間違った甲だしストレッチと偏平足

偏平足はダンサーの敵!みたいに考えられることがあります。 確かに、 足のアーチがある=足の甲が出る と考えると 足のアーチがない(偏平足)=足の甲が出ない! とパニックになりそうですよね。   でもね、そーじゃないの。   それを理解するには足のアーチってなにか?を理解する必要があるね。 足のアーチは3つあります。 つまり土踏まず「だけ」が上がってたらOk!じゃないわけ。   足のアーチは背骨のアーチみたいに 1)骨の形(元々アーチっぽくなるように骨が曲がってる) 2)靭帯(骨と骨を結ぶ紐) 3)足の筋肉たち でできています   ここまでは、解剖学を勉強してきたDLSフォロアーさんならオッケーだよね。 もし迷子になってしまったら 最初の最初に骨を語ろうという記事で骨の大切さ、そして解剖学を考えるときに一番最初に骨を考える理由があります。 そして靭帯の役割を復習するためには靭帯についての記事を読んでね。   さてと。足の構造が大雑把に理解できたら (足=骨と筋肉。骨って事は関節があり、靭帯がある。筋肉って事は腱がある。ユニコーンは住んでいない。) 今日のテーマである偏平足と甲だしストレッチについて。 偏平足=足のアーチが潰れた状態 偏平足とは足のアーチが潰れた状態を指すそうです。 特に土踏まずのアーチが一番高さがあるので、それが潰れていると偏平足というらしい。…

Continue Reading間違った甲だしストレッチと偏平足
Read more about the article トウシューズフィッティングでよく見られる3つの間違い
足にあうトウシューズを探すことってとても大変!今日はフィッティングでよく見られる3つの間違いを説明していきます。かかとが抜けちゃう=シューズが小さいではないですし、足の裏を強くするために固いポワントを選ぶのも考えようね。

トウシューズフィッティングでよく見られる3つの間違い

自分の足にあうトウシューズを探しているダンサーはたっくさーんいると思います。 メーカーによって色々あるし、バレエ雑誌や、プロのインタビューを聞いてもたっぷり出てくる名前たち。 海外だけで購入できるシューズだってたくさんあるし、日本だけで買えるものもたくさんです。   自分に合ったシューズを探す、って難しいですよね。 今日はよく見られる3つのフィッティング間違いをご紹介します。 3つ以外にもたくさんあるんだけどね、それはダンサーの足セミナーでお話しています。 かかとが抜けちゃう=シューズが大きすぎではない かかとの部分にゴムをつけている人、たくさんいますよね。 これはデミを通った時にかかとが抜けない様にするための工夫。 結局、ポワントのサテンって伸び縮みする生地ではないわけで、早い動きなどでシューズが脱げちゃったら困っちゃうでしょう。   ただし、かかとが抜けてしまう=シューズが大きすぎる!ではありません。 その逆が殆ど。   嘘だと思ったら、自分のシューズを足のおおきなお友達に履いてもらってください。 ぎりぎり、足が入るか否かのシンデレラのお姉さん状態になった時に、かかとをみてみましょう。 生地が足りなくて、引っ張られているはず。 そしてその人達に歩いてもらおうとするとかぱっとかかとが抜けるはずです。   トウシューズでは、大きすぎるシューズは一目瞭然ですが、 きついシューズは見落とされがち。 でも、きついシューズの方がケガのリスクが増えます。   生徒の一人で6か月以上親指の痛みが続く子がいました。 毎回、シューズが合っていないよ、といっても「トウシューズフィッターに合わせてもらったから大丈夫」っていうだけ。 ようやく彼女がシューズを変えて1週間後、痛みはもちろんなくなりましたよ。 今でも彼女との笑い話になっています。 足の裏を強くするために固いポワントを選ぶ 足の裏を強くしたいので固いポワントを選ぶというのは、なんだか理にかなっているようでそーでもありません。…

Continue Readingトウシューズフィッティングでよく見られる3つの間違い

ポワントを履く準備はできているのかな?

  トウシューズの前に ママが知っておきたいポワントレッスン という記事はとても人気でした。   その後にトウシューズで「踊る」ためには ポワントで立つ意味 立たないけど大事なポワントテクニック についてお話ししました。 →ポワントで踊るってたつだけじゃないのよ?パート1 今日はその続き、みたいな感じでプレポワント試験についてお話しします。 解剖学的理論や危険な理由は分かった。   ポワントで立つって難しいし、シューズを履いたからいきなり踊れるようになる訳でもなくって、 地道にポワントからおりる とか、 シューズの中で安定する とかを練習しなきゃいけないって分かった。   若いときのポワントはダンサーに必要ないのね、 トウシューズを履くためにはレッスンの数も必要なのねって言うのも分かった。   だけど どうやったらポワントの準備が出来ているってわかるの? というのが次の質問ですよね。   方法は色々あります。 どれが1番か?って言うのは言えません。 なぜならば、レッスンの内容はスタジオによりけりだから。   なのでどれを使うべきか、を話す記事ではなくって、こういう方法もありますよ、…

Continue Readingポワントを履く準備はできているのかな?

ポワントで踊るって立つだけじゃないのよ?その2

前回、ポワントで立つって事はポワントで踊るってことではないですよってお話ししました。 そしてその理由を説明するために、まずはポワントで立つということを分析してみました。   今日はその続きで、立つだけじゃ踊れないってところを見ていきます。   まずはポワントで踊ったことのない人のためにビデオを見ながら動きを見てみましょう。 ちょっと長いけれど、ポワントだけのレッスンを見たことがない人向けに、2015年のワガノワバレエ4年生の試験を見てみます。   どうでした? ポワントで立つためには、普通に立たないといけないんです。 ポワントで立ったらね、降りてこないといけないんです。 ポワントで踊ってもね、ずっとつま先立ちしてるわけじゃないんです。     ポワントで立つためには、普通に立たないといけない。 フォンジュからのルルベだろうが、ピケだろうが色々な方法でポワントに立つことが出来るけれどその前提は普通に立つことです。   ポワントという固い靴の中で、裏についているソールの面積で、立つことが必要です。 つまり裸足とか、バレエシューズで立つとは違う、「ポワントでフラットで立つ」っていうことが必要なんです。   これが出来なければ、ポワントに立てるわけがありません。 でしょ? ジャンプの前にプリエができていないと飛べないでしょ? ピルエットの前にプレパレーションがしっかりとできていないと回れないでしょ? それと同じね。   ポワントで立ったらね、降りてこないといけないんです。 当たり前なんだけど、ポワントはいて踊っている皆様、胸に手を置いて考えてください。 電車に乗っていようが、パソコンの前だろうが、胸に手を置いていますか? そして自分に聞いてみましょう。…

Continue Readingポワントで踊るって立つだけじゃないのよ?その2

ポワントで踊るって立つだけじゃないのよ?その1

  ポワントで踊る。 これってダンサーの卵たちにとっての夢ですよね。 初めてトウシューズを履くってお姉さんになった気分になるわけです。   大人バレエトレーニーさん(大人でバレエレッスンを受けている方々をDLSではトレーニー「トレーニングする人」と呼んでいます)にとっても憧れの瞬間ですよね。 やっとここまで来たのか…なんだか感慨深い気持ちになるでしょう。   が。 ポワントで踊る=ポワントで立つ だけじゃないんです。   それを理解していないと、ポワントで踊ると生まれたてのキリンさんみたいになっちゃいますよ。 そして、ケガに繋がります。 なのでこのポワントで「踊る」ということ、いくつかに分けて深く考えてみましょう。 DLSにあるポワント、足先についての他の記事を読んでおくと理解が深まると思います。     ポワントで立つということをしっかりと考える 確かにフラットシューズとポワントシューズのおおきな違いは、あの小さな面積の上に立つことです。 ということはどういうことなのか? 自分の軸をより小さな空間にもってくること 自分の体重を自然界上デザインされていない不思議なところでキープするだけの運動力・筋力 脚、しいては全身の動きの幅が変わること   例えばね、みんなの靴のサイズが24㎝だとしましょう。 デミポイントに立つっていうことはその約3分の1あたりに体重を持ってきて、 そこで体を支えるって事になりますよね。 3分の1かどうか測ったことないけど、見た目的にそんな感じ?  …

Continue Readingポワントで踊るって立つだけじゃないのよ?その1

トウシューズの前に。ママが知っておきたいポワントレッスン

  12歳以下のポワントレッスンは足の骨の成長上、危険である。 これについては何度も何度も記事にも、セミナーにもしてきました。   だけど、「10歳、トウシューズ歴は2年」なんて生徒がスタジオに来ました、なんて聞くと悲しくなります。 ランドセルを背負って、姿勢良くしっかりと登下校をするのが大変な小学2年生にポワントで踊らせるなんて。   2014年に出会った9歳の子は右のピルエットは5回回れるのに、まっすぐ立ってプリエは出来ませんでした。 ちなみに足は変形し、内股の筋肉はなく、スカスカ。膝の骨がぶつかって痛い、という1番ポジションでした。   最近頂くメールでお母さん方が気づいているケースも多いようです。 娘の体のためにお教室を変えるべきか。   とは言っても、お友達はいるし、送り迎えが出来る距離も決まっているし。 おかしなレッスン内容だけれど、それが正しいのかもしれない。 だって私はダンサーじゃないから。   今日はそんなポワントレッスンについていくつかの視点で見ていきましょう。 既に解剖学的な事はほかの記事でお話ししているので、今日の視点はママパパとしてよく見るであろうものを選抜しました。   ソーシャルメディアとトウシューズ 確かに、YouTubeでもすごく若い子がポワントで踊っています。 ただ、YouTubeでシェアされるバレエビデオってすごい!とか、びっくり!とか気持ちを煽るものではないでしょうか? あと猫。 猫って変な事しますよねー。   キーワードは「普通と違う。」 普遍的な物はシェアされません。 だからそれが普通だとは思わないでください。 普通だったら、どんなスタジオでも見かけられたら、ビデオになってみんながシェアする訳ないんだから。…

Continue Readingトウシューズの前に。ママが知っておきたいポワントレッスン

ポワント強化エクササイズクラス DLSセミナークラス作りの裏話

もう皆さんご存知のように、DLSでは年に2回、来日セミナーをしています。   冬のセミナーでは舞台で輝く為のレッスン. 留学のようにバレエ浸けの生活で自分を深く知ろう! という事がテーマでした。   解剖学を考えても、体は綺麗に動くのだ、ということ。 そしてテクニックを上達させると、シンプルなエクササイズさえ美しく見える、 という事を体感してもらいたくって作りました。     春のセミナーではそのための体作りがゴールです。 つまり、正しくレッスンに作れるための「体」を作っておくことで、 レッスン中の注意がより早く身につく。 ということは短期間で上達できる、っていう魂胆です。     春にはスタジオ訪問という事をしています。 これは地方のダンサーにもセミナーを受けて欲しい、という気持ちから、 私がスタジオに参ります! そしてそのスタジオのゴールに合わせてクラスを作っていきます。   例えば年齢、バレエ歴、発表会の内容・・・ こんなことを配慮しながら主催者のスタジオの先生と話し合っていきます。   今年で3年目のスタジオ訪問になる、SKバレエスタジオからのリクエストは 「中高校生向けにトウシューズ強化のエクササイズクラスをやってくれないか?」 というもの。   ポワントのみのクラスを作ることが難しい日本では必要な考えですよね。…

Continue Readingポワント強化エクササイズクラス DLSセミナークラス作りの裏話

「つま先を伸ばす」を深ーく考えてみる。パート2

久しぶりのシリーズものです。   この前は「バレエ」という芸術の中の「つま先を伸ばす」 という意味を考えてみました。   そして行き着いた結論は「見た目」 美しいラインを作りたいから伸ばしたい。 というところ。   だけど、「美しい」って人によって曖昧。   トレーニングのためだけ、 つまりバレエを芸術としてみるのではなく、バレエ「の」トレーニング、としてみたときに   見た目・・・ジェスチャーレッグ 使い方・・・ジェスチャーレッグ、軸足 強さ・・・軸足   という3つのポイントを 舞台上でしっかりと「使える」ように練習する必要がある。   という事をお話しました。 ・・・ したんですよ。 不安だったらパート1に戻って考えてきてね。   さて今日はこの3つの点をもう少し掘り下げていきます。   これら3つのカテゴリーがカバーできていないと美しいつま先とはいえません。 が、伸びたつま先、というのはステップをただ単にこなすだけならば必要ありません。…

Continue Reading「つま先を伸ばす」を深ーく考えてみる。パート2

「つま先をのばす」を深ーく考えてみる。パート1

つま先をのばしたい! 足の甲をのばしたい! つま先が綺麗なりたい! こんな悩みはどこでも聞きます。   バレエ学校。 クリニック。 ブログ。 メール。 どっかのネットフォーラムとか。   どの筋肉を使うべきか。 どうやって強くするか(←強くするってどういうことかも考える必要があるね) なんのエクササイズが効果的か? などなど、質問は耐えません。   つまさきが綺麗になるってなによ? のばすってどこまで伸ばせばいいの? 解剖学的に言うとつま先を曲げているんだけどね。。。?   つま先を伸ばすエクササイズについてはこちらに書きました。   今日は単に 「バレエ」という芸術の中の「つま先をのばす」という意味を考えてみましょう。   バレエをスポーツと仮定した場合、つま先の伸びに点数がつくはずです。 つま先がかかとの骨よりも下がっていれば3点。 甲の部分がまっすぐになれば1点。 つま先が足首よりも高くなれば減点。  …

Continue Reading「つま先をのばす」を深ーく考えてみる。パート1

ポワントボールに対する個人的考え。

*2014年の記事を読みやすいように+新しい記事のリンクをつけて編集しました。 考えとしては2014年から全く変わっていません。   最近YouTubeでも宣伝が入るようになったポワントボール。 これに対して、そしてこれに似た質問をよくされるのでここで一気に答えてしまいます。 私、佐藤愛の個人的な考えですからね。 まずは記事を読んでみて、そして自分なりに答えを出してみてください。 まず最初に:知識があれば何でもできる どんなエクササイズでもそうですが、しっかりやれば効果が絶大。ちゃんとやらなければただの動き。 正しい知識がある人が、正しく体を見てくれる人がいる必要があります。 自分の癖って自分では分からないから、それを指摘してくれる人がまずは必要ってことね。   自分で何をやっているのか? 何が目的なのか? どうしてこのエクササイズなのか? どうしてこれが目標達成になるのか?   という部分が分かっているダンサーであれば何でもできると思います。   逆にいうと、ストレッチもエクササイズも、上にのせた質問4つにしっかりと答えることが出来なければやらない方がいいかもしれません。 癖があるままでエクササイズをする=間違った癖をどんどん強くする ということだというのは頭に入れておきましょう。 指先への意識を向けることにはなるかも ポワントボールのように足先でものを掴む、という動きは足先に意識を向けることが出来ます。   レッスンのときに他の動きを考えるのに夢中でつま先まで意識が出来ない。 という人はとても効果があるのではないでしょうか?   ですが。 レッスンのときにつま先まで意識が出来ない…

Continue Readingポワントボールに対する個人的考え。