長座で腰が丸まってしまう

ちびっこのバレエレッスン。

まずは床に座ってつま先をポイント、フレックスの練習をしましょう!

OOちゃん、背中を丸めないで。

 

何度言われても背中が丸まってしまうおチビダンサー。

何をしたらいいでしょうか?

 

 

この質問は2015年に教師のためのバレエ解剖学講座を始めてからインスタライブをやり始めた2020年2月まで、

バレエの先生からコンスタントに聞かれる質問です。

ながーい答え(しかも鬼の愛発動警報付き)になってしまうので、

セミナ―会場やライブでお話していたんだけど、あまりにも質問が来るのでブログにまとめます。

 

なんで長座?

そもそも、おチビ達になんで長座をさせるのでしょうか?

 

それに答えられないバレエの先生は長座エクササイズ系を全て辞めましょう。

分からないものは指導出来ませんから。

 

  • バレエではお背中を伸ばさなければいけないからです。
  • ハムストリングスの柔軟性が大事だからです。
  • デヴァンで背中が丸まらないように指導したいからです。

このような答えが出た人は3歩前に進み2歩戻ります。

 

バレエでお背中を伸ばす練習です

でもそれって「座って」練習するものですか?

 

立つことによって、

  • バーとの距離を勉強できます。
  • 自分の重心を感じる事ができ
  • 2本の脚に同じだけ体重を乗せるんだよ

という練習が出来ます。

 

電車の中で立っている方が疲れますよね?

座っている人がバックの口をしめて、携帯をポケットにしまったら、

その席が空くから狙わなくっちゃ、と目の端で確認しませんか?

そう、立つって疲れるです。

 

つまりエクササイズになるんです。

体全体の筋肉を100%脱力したら床に溶けちゃうから、たとえしっかりと立つことが「まだ」出来ないとしても、自分を支える筋力づくりをしています。

 

という事で2歩戻る→「どうして長座をやるんですか?」

 

ハムストリングスの柔軟性が大事だからです

確かに!!

だけど背中が丸まってしまう時点で、ハムストリングスは伸ばされません。

 

なぜか?

腰椎が丸まる

=腰椎の一番下についている骨盤がタックされる

=坐骨が前に押される。

 

ハムストリングスはどこについている筋肉でしたっけ?

そう、坐骨。

 

点と点を伸ばして初めてストレッチになるのにも関わらず、

背中が丸まっていたら長座でハムストリングスを効果的に伸ばすことは出来ないのです。

 

だから長座を練習して、ハムストリングスを伸ばすんでしょ?

と思うかしら。

それは、ピルエットを練習することで、ルティレバランスの練習をしよう、って言っているのと同じくらい、変な話。

 

確かに!

ピルエットで回転するためにはルティレで回転している間バランスを取らないといけない。

だからといって、ルティレでバランスが取れない子の練習方法として、

バランスが取れないのはピルエットの練習不足だからよ!!って怒鳴る先生いるかしら?

 

だったらハムストリングスを伸ばしやすい、つまり難易度が低いトレーニングを先にやらない?

ルティレでバランスが難しいから、クドゥピエで骨盤をまっすぐにしやすいところで、バランスとってみよう、とか

まずは両脚ススでバランスがとれるように脚を強くしていこう、

ってしますでしょ?

 

  • 股関節、膝関節の可動域がルティレよりも小さなクドゥピエで練習する
  • 片足で全体重を支える前に、体重が半分に分散される両脚で練習する

という事ね。

 

ハムストリングスを伸ばしたいというゴールがあるならば、

  • ハムストリングスの伸びの角度が少ないところで練習(例:ハムストリングスインアウトエクササイズByターンアウト本)
  • 両方のハムストリングを伸ばすのが難しいから、片足ずつやる(例:こちらの記事

が出来てから、

難易度が高い長座をやろう!ってなるはず。

 

さー再度聞いてみよう「どうして長座するの?」

 

デヴァンで背中が丸まらないように指導したいから

ふむふむ。

確かに体の前に脚を出す=デヴァンだものね。

軸足をカットしたら、長座の形に…

ならなーい!!

 

なぜか?

だってバレエのレッスンで両方の脚をデヴァンに「一緒に」することある!?

あったら教えて。

 

確かにコザックダンスの一部として、くるみ割りのトレパックの男性がするかもね。

つまり、プロ作品のソリストレベルでジャンプ力があり、男性。

それでも空中で背中真っすぐにはしません

 

そもそもの話、骨盤をまっすぐにしたまま & 膝を伸ばしたままで(自分の力で)

脚は60度までしかデヴァンに上がりません。

 

骨盤を動かさずにそれ以上上げる事は、

すっげー体が柔らかい+その可動域をコントロール出来る強さがある人しか出来ません。

→ここでい体の柔らかいっていうのは、バレエダンサーレベルでなく新体操とかコントーションレベルね。

つまり、おチビちゃんクラスの話ではないのです。

 

(じゃ、デヴァンは60度なの?と思ってしまった人、そうではなくってそれ以上は多関節が使われる動きになるってことでございます)

 

確かに受動的な姿勢であれば60度以上上がりますが、

その可動域をホールドする力がなければレッスンの「デヴァン」では使えない。

 

そしておチビちゃんバレエレッスンを指導していて、グランバットマンでもなんでもいいけど、脚を90度以上上げることはないはずです。

幼稚園―小学生低学年くらいだったらタンジュ以上脚が上がらないし、横しかやらないはずだし。

子供にグランバットマンやらないし。

 

逆に、そのようにゆっくりなクラスで可動域と軸脚の強さを一緒に育てているはずです。

この記事にも書いたけれど、脚の高さがどーのこーのに行く前に、

上半身や顔の方向を、基本的なポーデブラをマスターしていないといけないんですもの。

 

がしかし。

そのレベルではない、中高校生クラスでは長座エクササイズをやる暇があったらバーレッスンスタートしているはずだから、

AGAIN「どうして長座?」

 

*ここらへんの解剖学がよく分かない指導者はこちらで一緒に勉強しましょう

どんなメソッド・シラバスを指導していても人間の体であることは一緒。

そっちの構造がある程度分からないと、運動、動作は安全に指導できません。

理由があればいいよ!

別に長座が悪魔で、1秒でも長座しようならダンサーとして成功しない、

って言っているわけではございません。

 

最初にも書いたけれど、「なんで長座?」という質問に答えられるんだったらOKだよ。

だけど、お金もらって指導者のプロ、ってしているんだから指導内容くらいはちゃんとわかっていないと

 

いやいや、愛さん、

私は長座を小さいころからやっていてケガもしていないし、私の生徒達は問題なく育ってきましたよ、

っていうんだったらそれはそれで結構です。

 

別に長座をしているスタジオのドアを一軒一軒叩いて

「たのもーーーー」ってやらないから。

 

ただ!

こちらに昔の記事でつけたレントゲン写真を復習してみましょうか。

 

幼児の骨盤↓

 

ハムストリングスストレッチで坐骨の剥離骨折をした状態↓

そういうのを理解した上で、理由があるエクササイズ&レッスンはどうぞどうぞ♡

首の位置が変わるだけで、伸びる筋膜が変わることが理解できている方はどうぞどうぞ♡

「若い時でないと体は柔らかくならない?」という記事でも触れています)

長座で腰が丸まってしまうのを直すためには?

長座が悪い!とは言っていませんよ、私の立ち方本にも膝フォーカスの長座というエクササイズがありますもの。

 

ただね、

  1. そもそも長座をする理由があるのか?を考える
  2. バレエで必要な柔軟性は筋力と共に育てる(=正しいレッスンの中で育てる)
  3. ストレッチが必要であれば理にかなったストレッチを選択する

という事はやってほしいと思います。

 

今までデヴァンで背中が丸まるから長座を練習させていたのに!という人はレッスンでデヴァンの練習となるような振付をやってきているか、自分のレッスンプランを再度見直してみてくださいね。

もしかしたら、指導の穴が見えるかもしれません。

 

Happy Dancing!

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