「先生」と「ありがとう」 教師講座赤裸々日記

  私は「愛先生」と呼ばれるのを嫌がります。 未だにクララ連載で担当してくださる方が、本の世界では普通なんだろうけど先生は、って呼ぶのね。 「先生、あ、愛さんが」って言い直してくれるので、それを笑って聞いています。   さて、なんで私が先生が嫌いなのか。 むかーしむかし、DLSを始めたときは20代後半だったので、ほとんどの「先生」が年上だったのね。 だから「私、先に生まれてもいませんし…」とかいう感じで断ることも出来たんだけど、 年齢と共に貫禄も…怖さも?!増してきた今日この頃。   「先生」に潜む罠 まー夏目漱石レベルになれば、先生と呼ぶことでからかっている、とするらしいですけど、 本は書いているとはいえ、後世に残る文学でもありませんし、 今「後世」のことを「ごせい」だと思って漢字検索をかけていて、 出てこないなーと思っていたレベルの脳みその佐藤愛ですから、先生なんて呼ばれる必要もないと思います。   私が怖いのは、先生と呼ばれることに慣れてしまう事。 OO先生が言う事は絶対である みたいになりたくないし、先生と生徒、という関係は意見を交換することが不可能なんじゃないか、と思うのね。   ありがとう、も怖い 先生という職業につくと、何かをすると必ず「ありがとうございました」と言われるでしょ。 お医者さんに診てもらうとありがとうございました。 教授のクラスを受けたらありがとうございました。 でも、お洋服屋さんだとお客さんがありがとうございました、と言われる。   お客さんに感謝のはずが、自分のやっている事で感謝される。 感謝が嫌、っていうひねくれ意見を言っているのではないんだけど、 それに慣れちゃうと、人間としてどーかなーと思ってしまうのね。  …

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治療家・トレーナーのためのセミナ― 2016年9月 赤裸々日記

9月来日最終日は治療家・トレーナーのセミナーでした。 嬉しいことに、前回4月に大阪で出会ったメンバーのほとんどが再度参加してくれたの。   これって素晴らしいと思いません? ダンサーをサポートしたいな、っていう方が定着していってくださっている証拠ですね。   今回は前半が「バレエの世界へようこそ」 ダンサーの世界って不思議なんですよ、ということを理解してもらうための内容でした。 もちろん、ダンサーの世界だけが不思議なんではありません。   オリンピック選手の世界。 歌舞伎など家業の世界。 宝塚の世界・・・ やっぱり不思議なものはたくさんあるのです。   それを知っていると、その世界にいる人達をサポートできる。 ということで、舞台の見方だったり、年齢的なもの、リハビリまで考えてもらいました。   今回はスペシャルゲストで、ケガしている若いダンサーに来てもらってありました。 様々な人に診てもらって、やっぱり痛みはよくならず、途方に暮れていた。 こんな話、ダンサーにはよくあります。 彼女を使って、ダンサーの言葉だったり、痛みだったりを研究していったの。   例えば「レッスン」という言葉と「練習」が指しているものの違い。 レッスンは普通のレッスンで、 練習は発表会だったり、コンクールだったりへの練習を指します。 そしてリハーサル、というとだいたい、全部を通すもので、一人ではリハと言う人は少ない、とかね。   そうすると彼女の生活が見えてくるってわけ。 そして痛みがあるのが生活なのか、踊りだけなのか?…

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