ボディコンディショニングについて知っておきたい事。
皆さんこんにちは。
今日はボディコンディショニングについてお話ししようと思います。
ボディコンディショニングセミナーを行っているのに、基本となるこの事についてお話ししていなかった!
と気づいてしまったので。
(音声で聞きたい人は一番下へ。ポッドキャスト・Youtubeで再生できます。)
このサイトで何度かボディコンディショニングはダンサーのけが予防に最適、
だとかダンサーの為のボディコンディショニングセミナーがあるなどとお話ししてきましたよね。
言葉だけだと聞きなれているかな?と思います。
言葉は何度も出てきているのですが、一体何の事?
そしてどうしてボディコンディショニングしなきゃいけないの?
という事をお話ししていきましょう。
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まず言葉「ボディコンディショニング」について。
ここで指すボディコンディショニングとは、
アスリートが最大限にパフォーマンスできるために必要な全ての要因を整え、調節すること
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を指しています。
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全ての要因、というとおおざっぱですが、
技術、
筋肉バランス、
スタミナ、
精神的健康、
肉体的健康、
栄養、
環境(床やスタジオの温度)、
道具(シューズや衣装)・・・
などを指すわけです。
幅広いですねー
バレエのレッスンを見てみましょう。
オーソドックスなクラスはバーレッスンから始まり、センター、ポイント。
小さいステップから始まり、徐々に難易度が上がってくるところは、他のエクササイズと同じように理にかなっていますよね。
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タンジュが出来てから、ジュッテ。
ジュッテから、グランバットマン…
つまり、正しく行えばバーレッスンがコンディショニングになってくれるって訳。
だから時々、バレエの筋肉はレッスンの中で鍛えるのよ。と言われますね。
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けれどそのことを知らず、機械的にステップを踏むだけでは、上で述べた全ての要因を正すことはもちろん、
日々調節することは不可能です。
また、レッスンでは右と左で同じことをするでしょう?
もし右側の方が弱かったら、レッスンだけではいつまでたっても右側は弱いままですよね?
怪我した時は?
側弯症だったら?
長年の体の癖ってどこまで1時間半のレッスンだけで治せるだろう?
・・・
ちょっと不安ですよね。
また、大きな問題が私たちの前に立ちはだかります。
「正しいレッスンっていったい何!?」
「正しくレッスンしてるってどうやったら分かるの??」
(それについてはセミナー内でもお話ししていますから今日は省きますね)
他に考えなければいけない要素は最近のダンサーのレパートリーの広さ。
最近のダンサーはクラシックだけでなく、コンテンポラリーもこなさなければいけないけれど、
その時のコンディショニングってどうすればいいの!?
ということで体をコンディションするクラス=コンディショニングクラスがレッスン以外に必要になってくるのです。
フロアバーやピラティス、ヨガ、縄跳びや筋トレ・・・というのも全て、ボディコンディショニングの一部です。
コンディショニングが必要だ、というのがお分かりになりましたでしょうか?
身体的なコンディショニングと精神的なコンディショニングは少し違うので、
今日は次は身体的なコンディショニングのメリットの方だけを見ていきましょう。
メリットその1=重力のかかり方が変わるのでチャレンジに
バレエのテクニックで床に寝転がることはないのにどうして床で行うコンディショニングクラスが多いのでしょうか?
その答えは重力にあります。
床で行うコンディショニングを例にとると、体の重心が変わります。
側弯症のエクササイズ(こちら)を勉強した時にもお話ししましたが、重力がかかるところが変わると筋肉の働き方も変わります。
あえてマッスルメモリーを壊した上で、エクササイズを行うのでより効果的に筋肉を強化することが出来ます。
メリットその2=同じエクササイズでもカロリー消費!
いつもと違った筋肉の使い方をすると、同じ筋肉を使っているのにもかかわらずカロリーを消費します。
「慣れ」というのは神経系が同じ経路を通ることで出来ます。
これがマッスルメモリーのいいところなのですが、効率的になりすぎてしまうとエネルギー消費も効率的になります。
これは、3時間舞台で踊るときには素晴らしく大切です。
が、体重を落とすためにエクササイズをするのであれば、様々な種類のエクササイズを混ぜ合わせる必要があります。
体重減少を目的とするのならば、フロアバーではバーレッスンと同じような筋肉と、神経系を使うので他の方がいいでしょう。
メリットその3=カウンターマッスルを使うおかげで歪みを直し、体のバランスを良くする
カウンターマッスル、というのはいつも使っている筋肉と反対な動きをする筋肉の事です。
ターンアウトを例に見てみましょう。
バレエでは全てのエクササイズがターンアウトで行われます。
あえてターンインするエクササイズを取り組むことで両サイドの筋肉のバランスを整える事が出来ます。
メリットその4=いつもと違うフィードバックで自分の体への理解を深める
小道具、例えばダンベルやエクササイズバンド、ボールを使ってエクササイズすると、
いつもと違ったフィードバックを感じることが出来ます。
同じエクササイズでも違う小道具を使うだけで、違う筋肉に効いてきます。
(私がお勧めしている小道具たちの説明はこちらの記事を読んでくださいね)
また、床だって小道具の一つです。
床にあたっている部分が変わるとフィードバックも変わります。
これは体の左右のバランスを整えるのに必要です。
メリットその5=体と向き合う事が出来る
上で挙げた4つのメリットをまとめるとこうなります。
様々なフィードバック、例えば床が体にあたる感覚だとか、セラバンドの引っ張りが左右で違う、
いつもと同じ筋肉だけど筋肉痛になる・・・というのを知ると新しい発見が出来ます。
また、昨日と今日では感覚が違う事、強さや集中力の違いが分かってきます。
それもまた、コンディショニングの一部です。
今回の文章を音声で聞きたい人はこちらから
Youtubeにもありますよ!
どうでしたか?
コンディショニングについて少し理解していただけたでしょうか?
ダンサーの為のボディコンディショニングセミナーではフロアエクササイズクラスが両日ともおこなわれます。
また、ダンサーの足クラスでは、トウシューズに関するコンディショニングエクササイズを紹介しますし、
けが予防とボディコンディショニングの基本クラスでは、より深くこのテーマを見ていきます。
お会いできるのを楽しみにしています。
ちびっこのボディコンディショニングについての記事はこちらからどうぞ。
Happy Dancing!