「バレエの立ち方できてますか?」 佐藤愛著

佐藤愛著「本気でうまくなりたい人のためのダンス解剖学教室 バレエの立ち方できてますか?」の4月23日より先行予約を開始します!先行予約だけの特別プレゼントもたっぷりなのでお見逃しなく。バレエの基礎であるバレエスタンスを解剖学とエクササイズでご紹介しました。全ての土台となるバレエスタンス(立ち方)を一緒に勉強していきましょう!

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踊りで使える筋肉コントロール

筋肉の収縮を考えるシリーズはかなり人気でした。 筋肉ってね、3種類の収縮ができるんですよーって話だけれど、せっかく細かく書いてあるので、 短縮性収縮(concentric contraction) 伸張性収縮(eccentric contraction) 等尺性収縮(Isometric contraction) という言葉が分からない人、もしくはうろ覚えの人はそっちのシリーズを先に読んで下さい。   筋肉を固めないで使うってどういうこと?という質問からシリーズが生まれたんだけれど、 今日の記事はその応用編っていう位置づけです。 愛さん、その記事2014年にアップされたんですよ、というつっこみは辞めましょう。 色々と書きたいことはあるのよ、だけどね普通の仕事もしないといけないからさーブツブツ     エクササイズをやってもレッスンで使えないって事ありません? あるでしょー それにはいくつか原因があります。   一番大きな原因はエクササイズが間違っている。 そりゃーレッスンで使えないわね。 腹筋シリーズでその部分は色々と説明していますが、一番わかりやすいのが普通腹筋。 レッスンで使いたい腹筋の場合、 脚の付け根(それって腹筋じゃなく脚の筋肉でしょ?)が頑張っちゃってる 腹筋を使うたびにタックにしてる(骨盤動かす練習してどーするの?) 腰椎をめちゃめちゃ丸める、頭が地面に戻ってきた時に肋骨が開いちゃう(背骨ぐにゃぐにゃじゃない…) ってしてたら50回やろうが、100回やろうが踊りで使えるようにはなりません。   「エクササイズ」や「筋肉」に悪いものはありません!…

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足首のグラグラ DLSフォロアー9歳

  足首のグラグラ!という記事の最後に、見てほしい人はビデオ送ってねーっと書いたら 本当に何人か送ってきてくれました。 なので!! ケーススタディとして一緒に見ていきましょう!   ビデオの方が分かりやすいんだけれど、ビデオ編集は時間がかかるので、 来日ツアーが終わってから全部まとめて足首研究ビデオにします。   9才のダンサーの卵ちゃんがモデルです。 (お母さん、ありがとうございました!)   **これは動画を見た感想です。治療、診断ではありません! みんなの勉強素材になると思ってアップしたので、彼女やお母さんへの攻撃コメントは許しません。 あと言いたいことはたくさんあるけど笑 彼女の先生へのコメントも避けましょうか。 彼女がスタジオに戻れない環境になってしまったら悲しいですからね。   また、今日のブログは佐藤愛の頭の中がどうなっているのか?を書いております。 正しい、間違いは本人を見ないと分からないので、医学的なアドバイスではありません。 よく、愛さんナニ考えてるんですか?って言われるから、ダンサーを見ている時こんなんかなーって考えている順番通り書き綴っていきますね。   モデルさんのバックグラウンド バレエ歴5年、週4回レッスン、週2回コンクールクラス、小3でポワント。 お母さんからの一言 「ここまでで愛さんならワナワナきてると思いますm(_ _)m」 笑!うん!   んでもって 膝の疲労骨折、右小指の痛み、足首甲の疲労骨折経験。…

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ダンサーが知っておきたいO脚

2016年だったかな?の教師のためのバレエ解剖学講座で、参加者からO脚全員を選んで立ったことがありました。 誰が一番ひどいO脚か?っていうのを見るために笑 そしたらね、私が一番ひどかった!!   ということで、私自身も悩み多きO脚とターンアウトについてお話ししていきましょう。   O脚にも種類がある? ただO脚、といっても色々な種類があるってご存知? 生理的(つまり人間の成長で必要な過程)から、病気(栄養失調からくるもの)などまで。 だから、そう簡単に「あなたはO脚です」って言わないで下さいね。   O脚、解剖学では内反膝、といわれるこいつは「左右の内くるぶしをそろえても、左右のひざの内側が接しない脚の形」を指します。 みんなが考えるのはドーナツみたいに脚の真ん中があいているやつ。   大腿骨が内旋、膝が内反→ほとんどの日本人O脚がコレといわれている 大腿骨はまっすぐ、膝が内反、脛骨の変形→参考書にはあるけどみたことない笑 膝が内反な上に、過伸展→ダンサーによくある 膝が内反、足首が内反→私のパパはこれ。 膝が内反、足首が外反→私はこれ。 … リストはどんどん増えますが、 膝関節=大腿骨+腓骨、脛骨であると考えると、 膝の変形(ケガもそうだけどね)には、股関節や足関節はもちろん、 股関節=骨盤の骨たち=背骨に影響 足関節=足にある関節たちすべてに影響 も出てくるわけです。   だからね、O脚だからこれやりなさいよ、とか、このスリッパをはけばよくなります、っていうのはない。 だって原因がどこから来ているか?も違うんですもの。  …

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ジャンプの時にかかとが浮いちゃう本当の理由

この質問はDLSセミナーもそうだし、メールでもそうだし、オンラインコースでもよく来ます。 アキレス腱が短いんです。どうしたらいいですか?   でね、どうしたらアキレス腱が短いと思うんですか?って聞いてみたら 「ジャンプの着地でかかとが浮いてしまうんです」   ジャンプの着地でかかとが浮いてしまう原因はアキレス腱が短いだけではありません。 確かに、プリエの浅い子っています。ただね、その原因はアキレス腱じゃなくって他の原因の方が多いんですよ。   特に、ジャンプの着地でかかとが浮いてしまうって悩んでいる子。 最初のウォームアッププリエのかかとも浮いちゃうんですか? そう聞くと、90%がいいえ、って言います。 じゃ、バーでは大丈夫なの?はい。 そう、ここにヒントも隠れているからね。   プリエが浅い=アキレス腱!っていう考えは他の原因を確認してからにしましょうね。   考えられる理由1: 膝が前に落ちている 1番ポジションで立ってプリエしてみて。 そしてひざを敢えて前におとしたらどうなる?   かかと浮きましたでしょ? 転びそうになっちゃうから。 これが一番多く見られる原因です。 ターンアウトが出来ない!って訳じゃないですが、ターンアウトをコントロールしていない、って事、つまりジャンプの着地の脚アライメントを保つことが出来ない子達が多いって事です。   無理やり開いた足のポジションに戻ってこようとしている子達もそうですが、 床の摩擦を使ってターンアウトをキープしている嘘つきターンアウトではジャンプ(空中)ではどうしようもなくなります。 →ターンアウトが使えない原因は? →踊っている時にターンアウトがなくなってしまう・・・…

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ケガした時に絶対に避けたい4つの事

リハビリやケガの予防については、DLSのブログ記事でもお話ししてきました。 読みたい人はサイト内の検索バー(虫メガネアイコン)にリハビリと入れてみて下さい。   そうはいっても、ケガしちゃうってことがありますよね。 真夏のリハーサル中に汗で滑ってリフトから落ちた、 携帯見ながら階段下りていたら滑った(なんだか知らないが、うちの生徒はこういう子たちが多かったです) 体育の授業で捻挫したとかさ。   ここでは、ケガしちゃったときに絶対にやってはいけないことを4つお話しします。 治療家に診てもらうレベルのケガじゃないときでも、この4つだけは頭に入れておいてね。 Heat ― 熱、温める、血行をよくするクリームなど 急性のケガは昔、すぐに冷やしなさい!と言われていました。 今は、体のサインである炎症(熱をもったり、腫れたりすること)は体が自分を治そうとしているのではないか?などと言われ、冷やす必要性について研究しなおされています。   だけど、ケガした直後に冷やすのをやめる=温める、ではございません。   内出血していたり、熱を持っていたりした場合、それをひどくさせるような行動はしたくないのね。 レッスン中にしまった!と思ったら、レッグウォーマーして、タイガーバーム塗って、お風呂入る・・・ とやってはダメだと覚えておいてくださいね。 ケガした直後から72時間は避けましょう。 Alcohol ― お酒 当たり前、って言われればそうなんだけど、発表会でマズいかも!っていうアクシデントがあっても、その後打ち上げとか行っちゃうでしょ? んで、飲んじゃうでしょ?やめてくださいね。   「うちの子はまだ未成年だから心配いらないわ」 と思っている保護者の皆様、海外留学している子たちは国によって、お酒が飲める年齢が違います。…

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脚が太いからターンアウトが出来ない!?

  こういう質問をされると正直腹がたちます。 特に最近は摂食障害の子達と関わっているし、私自身も太いからできない、って何度も言われてきましたし。 が、よく来るって事は先生方も先生方で悩んでいるのでしょうから、ここで一気に答える事にします。   確かに!お肉は関節の動きを止める…けど むかーし、DLSがまだ新しい時に関節の動きを止める原因は4つほどある、って説明をしました。 1)骨と骨がぶつかってしまう 2)関節の周りの靭帯が硬い 3)骨と骨をつなぐ筋肉が固く、短い 4)筋肉、または脂肪がぶつかってしまう。   たしかにそうなんです。 ただし、ターンアウトだけに関しては4番目はほとんど関係なくなります。   だってさ、股関節の動きを考えてみてよ。 ターンアウトしてるって、骨盤のソケットの中で大腿骨が回るんだよね? ひざみたいに、グランプリエしたらハムストリングとふくらはぎがぶつかっちゃう!とかじゃないんだもの。 特に、脚を「外側に回す」のだから太い太ももとかは外に回される=邪魔じゃないところに行く。 だから、ここで脚が太いから彼女はターンアウトが出来ない、というのは言い訳です。 (うちモモの方がぶつかるところまで回せてたら、ターンアウト出来てるじゃん!!)   ターンアウトが出来る=5番ポジションが入れられる、ではない 多分、先生方が言いたいのは「5番にしっかりと閉まらない」という事だと思われます。 だけどさ、脚が太かったら実は5番ポジションちゃんと閉まるンですよ。 だってお肉たちが先にぶつかるから、タイトな5番ポジションにする前に両脚が閉まったように見えるんですもの。   わかります? 確かに、右足前の5番ポジションで、右足の子指と左足の親指はぶつからないかもしれないけれど、 そこまで出来てる子って、特に動きの中でね、殆どいないんだって考えたら、脚の太い彼女だけ特殊なことじゃないでしょう?…

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足首のグラグラ!ケーススタディ

こんなダンサーいませんか? 足首が変に柔らかい、とかよく動く(特に内側、外側へのグラグラ) 甲が出やすい(乗っかっちゃう) 捻挫を何度も繰り返している子   うんうん、っていう人たちは多いと思うけれど、その後に 足首の後ろ側、外側、内側に痛みがある人。 もしくは、足の甲や土踏まずの部分が痛い人。 っていうのを足したら?? すごく多くのダンサーに当てはまると思うのだけれどどうだろう? 今日はそんな足首のグラグラをお話ししていきます。   足首のグラグラ? 生徒のビデオがあるのでそれをちょっと見てみてね。 右側、テープが貼ってある方は、テープで治していますからまっすぐなのが見えると思います。 ちなみにO脚のコンプレッススがある子だけど、テープしている方を見ると、そんなの見えないくらいまっすぐだっていうのがわかるかな?   逆に左足。 そっちは、最初アーチが落ちて、足首がロールインしているのが見えます。 (ちなみに、最近よく聞かれるんだけれど、足のアーチが落ちる扁平足と足首のロールインは違います。一緒に起きることが多いけれど、一つは足関節で、もう一つは足のアーチを指してるからね!) そして、ルルベに上がるまではアーチが落ちているんだけれど、 ルルベから戻ってくるときは逆に足首の外側に落ちているのが見えるかしら?   これはいい方の足です。 彼女は最初、テープしている方の足の甲が痛くてきました。 テープしたら一気に痛みは無くなりました。   ちなみに、このテープはダイナミックテープと呼ばれるもので、筋肉の動きを作るテープです。 キネシオテープとかではないです。 もちろん、リジットテープではありません。だってルルベに上がれなくなっちゃうから!…

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ダンサーのケガ 疲労骨折について知っておきたい事

*この記事は2017年に書かれたものを、より詳しく大幅アップデートしました。     私が踊っていた時の一番最後の怪我が疲労骨折でした。 ちゃんとリハビリするというか、治療も、原因も、リハビリの方法も知らなかったので、それが最後の引き金になってバレエを辞めました。 (それ以外にも色々と理由はありましたが、詳細は愛さんのバレエ留学記シリーズに書いているので興味があったらそちらをどうぞ)   必ずしも疲労骨折=バレエ人生終わり!ではありません。 実際にプロダンサーでも多く見られます。 そしてその怪我の間に自分をより強く、踊れるダンサーに改良することも可能です。   ですが、疲労骨折を放っておくダンサーがあまりにも多すぎる。 そして本来ならば、6-8週間のお休みの後レッスン復帰が出来るはずなのに、レッスンを休むことを恐れて?先生が許さなくて??結果、バレエ人生を短くしてしまっています。   バレエ人生が短くなる…だけだって悲しいのに、 骨折が一生治らない「偽関節」 いつもかばって踊るために体のバランスが崩れる「機能性側弯症」   かばって踊る・生活するから無数の不必要なケガに繋がったり 一番力を発揮しなければいけない留学中、バレエ団1年目などで思うように力を発揮できずチャンスをつかむことが出来ないなんて事もよくあります。   これ以上読み進める時間や興味がない人たちのために、これだけは頭に入れておいてください。 疲労骨折は防げます。 疲労骨折とはなに? 「疲労骨折」って言葉は聞いたことはあると思うけれど、普通の骨折と何がちがうのか?を説明しなさい、と言われたらうーん…ってなっちゃいません? Clinical Sports Medicineという本(ちなみにこれはバレエ団研修している時に、バレエ団で働いているスタッフ全員の机に置いてあったので真似して買った本。DLSでも参考書に使ってます!)によると   疲労骨折は「Overuse…

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ポワントを早くから履いてしまう子供のケア

  自分が経営しているのではないスタジオで、ポワントを早くから履かせている。 どうしたらいいですか? これが、今日のテーマです。   そういう子供たちのアシスタントをしている、もしくは他のクラスで指導している、という場合、何に気を付けてあげたらいいか?を考えてみました。 先生の悪口はなし これねー難しいってのは分かります。 子供が泣きながらストレッチさせられてたり、7さいなのにポワント履いてたり。 それは間違ってます。ええ、間違ってますとも! ただしね、「あなたが」そのお教室で働くって決めたのだったら、生徒が混乱するような事は言えません。   生徒さんや親御さんに相談されたら、説明することはできます。 例えば、まだトウシューズを履くには幼い気がする・・・と言われたら 「IADMSという団体は12歳からのポワントを勧めているみたいです。ここからダウンロードできるので読んでみて、○○先生と相談してみてはどうでしょうか?」 でも、これは結構厳しいかも。   つま先を伸ばすストレッチしている時に足首の後ろが痛い・・・と相談されたら 「私はお医者さんではないですが、ストレッチで痛いのだったら一度ストレッチを休憩してみてどうなるか?チェックしてみたらいかがですか?それで解決したらOKだし、 痛みがなくならないようだったら専門家にみてもらったらいかがでしょう? OO先生にケガしているみたいなのでストレッチはお休みするという旨を伝えておきますね」とか。   特に田舎の場合。 踊る環境が整っていなくて、そのスタジオに通う OR バレエを辞めるというチョイスしかない事があります。 もちろんケガするリスクは忘れちゃダメだけど、踊らなかったらダンサーにはなれないし。 ダンサー自身、そして親御さんたちも賢くなる必要があるので、DLSを読むように勧めてあげてもいいかも。 (ほら、私が先生のやる事に対して文句を言ってるのと、雇われてる人が言うのでは受け取り方が違うじゃない?嫌われるのには慣れてるし笑) 賢くレッスンプランを作ろう!…

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