている場合、

それが「だめ」ではないです。

でも、それを「考慮して」レッスン復帰を考えてください。

 

また、スタジオに戻るってことは

  • レオタードで、友達と自分の体を比べる

ということ。

 

それが引き金になって、食事を制限し、体力、筋力不足+運動量増加で疲労骨折、

なんてなったら8週間お休みですよ、また。

身長伸びませんでした?

子供たち、身長伸びたでしょ?

ちゃんと寝る、休む、が出来ると骨が伸びる時間が増えます。

なのでオンラインセミナーで出会った様々なバレエ教師の皆さんが口をそろえて、生徒の身長が伸びた、と言っているのです。

 

ってことは、コロナ前の

  • バランス
  • コーディネーション
  • 感覚

ではなくなっているということですから、そこも考えてあげましょう。

 

「前に戻る」「以前のように」というのは過去に戻ることを指します。

そしてそれは…前には進んでいません

 

成長痛の説明記事や、オスグッド病で書いたように、こういう場合体が一時的に固くなることも。

ストレッチでは解決しませんのでお気をつけて。

どんな風にレッスンに戻るべき?

上に書いたように、トレーニングをどれだけしてきたか?によって個人差があるものの、

 

体力低下、普通の生活での運動量低下

な人が、

学校再開+レッスン再開で運動量急激増加

になるのだから、プロだけを育てるバレエ学校ではない場合、誰でもレッスンに来られるスタジオの場合は、レッスンはスローに戻ってくださいね。

 

  • 両手バーをできる限り使う
  • 短めのアンシェヌマンやアテールを多く取り入れる
  • アレグロはプチアレグロまでにしておく
  • アレグロもバーで行う

 

シラバスをやっているスタジオであれば当初のレベルから1-2レベル下げたところのレッスンを心がけるのも手。

例えばコロナ前はレベル3をやっていたけど、最初の1週間はレベル1の試験内容をおさらいしてみようか。

2週目はレベル2の試験内容をおさらいしてみようか、など。

覚えているか記憶力をテストさせたり、一度ビデオを見て自分たちで思い出させるなどしながら、

記憶力や復習の時間にしてもいいよね。

 

  • スタジオに行けること。
  • お友達と一緒に踊れること。

それって幸せで、当たり前ではないってわかったじゃない?

だから一人でお家レッスンではできなかったことを取り入れてみましょう。

 

  • フォーメーション(並び方、進み方)
  • 体の方向や大きくステップを踏んで軸足交換

なんてことは、安全にも取り入れられますね。

 

たとえば均等なスペースで3人ずつワルツで歩くとか、円を描きながら、マネージでパドブレとか。

パ・マルシェなど歩くステップ、生徒たち知ってます?

パ・ド・バスクとか、方向も重心も変更する動き、できてます?

 

レッスン時間を短縮は必要ないかもしれないけど、ケガのリスク軽減を考えて

  • ウォームアップ20分
  • クールダウン10分
  • リリースとか、今日のクラスの反省を話し合うとかを10分(次のレッスンまでの宿題を確認などもOK)

なんて感じで1時間半ずっと動くレッスン!ではないようにしてあげるのはどのレベルでも必要だと思います。

そこから、学校のスケジュールや、自宅でのトレーニング量、身長の伸びなどを考慮して、

徐々にレッスンに戻ってきてください。

 

もちろん、週に何回レッスンしているのか?も考慮するポイントですから、週1クラスだったら週3レッスンにくる子たちよりもスローに進める必要がありますね。

 

ジャンプの種類も考慮してください。

ふるーい記事ですがジャンプの種類をここで説明しています。

さいきん「歩く」もしていない子たちに、片足→片足ジャンプ、しかも重心移動、なんてやったら怪我もそうだし、変な癖もついちゃいます。

 

くれぐれも、ポワントにいけるなんて思うんじゃないですよ!

プロのカンパニーですら、ゆっくりレッスンに戻り、リハはしないんですから、コンクールとか言っている先生がいたら正気を疑いたくなります

 

プロの、プリンシパルが踊る作品を、

体もテクニックもできていない子供で、100年に一度の世界規模の健康危機から出てきたばっかりの子たちが出来るわけがないでしょ。

(国境が閉まっているので、奨学金がでて新しく海外からダンサーをとるわけもないし)

まとめ:レッスン復帰はうれしいよね♡

筋力が落ちるっていうのは悪いことだけではありません。

変な使い方の癖がついていた筋肉「も」弱くなっています

 

だからこそ、今ゆっくりレッスンに復帰することでけが予防だけではなく、

体の使い方も修正する最高のチャンスなんです。

 

次回このようなことが起こるのは100年後かもしれません。

だからこそ、基礎を再確認する、天から与えられたチャンスだと思ってくださいね。

 

好きなことを勉強をする時間から、体やレッスンの受け方を見直す時間へ。

プライオリティが、がむしゃらに上達ではなく、踊る楽しみを感じ、自分を成長させる方法を吟味する

に変っていますように。

 

  • レッスンは自分が思っているよりもスローに。
  • 前に戻る、と考えない。

 

今まで私たちが体験をしたことがないレベルのロックダウンだったのならば、

レッスンに戻ってくる方法も「今までやったことがないレベル」にしなければ。

私の時代は…は絶対に通用しないと頭に入れておいてくださいね。

(疫病で、世界がクローズした体験をしてきたんだったら別だけど…そうしたら貴方、宇宙人?!)

 

Happy Dancing!

 

 

 

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    体の声を聞く練習と共に、弱点を克服し踊り続ける事、長く指導し続ける事が出来る体を育てるボディコンサークルは毎週日曜日にZoomにて行われています。

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    DLS教師のためのバレエ解剖学講座モジュール1&2を受講された方々向けに、毎月ダンサーに見られやすいケガ予防とレッスンの作り方についてを勉強する「教師のための月一勉強会」があります。

    モジュール受講者は毎月のテーマとスケジュールをこちらからご確認くださいね。

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