ながらストレッチ・ながら筋トレに意味はあるのか?

2019年を迎えて、メールの整理をしていたら、こんな質問がありました。 ”ながら”ストレッチはいつもなんとなくしているのですが、ながら筋トレって出来ますか? 例えば通勤電車で立っている時、座っている時、立ち仕事の時、歩いている時などです。   おお!と思ったし、私も知りたい!笑 で今日はながらストレッチ・筋トレをテーマにリサーチしてみました!       マルチタスキングとは? ながらOO、って結局はマルチタスキングの事を指しますよね? 1つの事にフォーカスするのではなく、複数の事を同時にやるって事。 歩く+音楽聞く おしゃべり+ストレッチ などと同時にできる事の他に、   ブログ書く+受信箱チェックする 勉強する+テレビ見る 完全には同時に行っていないけれど、同時期に行う、というものまで。   でもね、マルチタスキング、って脳みそには良くないって分かっているんです。 世界的な経済誌であるForbesによると、 Multitasking reduces your efficiency and performance because your…

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四つん這い手脚上げについて DLSポッドキャスト epi224

毎月最後のポッドキャストはリスナーさんからの質問にお答えしています。 今月はバレエの立ち方できてますか?ブックにあるエクササイズについて2つ答えました。 本を持っていたら一緒にチェックしてみてね!!   聞きたい人はこちらから     スクリプト みなさんこんにちは、DLSポッドキャストへようこそ、佐藤愛です。お元気ですか? DLSポッドキャストはプロの現場から健康なダンス生活を応援する情報サイト、 ダンサーズライフサポートドットコムのブログ音声バージョンプラスポッドキャストだけの裏話などを毎週金曜日にお送りしています。   毎月最後のポッドキャストはリスナーさんからの質問にお答えしています。 といってもまだ新しい企画なので過去に2回やっただけですけどね。 8月には脛の外側が痛くなっちゃうんだけど、という質問、9月には煙草とダンサーというトピックにお答えしました。 それらに興味がある人は是非是非、過去エピソードを聞いてみて下さいね。   10月は私が体調を崩して入院したのでとんじゃったけど、11月は戻ってきましたよ! 今日はバレエスタンスのエクササイズについてきた質問にお答えします。 では、メールです。   先日の大阪のセミナーでお世話になりましたみゆきです。 大変貴重な時間を過ごさせていただきました。ありがとうございました。 四つん這い手脚上げでイラストでは腕の位置が床に対して90度ですが 腕が大腿骨より長い場合水平にはせず難易度ダウンバージョンの様に斜めにバレエスタンスを保つので良いのでしょうか。 もしかして、人間の体は大腿骨と腕は同じ長さで、長さが違うと感じているのは私の勘違い・・・なのでしょうか? そういうことは稀なケースなのでしょうか?   みゆきさん、素敵な質問ありがとうございました! これはね、個人差があるものの、太ももと腕が同じ長さの人間はそうそういません。…

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あなたのターンアウトは絶対に良くなる!

2018年8月1日に出た「ターンアウトできてますか?」に続き、 2018年9月にはターンアウトWS(ワークショップ)をお披露目しました。 今日はそこから学んだ事と、みんなからのリクエストが多かった 幻のFB10日間ビデオをYoutubeにアップしたよーというブログを書いてみようと思います。 出来ない=伸びしろ ターンアウトWSではまず最初に1番ポジションの型を取り、 エクササイズ毎にどれだけ上達したのか?を測る、という 感覚で上手になった感じーではなく 実際にサイエンティストとしてターンアウトを客観視してもらいました。   2グループ、総勢50人以上。 本に書いてあるエクササイズの最初の1つ目(時間でいったら10秒×3セット) で良くなりました。   だからね、あなたのターンアウトは良くなるンです。 絶対です。   本にも書いたし、ブログにも書いたし、ライブでも、いろーんなところでお話したけど、 ターンアウトは動きです。 動きって事は鍛える必要があります。   筋肉なの! 骨格じゃないの!   これね、来日の後こっちに戻ってきて同じことを生徒達にやらせた笑 バレエ学校で毎日踊っている、選ばれた子達。 その子達でもおおきな変化があるのだろうか? って思って。   10人にやってみたら全員変わったよ笑…

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倒立をしたいダンサーへ

倒立!? なんでそんな話を!?と思うかもしれません。   まー最大の理由は倒立、もしくは倒立の進化形(片手だとか、そのあとブリッジにいくとか、でんぐり返り、つまりは前転に繋がる)だとかは コンテンポラリー作品で使われるテクニックで非常に多いからです。   バーサタイルにならなければいけない21世紀ダンサーだったらコンテは必須。 これは2015年のDLSオフ会のテーマでしたし、 FBで毎月行われる#愛さんに聞いてみよう でも何度も質問にきましたね。     DLSの2018年9月に行われる、表現力セミナ―キッズ、では最終日にコンテがあります。 これはやっぱり、表現の幅を広げるために必要だし、 コンテもある程度慣れ、というのが必要だから。 海外のバレエ学校であれば、週に一度以上、コンテのクラスがあるのも、 ローザンヌなど大きなコンクールでコンテもやるのも、 いくら由緒正しいクラシックバレエ団でもコンテ作品を上演するのも、 すべて考えた上で、セミナーでも取りいれる必要を感じています。   そうそう、 コンテ経験ゼロですが、参加出来ますか? という質問を何度もキッズセミナ―でいただいております。 大丈夫です、一緒に学びましょう!   キッズセミナ―は14歳までだけど、15歳以上でプロを目指してて、コンテも!という子達は 2019年1月に行われる冬期バレエ講習会に申し込んでね。 こちらでは毎日コンテがあり、最終日に作品を発表します。   ダンサーが倒立を行う危険性 肩関節は一番動く関節…

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バレエ教師がエクササイズ指導をするべきか?

タイトル通りのことを今日は考えていきましょうよ。 「バレエレッスンにエクササイズは必要か?」と言い換えてもいいよね。   つまりトレーナーさんに任せるのではなく、スタジオでフロアエクササイズを指導したり、ストレッチを指導すべきか?ってところ。 大御所系バレエ学校のエクササイズクラス ここでいう大御所ってのはワールドバレエデイとかに出るレベルって事ね。 YouTubeを見て分かるように、レッスン前後に先生がエクササイズを指導しておりません! ただ、どのフルタイムのバレエ学校でもエクササイズクラス(ピラティス、フロアバレエ、フィットネス・・・呼び方はどうでもいい)はあります。 そしてそこでは、それ専門の先生が指導しております。(私がその一人です)   これだけを見ていると、 トレーニング、エクササイズは必須科目の一つ だけれど、 バレエの先生が指導しなくてもいい という背景が見えますよね。   ちなみにカンパニーダンサーがトレーニングしている風景を見たり、インスタにアップされたりしているのを見ると、 彼らはエクササイズ「も」指導されてきている。 だが、レッスンの中ではやっていなかった、というのが見えるはずです。 日本のスタジオのエクササイズ指導は? ここがポイントでしょう。 みんなが皆、大きなバレエ学校で何人もの教師を構えているわけではないですからねー   スタジオで指導しているのはバレエであって、プロを目指すように毎日5-6時間踊っていなかったら。 コンテや創作、その他の体の使い方が違うクラスを受けなかったら。 試験でフィットネスがチェックされるのでなければ。 バレエの先生がエクササイズを指導する必要は全くもってないと私は思います。   何度もブログで書いていますし、セミナーでもお話していますが、 バレエは結局、最終的にはバレエレッスンの中で上達します。…

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有酸素運動とバレエ

心肺機能、これどうやってみなさん読みます? 私はね、いつもしんはいきのう、って言っていたんですよ。そしたら、これはしんぱいきのう、って読むんですよってポッドキャストリスナーさんからメールをもらいました。   メールでも「ブログで体系、ってありますが、体型ですよ」って教えてもらったこともあります。 こうやって佐藤愛の語彙力は皆様にサポートされて伸びてゆくのです・・・   さて! 今日はその、心肺機能について。 日本語では有酸素運動って呼ばれるやつですね。   有酸素運動の定義は 好気的代謝によってヘモグロビンを得るため長時間継続可能な軽度または中程度の負荷の運動をいう なんですって。   普段普通にスタジオでレッスンをしているだけだけど、発表会があります、とか留学を考えています、とかの子達は心配したほうがいいエリアですよ。 (わかった???????親父ギャグすぎる?)   有酸素運動って痩せるための運動じゃないよ ここでお話したいのはそういう事じゃないんだ。 どちらかっていったら、筋トレみたいな方が体型作りには向いているし、早く結果がでるから、昔みたいに有酸素運動=痩せます!ではございません。 (食事の方が大事だしさ)   そして、30分やったらOKとかでもないです。 なぜかって、さっきの定義で見て分かるけど、「長時間継続可能な軽度または中程度の負荷」って曖昧なんですよ。 週に1度しか運動をしない大人バレエトレーニーさん(大人でバレエレッスンを受けている方々をDLSではトレーニー「トレーニングする人」と呼んでいます) VS プロを目指している留学中の子 だったら、「長時間継続可能な軽度または中程度の負荷」がぜーんぜん違いますでしょ?   ここは、セミナーやバレエ学校なんかでもよく言います。…

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ダンサーのためのランニング

私の働いているバレエ学校は4ターム制なので、一年に4回ホリディがあります。サマーホリディが一番長く6-8週間ほど。 それ以外は3週間休み、という事に政府が決めています。   そうはいっても最初の1週間はお休みになりますが、 2週目からホリディクラスといわれる1日に1つのクラスが始まり、3週目はリハーサルが始まっている時期もあります。   今回のホリディは3週目にガラパフォーマンスがあるので、選抜されたダンサー達は5日休みがあり、その後クラス、リハーサルが続くようになります。 毎日5-6時間踊る、っていうのから毎日2時間くらいのクラスにかわる、となるとかなり楽なんですけどね。   さて、今日はランニングについて書きます。 なぜかって言うと、ホリディ中に体力を落とさないために何をしたらいいですか?と質問されることが多くあるので。   体力づくりはもちろん、怪我によってはリハビリにもいいかもしれません。 グランアレグロやオンポワントよりも足に合ったランニングシューズ(プロにフィッティングしてもらえたら一番良い!ファッションではない!!)で走る方が負担が少ないケガであれば。 心肺機能のためのエクササイズ 私がダンサーにお勧めしているカーディオ(cardiovascularの略、つまり有酸素運動)は基本的に3つ。 ランニング(running) スイミング (swimming) バイキング(Biking) そこに縄跳び(jumping rope)なども入れることがあります。 ランニングが一番楽 お金もかからないし、シューズ以外道具がいらないランニングは、手軽にスタート出来やすいですよね。   スイミングは関節系のケガをしていたり、リハビリ中だったら素晴らしくお勧めなんだけれど近くに施設がなければ大変なのと、 冬はその後冷えるとか、生理中はいやだ、とか色々な問題が出てきます。   バイクというのは動かないジムにあるようなバイク(ステーショナリーバイク)を漕ぐこと。 でも普通の自転車でもいいかもしれませんね。…

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踊りで使える筋肉コントロール

筋肉の収縮を考えるシリーズはかなり人気でした。 筋肉ってね、3種類の収縮ができるんですよーって話だけれど、せっかく細かく書いてあるので、 短縮性収縮(concentric contraction) 伸張性収縮(eccentric contraction) 等尺性収縮(Isometric contraction) という言葉が分からない人、もしくはうろ覚えの人はそっちのシリーズを先に読んで下さい。   筋肉を固めないで使うってどういうこと?という質問からシリーズが生まれたんだけれど、 今日の記事はその応用編っていう位置づけです。 愛さん、その記事2014年にアップされたんですよ、というつっこみは辞めましょう。 色々と書きたいことはあるのよ、だけどね普通の仕事もしないといけないからさーブツブツ     エクササイズをやってもレッスンで使えないって事ありません? あるでしょー それにはいくつか原因があります。   一番大きな原因はエクササイズが間違っている。 そりゃーレッスンで使えないわね。 腹筋シリーズでその部分は色々と説明していますが、一番わかりやすいのが普通腹筋。 レッスンで使いたい腹筋の場合、 脚の付け根(それって腹筋じゃなく脚の筋肉でしょ?)が頑張っちゃってる 腹筋を使うたびにタックにしてる(骨盤動かす練習してどーするの?) 腰椎をめちゃめちゃ丸める、頭が地面に戻ってきた時に肋骨が開いちゃう(背骨ぐにゃぐにゃじゃない…) ってしてたら50回やろうが、100回やろうが踊りで使えるようにはなりません。   「エクササイズ」や「筋肉」に悪いものはありません!…

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足首のグラグラ DLSフォロアー9歳

  足首のグラグラ!という記事の最後に、見てほしい人はビデオ送ってねーっと書いたら 本当に何人か送ってきてくれました。 なので!! ケーススタディとして一緒に見ていきましょう!   ビデオの方が分かりやすいんだけれど、ビデオ編集は時間がかかるので、 来日ツアーが終わってから全部まとめて足首研究ビデオにします。   9才のダンサーの卵ちゃんがモデルです。 (お母さん、ありがとうございました!)   **これは動画を見た感想です。治療、診断ではありません! みんなの勉強素材になると思ってアップしたので、彼女やお母さんへの攻撃コメントは許しません。 あと言いたいことはたくさんあるけど笑 彼女の先生へのコメントも避けましょうか。 彼女がスタジオに戻れない環境になってしまったら悲しいですからね。   また、今日のブログは佐藤愛の頭の中がどうなっているのか?を書いております。 正しい、間違いは本人を見ないと分からないので、医学的なアドバイスではありません。 よく、愛さんナニ考えてるんですか?って言われるから、ダンサーを見ている時こんなんかなーって考えている順番通り書き綴っていきますね。   モデルさんのバックグラウンド バレエ歴5年、週4回レッスン、週2回コンクールクラス、小3でポワント。 お母さんからの一言 「ここまでで愛さんならワナワナきてると思いますm(_ _)m」 笑!うん!   んでもって 膝の疲労骨折、右小指の痛み、足首甲の疲労骨折経験。…

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胸椎の回旋:アラベスクを無理なく上げるヒント

アラベスクを上げたい!という声はいつもどこでも(バレエ学校だろうが、日本でセミナー中だろうが、セミナーやイベントの質問だろうが)聞きます。 今年のバレエ学校は白鳥の全幕をやるので、ターゲットになるのはもちろん高く安定したアラベスク。 だから新学期早々、生徒達の背中づくり、アラベスクのための柔軟性作りに励んでいます。   アラベスクを上げるっていうのはただストレッチしてればいいわけでもなく、 背筋の筋トレをしていればいいと思っている子達が多いので(先生方もか。) 今日は速攻で脚が上がるヒントをご紹介しちゃいます。 (ええ、今、私速攻って言った。うん・・・)   一つのポジションでも原因は色々 アラベスクだけでなく、バレエのステップがうまくいかない原因は1つではありません。 体によって違うし、ジャンプなのか、ホールドなのか、つなぎの動きなのか?なんかによっても変わってきます。 アラベスクだったら特に1番アラベスクと4番アラベスク、パンシェでは動きも変わってくるから、足が上がらない原因も変わってきて当然!   アラベスクがうまくいかない主な原因をいくつか例に出してみましょうか。 動脚の股関節が硬い 動脚の骨盤の回旋に欠ける(もしくは過剰回旋) 動脚の臀筋が弱い(もしくは外旋と伸展の筋力配分が悪い) 動脚のハムストリングが弱い 軸足の股関節が硬い 軸足の骨盤の安定がない 軸足の強さ、及び安定に欠ける 腰椎の柔軟性に欠ける 背筋(腰椎部)の筋力に欠ける 胸椎の柔軟性に欠ける 胸椎の回旋に欠ける 肩関節の柔軟性に欠ける 胸椎、および肩関節を支える筋肉群が弱い 頸椎、及び頭部を支える筋肉群が弱い  …

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