骨っていったい何なのか?
皆さんこんにちは。
楽しく毎日踊っていますか?
さて、今日は前回の続きで骨についてお話していきます。(先にそっちをチェックしてね)
なんで一番最初に骨を勉強するべきなのかは前回触れていますので、今日は骨って何なのか?というシンプルな疑問を見て行きましょう。
骨って何?なんて聞かなくてもわかってますよ!
あの固いやつでしょう?
と言われてしまいそうですから、まず〇×クイズから始めましょう。
どーでもいい骨クイズ!
- Q1骨にも血管がある
- Q2赤ちゃんの方が大人よりも骨が多い
- Q3骨にも色々な形がある
- Q4男性と女性では骨の形が違う
- Q5骨の20−24%は水分でできている
どうでしたか?
正解は全てマルです!
犬がかじっている骨は、実は奥の深い体の一部なんですね。
骨は生きています。
そして骨にも血が通っています。
なのでダンサーに起こる怪我では骨折以外の骨の怪我も多く見られます。
疲労骨折はもちろん、ジャンプの着地で失敗すると骨を打撲することもありますし、骨膜炎になったりもします。
骨の怪我=骨折だけ!
という考えは残念ながらダンサーには当てはまらないと覚えていてくださいね。
子供の方が骨の数が多いんです
大人はだいたい206個骨があると言われますが人によって余分な骨があったり足りない人もいます。
私の生徒に2つの脊柱、つまり背骨がくっついていて1つになっている子がいます。
という事はその部分は動かないんです。
骨折しない限り。
幼児の場合270個あたりの骨があるそうです。
そして年齢が上がるにつれてそれらの骨がくっついて私達大人の骨格になるわけです。
成長が終わるのが12歳ほど、と言われますが、身長の伸び、と同じように個人差があります。
男性と女性では骨の形が違う部分もあります
代表が骨盤。
骨盤は3つの骨で出来ているおわん上の骨格ですが、
子供を9ヶ月間お腹で運んだり、出産する必要がある女性は骨盤がもっとおわんに近い形をしていて、
男性はハートに近い形をしています。
何のことかさっぱり!
だったらグーグルで骨盤、って調べるとたくさんイラストが出てきますよ。
比べてみてください。
人種によっても骨格は少し違います。
頭蓋骨の形はもちろん、脛の骨と大腿骨の比例にいたるまで、色々なところで違いがあります。
かといって、日本人みんなが同じ骨格じゃない、というのも友達の身長やお父さんとお母さんの顔を見比べたらわかりますよね?
骨格は個性があります。
子供の骨と危険性
若い骨は弾力があり、柔らかいので逆に骨折しにくくなっています。
子供の骨はとても元気で毎日成長しているのですが、怪我やオーバーユーズなどでダメージを受けた場合、
成長を止めてしまう事があります。
小さい頃からテニスや野球などの利き腕をたくさん使うスポーツを続けると、利き腕の成長が遅くなったり、止まってしまい、反対側の腕よりも短くなってしまう人もいるそうです。
さて。
これを読んでいただいているダンス教師の人たちはお気が付きかと思いますが、
幼いうちにトウシューズを履かせると、同じことが起こるのです。
足の成長が止まったり、弾力のある骨に間違った負担がかかることで足が変形します。
特に、コンクールなどで本来はバレエ団のプリンシパルが踊るように振付されたバリエーションを
体の弱い(骨が固まっていないのですから文字通りですね)子供にさせるときは
将来の事をもう一度考えてください。
- 大きくなってバレエ団にオーディションに行く時にトウシューズ歴が入団を左右すると思いますか?
ローザンヌに出場するのに、10歳の時の入賞は役に立つのでしょうか?
生徒のご両親が勧める場合、しっかりと説明してあげるといいと思います。
ご両親からすれば、バレエをやったらトウシューズを履くのが当たり前!って思っているかもしれないので。
つまり、悪気はなくても「これが普通」という固定観念がある場合がある、ってことです。
その時に科学的根拠が必要だ!という場合こちらの資料をどうぞ。
ちょっと難しいですが、学会が出す資料としては分かり易いないようです。
IADMS、国際ダンス医科学学会、というのは世界で一番大きなダンスにおけるケガを研究しているグループです。
そしてその後にこのような質問をしてください。
- 利き足の骨自体が太くなったり、短くなってもいいですか?
- 足が変形して、踊っていなくても足の痛みに悩まされてもいいですか?
これでも理解してくれなければ、子供が可愛そうですが私達教師は何も出来ません。
結局、教師は親ではなく、未成年の場合最終権限は親にあるので。
でも正しいことをしているんだ、というプライドは保てます。
健康なダンサーを育てること。
それが私達教師の仕事です。
⇒体も心も強く健康なダンサーを育てたい!先生用にDLSでは教師のためのバレエ解剖学講座というものがあります。
チェックしてみてください。
骨の仕事
骨の仕事ってナンだと思います?
もちろん、人間に骨がなければくらげみたいになってしまい、ダンスはもちろん、陸上で動くことも大変になってしまうのではないでしょうか?
(そんな人にあったことがないので良く分かりませんが・・・)
骨の仕事はカルシウムを始めとして色々なものが貯蔵すること。
つまりラクダのこぶ。
骨の仕事というよりは、「骨格」の仕事にはなってしまうけれど、
体を支えるという事と、体を守るというのがあります。
肋骨の中に守られているのが肺と心臓。
骨盤の上に乗っかっているのが様々な内臓たち。
頭蓋骨の中には脳みそ。
背骨の骨にも神経が通る穴があって、私達が動くのを助けてくれています。
骨格についてもっと知りたい人はこちらのビデオシリーズで無量授業をしているから見てみてね!
次は「関節:動きの生まれるところ」についてみていきましょう!
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Happy Dancing!
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はじめまして。
9歳になったばかりの娘が、先日、8ヶ月後の発表会に向けてトウシューズを履いて練習をはじめましょう、と先生から言われました。
しかし娘は4歳からバレエを始めたものの、これまでずっと週1回しかレッスンを受けていません。
先生曰く、体重が軽いし足首がグラグラしている訳ではないから大丈夫。10歳になって体が重くなると立てなくなる子が多いから、今のうちに履くのが良いと言われました。
また今後、中学受験などで中断する前にトウシューズを履いておくと、また再開したときにトウシューズが履けるからと言われました。
(娘はここから週2回のレッスンにすることにはなっています。)
バレリーナやコンクールを目指すような場合でなく、娘のように習い事の一つとして週2回程度でバレエを続けている場合には、トウシューズを履く時間は長くはないとは思いますが、それでもトウシューズはまだやめておいた方が良いですか?
娘はバレエシューズでピルエットもまだできませんし、ルルベでパッセをして5秒とバランスがとれません。
いろんな文献を読み、親としては履かせたくはないのですが、同じ教室の同じくらいのお友達がみんな履くので本人を説得する必要があります。また、コンクールを目指すほどのレッスン量ではない場合の文献がなく、こちらで質問させていただきました。
娘の健全な成長を一番に考えたいと思っています。アドバイスをお願いできれば幸いです。
コメントありがとうございます。
すでにご自身で文献を読んでいるのであれば、骨の形成、バレエ界(大手のコンクール)審査員の声なども既にお読みでしょう。
ですので、そちらでご判断をしてくださいね。
このような状況で、私からアドバイスをすることはできません。
なぜならば、スタジオ方針に反した場合、他に通えるスタジオはあるのか?
本人はお友達がいるスタジオをやめたいのか?なども考える必要があるからです。