DLSポッドキャストepi484 ピルエットの基礎って何?

  「基礎って何ですか?」という質問が届きました。 私は、基礎とは、テトリスのように穴が空かないよう重ねていくことだと思います。 4歳の子と中学生で基礎レッスンが違うように、 「レッスンで何をやっているか?」によって「何が基礎か?」は変わります。 無料の「ピルエットの準備 レッスンプラン」ミニeBookで学んでみてくださいね。     聞きたい人はこちらから(読みたい人はスクロールしてね)       みなさんこんにちは、DLSポッドキャストへようこそ、佐藤愛です。お元気ですか?   ダンサーズライフサポート、通称DLSは”生徒の安全と将来の健康を第一に考えるレッスンを「当たり前」に。”を合言葉に、 元オーストラリアの政府認定バレエ学校専属セラピスト兼、セミプロフェッショナルレベルのダンサー向けエクササイズ、解剖学とケガ予防のクラスの講師を担当してきた佐藤愛が、 大好きなバレエを心ゆくまで続けたいダンサー、バレエの先生へ情報をお届けしています。     今日のポッドキャストでは「ピルエットの準備 レッスンプラン」ミニeBookを作った裏話をお届けします。 ピルエットの準備と書いてありますが、これって基礎の事を指すんですよ。気づきました? ピルエットに必要な基礎が身についていると、ピルエットが出来るようになりますよね?   逆にピルエットがアンシェヌマンに出てくるときに、 初めてルティレを知った 腕の小さな3番ポジションから、腕を開いて、ルティレと同時に1番ポジションに集めてくるというコーディネーションはやったことがない フィニッシュの時に、ルティレデヴァンから少しつま先を持ち上げて、デリエールにする事実を知らない となったらピルエットできないでしょ。 こうやって考えると、ピルエットの基礎というのは、ピルエットの準備と同義語だと分かりますよね。  …

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ターンの時にルルベのかかとが落ちちゃうのを直したい!

*この記事は2016年8月に書かれたものを大幅アップデート&再編集しました。     今日は題名通りの質問に答えます。   ルルベはできるのに、ターンの時に軸足のかかとが落ちてしまう。 よって、回れているのに形がきれいじゃない、とか 2回転以上にいくと、かかとが地面についてルルベじゃなくなっちゃう、とか 回転の後に続くステップに動くことが出来ない、とかの問題が出てきますね。   ポワントだったら、かかとが落ちる=ポワントから落ちる、という事なので 足をひねるなどケガに繋がることもありますし、ミスが目立ちやすくもなりますよね。   レッスンでよくみる悩みだと思うので、ここで答えてしまいましょう。   予備知識として、 バランスの時にかかとが落ちてしまう問題と解決のためのエクササイズはこちらの記事で、 ピルエットについて分析した記事もあるので、それも参考にしてください。 ルルベができている「つもり」 回転どーの、の前にまず最初に考えなければいけないのは「本当にルルベができているの?」ってところ。   ルルベ=足の甲や足首を「前に」押し出すと思っている、もしくは練習してきている人は ルルベに乗っかる練習しかしていません。   ルルベでキープする ルルベを通過する(回転はこちら。アテールからルルベに行って、またアテールに戻ってくるためルルベが通過点となる) という動きで今までのズルが見えてしまいます。   こちらの記事で低いルルベの大切さを学び、エクササイズを続けてくださいね。 低いルルベが使えなければ、高いルルベに到達することは出来ないんだから。…

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ピルエットがトラウマになっちゃった DLSポッドキャスト epi298

ピルエットで派手に転んじゃって、その後左のピルエットが怖くなっちゃいました、という質問をもらいました。 レッスン中失敗すると、そのステップに対して恐怖心が生まれますよね。 でも練習しないわけにはいかないから、どうしたらいいのか考えてみましょう。   聞きたい人はこちらから   スクリプト   みなさんこんにちは、DLSポッドキャストへようこそ、佐藤愛です。お元気ですか? DLSポッドキャストはプロの現場から健康なダンス生活を応援する情報サイト、ダンサーズライフサポートドットコムのブログ音声バージョンプラス ポッドキャストだけの裏話などを毎週金曜日にお送りしています。   5月になりましたが、まだプリエ本先行予約イベントの音声をご紹介しています。 来週が最終回で、ふみさんからのアドバイスをご紹介しようと思っているんだけど、飽きてない? 飽きないか。 だって毎回違う質問だし10分だし。   多分だけど、スタンスやターンアウトイベントのQ&Aビデオもどっかにあるんだよね。 その音声を拾ってクリーンアップしてお届けすることが出来るんじゃないかと思うんですが、いかがでしょう? 皆さんからの声を聞かせてもらえたら嬉しいです。 メールはhello@dancerslifesupport.comまで。ポッドキャスト質問も同じメールで受け付けています イベントいけなかったけど、私も愛さんに質問したい!と思う人は是非メールを送ってくださいね。   また、スタンス、ターンアウトイベント行けなかったから是非音声でアップしてください、っていう意見も教えてください。   さて今日ピックアップしたのは題名通りピルエットで派手に転んでしまったため、その後怖くなっちゃったという子から。 今回のシリーズでは初、私もふみさんも一緒にこの質問に答えているので、両方の意見を聞いてくださいね。   ではイベント音声です。  …

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ピルエットのスポットをしっかりとつける練習方法

ピルエットのスポットがつけられません。 という質問をフィードバックシートでもらったので今日はこちらをタックルしてみようと思います。   ちなみに、 ピルエットのスポットをつけなくても回れちゃう場合はどう指導したらいいですか? という質問もあったので、記事の最後に答えています。 それだけ知りたい人は、下にスクロールしてください。 スポットをつけなさい!と言われても… センターで、回転の時だけいきなり 「スポットを付けなさい」 と言われても無理だという事実をまずは頭にいれておきましょう。   スポットに限った話ではないですが、変な癖をつけず、確実に基礎を身につけるためには1つ1つを積み重ねる必要があります。   例えば、パキータのコーダのように、安定したグランジュッテからアチチュードでの着地がゴールだとしたら その前にアチチュード オン フォンジュだけでも止まれなければいけないし、 その前にアチチュードデリエールのポジションが正しくできないといけないし、 その前にタンジュやジュッテのデリエールを低いポジションで練習する必要があります。   グランジュッテ→アチチュードで止まる!「だけ」を何度も何度も練習していると、 グランジュッテという大きな衝撃を吸収するための軸足の強さがないままなので、ケガに繋がりますよね。   目につきやすい、出来ないもの「だけ」を繰り返していても、正しくやる方法を知らないんだからさ。 テクニックが出来ない「根源」がどこから来ているのか?を見分けて練習をする必要があるよね。     という事は、バレエの先生がレッスンプランを作るとき、発表会の6か月前からは バーでも、センターでもデリエールポジションを徐々に増やしていき、 プチアレグロやフォンジュなどでも、アチチュードデリエール(たとえ脚が低くても!)で止まる練習をし、 ジャンプが多いパキータに耐えられるだけの下半身の強さを作っていく…

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グラン・フェッテを考える

DLSの元にはいろいろな質問が来ます。 ほとんどの質問は基本的なテクニックについてなのね。 例えばターンアウトとか、つま先を伸ばす、とか引き上げるとか。   難易度の高いテクニックで質問されることはあまりないのですが、グランフェッテは違います。 これね、よく来ます。 多分、発表会などでなんとかの3幕、だとかなんとかのグランパドドゥ、だとかをやることがあるからでしょうね。 見栄えはするしね。   今日はグランフェッテを分析してみます。 が。 グランフェッテにチャレンジする前に、自分はフェッテができる実力があるのか冷静に見直してください。 舞台でフェッテが使われる時。 それはcorps de balletではありません。ソリスト以上です。 それだけのテクニックがついているのか…その答えはご自身でわかるでしょ。   グランフェッテという動きを分けてみましょうか。 ピルエットでスタート 軸足の強さ・正確さ 動足の動き 胴体(体幹)の強さ コーディネーション力 体力 もちろん、意志力も必要だと思われますが、どうです?     ピルエットでスタート ピルエットとフェッテは違う動きですから、ピルエットが3〜4回転できるから、といって…

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ピルエットを分析してみました

    題名、そのまま、今日はピルエットを分析します。   分析した後はご自分の好きなようにレッスンで使うなり、 トリビアみたいに自慢したり、自主練でこっそり試してみたりしてください。     ピルエット。 この言葉を小さい子達にすると喜びます! やっとお姉さんたちみたいにレッスンできるのね!くるくる回って楽しいなっ!   この言葉を中高生にするとふーんとなります。 またか。子供じゃないし、はしゃいでも恥ずかしいだけ! その癖してピルエット3回転できないとずーんと凹みます。 3回転できないっっ!バレエは向いていないのねっっ! …ドラマチックなお年頃。   この言葉を大人バレエトレーニーさん(DLSでは大人でバレエレッスンを受けている方々をトレーニー「トレーニングする人」と呼んでいます)にするとびくびくするのが見えます。 嬉しいけれど、怖い! 回転って怖い! 転ぶのも、恥かくのも怖い! なのでどっちの脚をルティレに上げるのか分からなくなってパニック!   そんなピルエットを分析してみましょう。   回転族は読まなくてOK! ピルエットを含めた回転系のテクニックでは、なんだかどうしてだか分からないけれどよく回れる子、というのが存在します。   アライメントも変だし、腕のタイミングも変だけど、…

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