ダンサーのリハビリって何?

*この記事の前にリハビリの前に知っておきたい事をこっちで読んでね

 

リハビリって言葉を聞いたことがないダンサーはいないと思いますが、では意味は?と聞くと、たぶんみんなちょっと困っちゃうよね。

ここでは「リハビリ」という言葉を紐解いていきましょう。

 

本題に入る前にマメ知識。

Rehabilitationの日本語がリハビリテーション、しかも日本人らしく?短くするとリハビリになります。

私の住んでいる国、オーストラリアも文字を短くすることで有名なのですが、英語の場合Rehabilitationを略するとRehab、となりますので、

リハビリは和製英語なんだと覚えておくと、留学先でのコミュニケーションが上手くいくと思います。

 

スポーツ医学でのリハビリの定義

Clinical Sports Medicineによると

A dictionary definition of rehabilitation is the “restoration to a former capacity or standing, or to rank, rights and privileges lost or forfeited”. This is the essence of sports medicine rehabilitation.

 

と書いてあります。難しい英語だね。

辞書では、以前の能力、技量、力量、もしくは地位まで回復することがリハビリであり、

それがスポーツ医学のリハビリのエッセンスである、ということが書いてありますが、その後に記載されていることの方が大事。

 

While the treatment may lead to an athlete becoming pain-free and able to return to activities of daily living, rehabilitation is required to return the athlete to the previous level of function.

 

治療は選手が痛みがない状態や普通の生活に戻すことができるかもしれないが、

リハビリは選手がケガの前のレベルや機能を取り戻すためにも必要である、と書いてあります。

つまりね、治療だけでは足りないし、日常生活に戻るだけでは足りないってこと。

 

以前と同じレベルで競技に復帰するためには「痛いならやらない」とか「痛いなら休む」ではなくリハビリをしなければいけないんですよ。

同じように、

  • 舞台前リハが重なると痛いけど普段は大丈夫
  • ポワントだと痛いけどフラットシューズだと大丈夫

というのは痛いシチュエーションを避けているだけであり、リハビリが完了した、ケガが完治したとは言いません。

リハビリのゴールは、最短の時間で選手がスポーツに完全に戻ること(The primary aim of injury rehabilitation is to enable the athlete to return to sports with full function in the shortest possible time)と書いてあります。
スタンディングオベーションが必要ですよね、ここ。

全国の治療家、トレーナーに言いたい。ただ治すだけでなく、最短の時間で復帰させること。それがダンサーの願っていることだよね。

ただし、リハビリが不足していた場合は

  • ケガの再発
  • 以前のレベルに戻ることができない
  • ほかの部分をケガをする

危険があるとも書いてあります。

つまりね、

  • 治療してもらったから(痛み止めを飲んだから)痛みが消えた
  • 治療家に診てもらえばそのときは痛みが消える
  • そこまでプッシュしなければ痛くないから踊れる

ではダンサーのリハビリにならないだけでなく、
再発や踊りのレベルが落ちる、常にケガをしているダンサーになってしまうんだよね。

 

リハビリに含まれるもの

じゃ、具体的にリハビリには何が含まれるのか?

となると残念ながら全員に当てはまる唯一の答えはありません。

同じケガの症状や病名でも、ダンサーの数だけリハビリ方法があるので、信頼できる治療家に診てもらってください。
くれぐれもグーグル先生に書いてあること「だけ」を信じないようにね。

パラレルユニバースから飛んできたあなたが同じケガをして、ネットにアップしてくれていない限り

あなたと同じ人はこの世の中に存在しません
先ほど参考書の例で見たように「選手のケガする前のレベル」もその人によって違うわけだし、

どのケガにはどのエクササイズを何回

というリハビリの神様のレシピみたいなのは存在しない、というのを聞いたらガッカリしてしまうかもしれないよね。

ただ、リハビリに含まれるべき構成っていうのはありますから、そこは勉強してみましょう。

  • 筋肉のコンディショニング
  • 柔軟性
  • バランスや固有受容性感覚
  • ファンクショナルトレーニング
  • バレエ(もしくはダンス)のテクニック
  • 間違った体の使い方や癖を治すこと
  • 心肺機能
  • 心理状態(自信を取り戻すこと)

このリストを見ても、は?って感じだよね。
ここから何を学んで欲しいか、というと

  • 筋肉を鍛えること、痛みをなくすこと「だけ」がリハビリではない
  • バレエのテクニック、間違った体の使い方などケガの原因になったところを修正する
  • 体力、ファンクショナルトレーニングのように、ケガしていない体全体も視野に入れること

そして、

  • 100%で踊っても大丈夫だという自分の体や能力への自信を取り戻すこと

 

現実的にダンサーのリハビリを考える

  • 信頼できる治療家が…
  • リハビリに含まれるべきものは…

とお話ししても「じゃ、具体的に何をすればいいのよ!」ってなっちゃうよね。

 

国によって医療機関やシステムが違うので一概には言えませんが、さっきの「リハビリに含まれるもの」を知っておくと、何を探せばいいのかが見えてきます。

 

例として、保険の利く近所の治療家さんで、スポーツ障害が得意な人に診てもらったとしましょう。

バレエ専門の人を探すのは大変だものね。

 

そうしたらそこでケガの部分のリハビリエクササイズを聞いてみよう。

もしかしたら理学療法士さんをオススメしてくれるかもしれない。

ここがケガした部分の筋肉のコンディショニング

 

その間にバレエを知っているトレーナー、インストラクターさんについて

  • 柔軟性
  • バランス
  • ファンクショナルトレーニング

をしてもらおう。

 

そのような人たちが周りにいなかったり、治療でお金がかかってしまって金銭的に不可能な場合、

私の本に載っているエクササイズの注意事項をしっかりと読みながら、自分で続けてみて。

エクササイズの回数より正しく出来ているか?の質に集中するようにしてくださいね。

 

動けるようになったら、バレエの先生(もしくは外部のコーチ)に相談して、

個人レッスンでテクニックを見てもらうと同時に、

自分で心肺機能系のエクササイズ(水泳、早歩き、ランニングやバイク)をやろう。

 

DLSのオンライン学校授業の1つ「上達するレッスンノートの書き方」クラスも受けてエクササイズプランの立て方や、ドリームジャーナルを使って「今」できることを書き出そう。

効果的なレッスンの見学方法や、レッスンに復帰する方法、日常生活で気を付けることなどを勉強して、実践すること。

 

ここまでやったら、リハビリで前に進んでるんだっていう自信もつくと思わない?

 

 

いやーそこまでやるお金も時間もやる気もないよ…という人。

だからこそリハビリは徹底的に、短時間集中したいんです。

長く続けば続くほど、お金も時間もかかるし、モチベーションをキープするのも大変。

 

痛みを無視せず、ムダに長引かせず、正しい知識を味方に、きっちり腹を据えてリハビリしてください。

それが結局あなたのバレエ人生を延ばしてくれるカギになってくれます。

お金は作ることはできるけれど、時間は戻ってきません。

 

リハビリの練習も必要

ダンサーの大多数がケガをするということをお話したけれど、その事実を頭に置いたら、小さいケガのときをリハビリの練習のチャンスとして考えるべきだと思う。

 

ケガしてから、通えるエリアの治療家を探すとか、エクササイズを初めて行うのではなく、ケガするであろうと仮定してリサーチしておくってことね。

ちょっと痛いからストレッチしておこうとか、シップ貼ってレッスンしておけばいいよね、ではなく、

 

  • 何が原因でケガをしたんだろう?と自分のテクニックや体の使い方を考えたり、勉強したりする時間にする
  • ケガした部分はプッシュしなくても、体力や気持ちを落とさないように何ができるかを考えてみる
  • 信頼できる治療家やトレーナーを探してみる

 

とできたらすごくいいよね。

実際にそういう練習や考え方をしてきたバレエ学校の生徒たちは、ケガについて考えてこなかった子たちよりもケガをしたときに冷静だし、
ムダに焦ったり、悲劇のヒロインになることもなく、自分の体やスケジュールを考えることができています。

それってダンサーにとって、すごく大事な知識だと思いませんか?

 

今ケガしていたらチャンスだと思って!

今ケガをしている人、リハビリの練習をするチャンスなんだと思ってあげてください。

 

もちろん、今大事な時期にケガしてガッカリしていると思うけれど、痛みをこらえて舞台に立ち、

生涯続く痛みになったり、舞台復帰ができずに夢を諦めることになるよりは、

この時期を「成長の時間」だと考える方が前に進める気がするよね。

 

そして次になにか辛いことがあっても

「あのときを乗り越えられたのだから私は大丈夫!」

と言える精神的な強さをリハビリの過程で手に入れられたら、舞台でもっと輝くダンサーになると思うなぁ。

 

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Happy Dancing!

ai

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