パドドゥの前にやっておきたい上腕二頭筋のエクササイズ

エクササイズの説明を始める前に、ここでお話するパドドゥは、パドドゥ初級、クラスワークだと思ってください。 「リフト」もパドドゥの中のテクニックの一つで、名前通り男性が女性を持ち上げるステップの総称ですが、コンテンポラリーや振付の内容によっては女性同士、女性が男性をリフトする事もありますよね。   女の子のポワントワークと同じように、日本の男の子たちの多くはいきなり発表会の練習等でパドドゥを学ぶそうです。 人数が少ないからクラスにならない、という先生もいますが、 パドドゥの前に必要な体の強さを身につけていない→不必要なケガに繋がる パドドゥの正しいテクニックを身につけることが出来ない→間違った癖に繋がる という問題はすぐに思いつきますでしょ? もちろん、同じことが女の子のポワントワークでも、女の子側のパドドゥでも言えるんだけどね。   今日ご紹介するエクササイズは、パドドゥの前にやってほしいトレーニング。 プロムナードとか、ピルエット、5番ススのバランスなどパドドゥクラスのワークの前にやる用であり、 このエクササイズをやったら、いきなりオーバーヘッドリフトや、フィッシュダイブが出来るのではございませんので、あしからず。   エクササイズをやらない方がいい人 肩をケガしていて、腕の重さをホールドする事も難しい人 →ただし、高く腕を挙げると肩が痛い人だったら、いいリハビリになるはずなので、治療家と相談してください。   肩関節をホールドしておくだけの力がない人 →ってことはバーレッスンで腕をブラバー、1番、2番でホールドする力がないってことで、 パドドゥなんて考えている場合じゃございません。   正しく立てない人(なんですって!?) →立つとマズい怪我をしている人も含む。その場合は椅子で同じエクササイズを行う事が可能です   エクササイズの前にやっておきたいこと タオルストレッチ 四つん這い手足上げ ローテーターカフ(この記事) 菱形筋エクササイズ…

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肩が前に落ちちゃうダンサー必見! 肩周りリハビリエクササイズ

「私は肩が前についているんです…」というダンサーはたくさんいます。 私はそうは思いません。 ただ、今日はそういった解剖学的な事をお話するんじゃなくて、   肋骨の形(肩関節の乗っかっている土台) 胸椎のカーブ(肋骨がついているところ) 上腕骨の安定(肩の方向が目で見えるところ) 肩甲骨の安定(肩がはまるお椀になっているところ) 鎖骨の向き(肩関節の骨の一つ) と関係なく(…だから私は肩が前についているってそう簡単に言えないと思うのよね。だって原因となる骨だけでこんなにあるんだから。筋肉までいれたらすごい長さのリストになるよ) 肩が前に落ちるのを修正するエクササイズをご紹介します。   このエクササイズはローテーターカフという筋肉グループを鍛えるエクササイズで、 その話は教師のためのバレエ解剖学講座、モジュール3でお話していますね。 AGAIN!! 今日は解剖学の話はしない…(ように気を付ける!) すんげーマニアックな人達へ ローテーターカフは4つあるのでもちろん作用も少しずつ違いますが、ここでは肩関節外旋にフォーカスしているので、メインはインフラとテリー。 エクササイズバンドを使っているのでサブスキャップもカバー出来て、スープラはこの姿勢を維持する事で意識。 ただし、スープラをもっと意識するためにはたぶん上腕骨の角度を考えた方がいいけれど、それはダンサーの骨格により変化するので今回はお話しない。 OK? ローテーターカフのエクササイズをお勧めする人 肩が前についている、と思っている人 猫背に悩むにゃんこたち&毎日パソコンに向かう人 肩を開こうとすると肋骨が出てくるダンサー 四つん這いですら、ホールドしていると腕、肩が辛いくらい上半身が弱い人 肩の怪我のリハビリ中な人 リフトやパドドゥの練習を始めたい人 結構ヘビーなリフトやパートナリングが含まれているリハ中のコンディショニングが必要なダンサー  …

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パドドゥで踊る強さを作ろう! プランクアームスライド

2020年7月はDLSボーイズダンサー月間です。 FBライブで元ジョージア国立バレエ団の鷲見雄馬君へのインタビューをスタートに、 男性ダンサーを対象としたリサーチを紹介した知識を増やすための記事、 そして普通のクラシックバレエクラスでは出来ない、上半身壁腕立ての難易度チェンジバージョンをご紹介してきましたが、いかがですか? 楽しんでもらえています?   このような企画は初ですので、ぜひフィードバックを教えていただけると嬉しいです。 特に男性ダンサー自身、どんなことが知りたいとか、興味があるとか教えてね。 hello@dancerslifesupport.comに「ボーイズダンサー月間」というタイトルでメールください♡   今日はパドドゥで踊る強さを作るエクササイズをご紹介します。 これは男性だけでなく、女性も必要だよ。 そして、パドドゥだけでなく、コンテのフロアワークやペアワークでも上半身の強さが重要になりますから オーディション希望(コンテが入ってくるかもしれない) バレエ学校を夢見ている(コンテクラスがある) バレエではないほかのジャンルを踊る人達 は確実にトレーニングするよう、鬼の愛からお伝えしておきましょう。 上半身強化は難しい やり方が難しいのではなく、バレエレッスンに入っていないから。 そして、どうしてもテクニック重視なダンサー達は つま先 ジャンプの高さ 足の高さ に目が行きがち。   そのような重力に反する動きを手に入れたいくせに、床で柔軟するという不思議なトレーニングを好みますね… 将来は月ででも踊るつもりなんだろうか…   強いテクニックのためには、強い上半身が必要です。 文字通り、体の半分を占めているんだから、そっちのトレーニングしなかったらどんどん下半身に負担がかかり、…

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壁腕立て伏せ ハイトチェンジ

時は2016年末。「ダンサーが正しく腕立て伏せをするために」という記事を書きました。   理由は、フォロアーさんからの質問で 腕立て伏せをやれといわれたが、正しくできない。 変な筋肉がつくのが嫌、どうすればいい? という質問があったから。   その記事では どうして腕立て伏せが大事か 「正しい」腕立てって何? 変な筋肉がつくって何!? をお話しました。 覚えてる?   んで、そのあとの記事で 「壁を使った腕立て伏せ」ということでポーデブラと上半身強化についてお話しました。   そこでは 腕立て伏せの原理を説明した後、 壁プランク 壁腕立て伏せ 壁片手プランク を説明しました。   今日は壁腕立て伏せのハイトチェンジ、つまり高さを変えていく方法をお話しましょう! そっちに行く前に上の2つの記事、そして肩甲骨が飛び出てしまう!という危険性をお話した記事も読んでおいてください。 全部無料なんだから、えーとか言わずに、バレエノートもってリンク先に飛んでくださいませ。   今月(2020年7月)はDLSボーイズ月間です。 このエクササイズは男の子たちがエキストラでレッスンの前後にやるにはもってこい!…

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boys dance too 男性ダンサーがぶつかる壁

  懺悔記事で書いたように、DLSには2013年から書き溜めた1000以上の記事の中で、男の子向けの記事が1つしかありませんでした。 解剖学やエクササイズ記事など、性別に関係なく使える情報を提供しているつもりでしたが、ポワントの記事は多数存在します。 プロダンサーを目指す子供たちを応援するために保護者が知っておきたいことを勉強するセミナーの名前も「バレリーナの卵」という題名でした(今はダンサーの卵、に変更されています)。   どれだけ、自分の中に盲点があったのか2020年に気づいたというのは遅すぎる気がしますが、 better late than neverという言葉を胸に、2020年後半では、ブログ記事で使われる言葉、セミナー名、コンテンツ内容を改善することができました。   歴史をひも解いていくと、宮廷ダンスがバレエになったという事ですし、ルイ14世がバレエが大好きで、彼の先生が5つの足のポジションを作ったという事。   たぶん多くの人が持っているバレエ歴史の教科書 芳賀直子さんの「ビジュアル版 バレエ・ヒストリー」(世界文化社)では バレエを踊るのはほとんどが男性でした。女官など女性が登場することもあったようですが、中心は男性だったのです と書いてあります。 時は流れ、21世紀、場所はルイ14世のいたフランスの宮廷から離れて、アメリカ。 2019年8月にアメリカの「グッドモーニング・アメリカ」というテレビ番組司会者が、ロイヤルファミリーのジョージ王子がバレエを習う予定というニュースに対して、嘲笑い、いつまで続くかな、と発言しました。 Lara Spencer, a host, laughed at the news that Prince George was…

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