違う結果が欲しかったら、違う事を試さなきゃ!

*このブログは2014年に書かれたものを2020年に大幅加筆修正しました。   The definition of insanity is doing the same thing over and over and expecting a different result この言葉、アインシュタインが言ったという事で有名ですが、実際は1981年の本だとか、1983年の本だとか言われています。   誰が言ったか?は別として直訳すると 「狂気」という言葉の意味は、同じ事をずっと繰り返しながら違う結果を求める事だ。 となります。   その言葉にインスピレーションを受けて、私がダンサー達、そしてバレエ教師の皆さんに伝えたいのが、「違う結果が欲しかったら、違う事を試さなきゃ」ってこと。   そりゃそーだろ、とツッコミを入れる前にスタジオ内を見回してみて。 同じことをずっと繰り返していて、結果が出ないって嘆いている人達の多いこと! ケース1:アレグロでつま先が伸びない…

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ダンサーの卵のサポートの仕方

最近、バレエママさんたちからメールをいただく事が多くあります。 なのでDLSでは「悩めるバレエママシリーズ」として、ダンサーの卵サポートセッションというセミナーも作りました。(2021年5月現在、ケガしたお子さんがいる親御さん向けの企画も検討中です。) ダンサーの卵サポートセッション(通称卵の会)は、実際にダンサーの生活をお話したり、年齢別に何が必要かを考えていくセミナーです。   留学について書いた記事はこれの発端でした。 留学させるかさせないか、というのはダンサーだけの決断ではなく、家族全員が決断するからです。 ダンサーの卵を持つ親の悩み この子はプロを目指したいと言ってはいるが、どこまで踊らせてあげるべきか。 学問と夢のバランス。 そして留学とかいろいろ壁があるけれど、どこまで手助けしてあげられるのか。   子供の痛みは親の痛みです。 子供が悔しくって泣いているのを見て、心の痛まない親がいるでしょうか。 それでも彼女が選んだ道。 涙を惜しんで背中を見守りつつ、カロリー計算したお弁当を作ってあげるのでしょう。   でも親の応援が「自己満足な応援」になっていると、残念な結果になります。   子供は踊りが楽しくって踊っているのに、プロになりたいと勘違いし押し続ける人。 年齢がとっても浅いのに難しく、長時間のレッスンばかり受けさせる人。 他の子やバレエスタジオと比較し、必要のないダイエットとかネガティブな事ばかり言いつける人。 コンクールに出ないと、ポワント履かないと、と焦る人。   日本だけでなく海外でもこういう親はいるんですが、日本の方が多い感じはしますね。 バレエ人口が大きいからか、幼いころからの習い事が多いからか、 幼いうちに、受験などほかのプレッシャーがあるからか。   ま、こういう人を私はステージママ、と呼びます。 毎年絶対1人はステージママのせいで踊ることを辞める生徒を見ていました。 原因はいろいろだけれど、ネガティブに影響することには変わりありません。…

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ダンサー必読Book厳選5冊!

*この記事は2014年5月に公開された後、より新しい情報を入れて皆さんが使いやすくなるように2020年7月にアップデートされました。 *本のリンクはアマゾン(アフェリエイトリンク)に飛びます。応援ありがとうございます。   仕事上、バレエの本、解剖学の本はお家にたくさんあります。   バレエの本、また解剖学の本って安くないんですよね。 そしてダンサーの体の使い方に当てはまっていないものや、情報が古いものもあります。 そりゃそうですよね、一度出版されたら、第2版、3版と同じ本を買う人なんてほとんどいませんもの。   DLSのブログを読んで、バレエ解剖学が楽しくなってきた。 だから自分でもいろいろと調べてみたい…けどのけぞる程高いし、一体何を選んだらいいの?と思う人もいますよね。 今日はその中でから厳選5冊をご紹介します。   2014年版トップ5 この記事が最初に公開されたのは2014年。 その際にアップしていたトップ5をまずはご紹介しましょう。 第5位 ダンステクニックとけが 第4位 The Physiology of the Joint Volume Two Lower Limb 第3位 Dance Anatomy and Kinesiology…

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心という筋肉を鍛える

  オーストラリアの一年は1月の終わり、または2月の最初に始まって12月に終わります。 そのため、今現在(12月上旬)は本当にラストスパートの時です。   最近、2人の生徒がバレエ学校をやめました。 あと少しで終わり。卒業証書がもらえたのに。   毎年たくさんの生徒がやめていきます。 「毎日踊るのは大変すぎた」 「踊るのは好きだけれど、仕事には出来ない」 「怪我が続き諦めた」 「ダンスを甘く見ていた!」   理由はたくさんありますが、 この時期に辞める生徒の場合、原因は大体メンタル面にあると思います。 燃え尽きた、とでも言いましょうか?   今まで頑張って、頑張って。 ストレッチを続け、痛みに耐え、体のケアをして、全ての注意を書き出して。 痩せなさい。足の形が悪い。腕が短い。 体の事もズバズバ言われる世界に居る故に、このような事を尊敬する先生から毎日言われるのです。   自分を限界までプッシュし続けて、昨日よりも良い物を作り続ける、というのは大人でも難しいことです。 けれど、これがアーティスト、芸術家の生活。   ある日、これが限界に達するとどうなるか? スランプ。なげやり。モチベーションを失い、バレエなんかもういいや!となっていきます。 摂食障害や鬱、パニックアタックなど、深刻な問題に続くこともありますし、 体の痛みも精神的な物から来ることがたくさんあるのも事実。  …

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バレエ教室の選び方

*このブログは2013年に書かれたものを2020年に大幅加筆修正しました。   「DLSで勉強して、スタジオの指導方針に疑問を持ちました」 という声は毎回若いダンサーが参加できるセミナーを行う度に聞きます。 ダンサーから寄せられる質問の中には、そのスタジオ早く出た方がいいよ、と思う事も(思うだけでなく言うけど…!)あります。   ただね、お教室選びはサイエンスではなくアートなんですよ。 相性というものもあるし、最善なスタジオを選ぶ方法という論文があるわけでもない。 スタジオの実績(例えばコンクール入賞歴)がダイレクトによい先生に結びつくわけでもありません。   この記事では これを見たら逃げろ!という赤信号 私が思うスタジオ選びで大切な2点 という話をしていきたいと思います。 教室選びの話の前に、自分を見直してみて スタジオ選びはとても大切です。 いくらダンサー自身が気を付けても、レッスンの内容や発表会の振付は変えられません。 特に幼い子供の習い事であれば、バレエが好きになるかどうかはもちろん、生涯続くケガや痛み、心の傷にならないように、保護者が十分気を付けなければいけないと感じます。   そうは言っても、ある程度の年齢になったら、自分のスタジオ内外の努力や知識だって大事。 ダンサー自身の努力(+未成年だったら家族の協力)と、先生の実力の二人三脚が必要だという事は忘れないでください。 くれぐれも、貴方の努力不足、理解不足、レッスンでの態度や集中力欠如などを先生のせいにしないこと。 →レッスンでの態度 →レッスンを最大限に使う方法 →常に100%とはどういう事か?   これは、中学生以下の子供を持つ保護者がやりがち、だという風に今までの経験からは見えるのだけど、 雑誌に載ってたから 早くからポワントを履かせてくれるし コンクールには常に入賞しているから……

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忙しいダンサーの為のウォームアップ

ウォームアップという言葉を聞いたことがありますか? もちろん、ほとんどの人がこの言葉を知っていると思います。 「体をあたためることでしょう?」 「運動する前のストレッチでしょう?」 「スポーツ選手には必要かもしれないけれど、私たちダンサーは毎日ストレッチしているし、しっかりとバーレッスンをしているから大丈夫!」 確かにバーレッスンはゆっくりプリエからはじまりますから、 それ自体がウォームアップのようなものだと考える人もたくさんいます。 でもね、ウォームアップとクールダウン、この2つはケガ予防だけでなく、ダンスのテクニック向上や次の日の踊りの質まで変えてくれる重要なステップ。 そんなに長い時間をかけて行わなくても大丈夫なので、ぜひクラスの習慣にしてみてくださいね。 ウォームアップのゴールは心拍数を上げ、血流を良くすること。 その為筋肉が温まり、エネルギーを効率よく使うことが出来ます。 温まればいいのでしょ!? といっていっぱい上着やレッグウォーマーをしたり、ヒーターの前に座っていればウォームアップになるわけではありません。 筋肉は600個以上ありますから、そのすべてを温めるためにヒーターの前にいるのは不可能ですし、上着を重ねるだけで深部にある筋肉まで暖まることも不可能です。 よって、血流を使ってすべてを温める必要があります。 皆さんの知っている通り、血管は体の細部まで行き通っています。 つまり、あたたかい血を送ることで筋肉を中から温めることが出来るのです。   このプロセスを行うことで、ケガを予防することはもちろん、クラス中に無駄に疲れることも無くなってきます。 エクストラでエクササイズを行っているのに、疲れづらくなる!? そうなんです。 筋肉が温まると効率よく動くことが出来ますし、 筋膜や腱、靭帯などはコラーゲンでできていますから、 それらが温まると柔らかくなり、無駄な力を加えなくても動くことが出来るのです。   心臓も筋肉だという事をお忘れなく! 無駄に負担をかけずに心臓を使うことは大事だと、言わなくても伝わりますよね。 ではどうすれば正しくウォームアップが出来るのでしょうか? 長さ的にみると、ただ10分程度行うだけで大丈夫です。 心拍数が上がる必要があるので早歩きや軽いジョギング、または動きの速いフロアエクササイズを行ってください。…

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