ポワントボールに対する個人的考え。


 

 

ポワントボールに対する個人的な考え

最近youtubeでも宣伝が入るようになったポワントボール。
これに対して、そしてこれに似た質問をよくされるのでここで一気に答えてしまいます。

私、佐藤愛の個人的な考えですからね。

まずは記事を読んでみて、そして自分なりに答えを出してみてください

 

 

 

まず最初に。

どんなエクササイズでもそうですが、しっかりやれば効果が絶大。ちゃんとやらなければただの動き。
正しく体を見てくれる人がいる必要があります。

自分の癖って自分では分からないから、それを指摘してくれる人がまずは必要です。

 

そして自分で何をやっているのか?

何が目的なのか?

どうしてこのエクササイズなのか?

どうしてこれが目標達成になるのか?

 

という部分が分かっているダンサーであれば何でもできると思います。

 

 

ポワントボールのように足先でものを掴む、という動きは足先に意識を向けることが出来ます。

つまり、レッスンのときに他の動きを考えるのに夢中でつま先まで意識が出来ない。
とか
足の内側のラインを感じられない、という人はとても効果があるのではないでしょうか?
ですが。

レッスンのときにつま先まで意識が出来ない
=ポワントボールでエクササイズしていても、レッスンでは使えない可能性がある。

 

 

というのも事実ですし、

 

 

=ポワントボールで感覚を作り、コーディネーション力を上げることができる。
と言うのも事実でしょう。

 

 

同じように、脚の内側のラインを感じられない。
=ポワントボールで足先を意識することによって、骨盤から足先までの長さを考えることが出来る。
=骨盤のアライメントがしっかりしていなかったら意味がない。

という両方の考え方が出来ます。

 

 

 

だから、最初に言ったように本人次第だし、何が目的なのかにもよる。
ダンスのレベルや、求めるものにもよるでしょう。
目的がなく、ただつま先を伸ばしたい!と言っているのは意味がないですよ、と言う話はこの記事でしましたね。

 

 

 

じゃ、愛さんはどうですか?

ときかれたとき、2,3年前までは使います!と答えていたと思います。

ですが、今では使いません。と答えます。

 

 

どうしてか?

それは私のみるダンスのケガの場合、

つま先が伸びなくて怪我をする、と言う人はほとんどいないから

です。

 

 

それよりも、軸足をひねる。
トウシューズに乗っかってしまう。
ジャンプの踏み切り、着地で足の裏が使えていないため下肢のケガにつながる。

 

という事は毎日見てきます。

 

 

 

言い方をかえると、「自分のつま先の持つ可動域を踊りで使えない」人たちのケガ。
つま先は伸びるし、ストレッチも出来るけれど、
プチアレグロでは完全に伸びきっていない、だとか、
綺麗な足をしているのにトウシューズに乗っかってしまってテクニックの強さに欠ける。
とかから来る怪我。

 

 

そこから考えたとき、私が治療するダンサー達に必要なのは

1) 床を押し切る強さ
2) 床を使う強さ
3) ヒラメ筋、ヒフク筋、そして固有筋のバランスを作ること。

なのです。
よって、ものを「掴む」という意識ではなく、つま先で床を「押す」という強さに注目し始めました。
よくよく考えると、足でものを掴む、という動きはバレエでは使われませんから。

 

 

シンスプリント、疲労骨折、足首の痛み。

これらは殆どテクニックの間違い、そして体の弱さからきています。

 

ですから、床をしっかりと使うタンジュの動き。
ジャンプで自分の体重+運動エネルギーをプッシュするつま先の「押し」の強さ。
トウシューズの中で丸まらないつま先に、トウシューズに乗っからないつま先。
重心を正しいところにもってこれる体幹の強さ。

 

 

それらを作るとき、私は他のエクササイズをします。
そしてそれらはダンサーの足クラスで説明させていただきましたね。

 

 

これらの動きを助ける筋肉を固有筋、と呼びますが、

固有筋は4層分かれています。

 

そしてその中でダンサーの動きを助けるもの、それは足(そく)の部分だけに所属する子達。
つまり、体にあるインソールのような役目をする筋肉たちです。

 

この筋肉グループはダンサーにおける下肢のケガのリハビリで一番注目されているグループ。
なので私もそれらの研究結果、リサーチに合わせてトリートメント、リハビリを変えています。

 

 

 

 

バレエのターンアウトもそうだけれど、動きにいい、とか悪い、があるのではなくって、
正しく出来ているか?自分にあっているか?のほうが大切。

 

例えば、大人バレリーナさんは今までつま先を伸ばして使った経験がないかもしれない。
そういうときにポワントボールなどはとっても役に立つと思うのです。
そして小さな子供達に楽しくレッスンを教えるとき、プロップ(道具)があると便利ですよね。
体を理解する、と言う上でとても素敵でしょう?

 

神経系の話をすると、繰り返してそのような感覚を養うことで、動きがより強く頭にインプットされると言うのも事実ですから。

 

 

だけどここで注意したいのは、足の指たちを曲げる練習だけは絶対にしたくないという事。
つま先を伸ばす=つま先を「丸める」

という癖が体についてしまうととても危険な怪我につながります。

 

 

だから最初に言ったように、良いトレーナーがついている場合は全く問題ありません!
ただ、見よう見まねで行ってはいけませんよーって話。

 

 

そして正しく出来ていても量が足りなかったら、舞台で使える強さになりませんしね。

これはどんなエクササイズでも一緒。

一度素敵なピルエットが出来たから、といって舞台で毎回回れるわけではないでしょう?

ここは本人の努力がものを言いますね。

 

 

そして自分のゴール設定もしっかりしておきましょう。

つま先を伸ばす。
それって2種類あります。

 

立っている足、軸足のつま先の伸び

(ジャンプの踏み切り、ポワントで立っているとき、ルルベの高さ。体重が乗っかっている足)
なのか

 

ジェスチャーレッグ、動かしているほうの足の伸び

(オープンチェーンで動く足のほう。体重は乗っからない)

 

なのかによって必要なものは変わってきますよね。

 

また、甲を伸ばしたい!と思っている人に「甲ってどこですか?」と聞くと

写真の矢印の部分を指すことが多くあります。

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その場合、この関節を伸ばすエクササイズをしますので、

ゴールはつま先の掴む筋肉よりも大きくて強い筋肉のほうになるのではないでしょうか?

(これは様々な足首の痛みの原因となる腱鞘炎ともつながるリハビリの考え方ですが)

ここもゴール設定。

 

 

軸足のルルベを高くしたい!

 

と思ったとき、ふっと止まって考えてください。

 

ルルベの足指たちは地面についていて、逆方向に曲がっているんだと。
そしてこれが出来ない理由は?

 

足のラインがを感じられないから?
足首が弱いから?
足指たちの関節が硬いから?
骨盤のプレースメント?
膝関節や股関節をしっかりホールドする筋力がないから??

 

 

そしてボールは何のためにあるのかも考えてください。

ボールを使って感覚を作った後のトランジション(移行)エクササイズも必要かもしれません。

球状から床、という平たい面積に移ったときにどう使うか?という事ね。

そして体重が乗っかったらどうするか、とかトウシューズのような障害物があるときはどうなるのか?

とかも視野に入れたいところです。

 

ものは使いよう。
そして体も使いよう。

 

これが2014年の佐藤愛の考えです。

 

Happy Dancing!

ai

 


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