レッスン中に注意される「スクエアを保つ」って何?

  レッスン中に「スクエアを保って!」と言われたことあります? この通りの言い方でなかったとしても 上体を強く保って・上半身がぐにゃぐにゃしない! 軸を保って・背骨を保って・反らないで 体幹を強く・胴体を強く・おなかを強く 骨盤のプレースメント、肋骨のプレースメント というのは聞いたことがあるかな?   骨盤系の注意(骨盤の前の三角形、タック・ダックなど) 肩系の注意(両肩の高さを一緒に、ポーデブラしたときに肩をずらさないなど) もあるでしょ? 実はこれらが全て「スクエアを保つ」の中に含まれるんです。 今日は今更聞けないバレエの基礎を解剖学的に紐解いていきましょう。   *文章読むより、聞いたほうが頭に入る&忙しいから何かしながら聞き流したい…という方は YouTubeにて文字起こし付き版があります。   そんな注意されたことない? それは困ったな。 バレエの基礎レッスンをやっていてこういう部分の注意がなくレッスンしていたら上達はしません。 つま先伸ばせ 引きあげろ ターンアウトしろ 足高く だけしか言われたことがない、と思った人はレッスン中にもっと気を付けてレッスンに言われた注意を聞いてください。 もしかしたら、自分の頭の中で「これしなきゃ!」という(偏った)考えがあって 先生に言われた注意を取捨選択しちゃっているかもしれません。   いや、どう考えてもこういう注意記憶にございません、という場合…

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バレエスタンスワークショップ オンライン

待望のオンラインエクササイズがこの冬やってきます。 佐藤愛著「バレエの立ち方できてますか?」(以下スタンス本)の内容をより濃く理解するためのワークショップです。 来日セミナーでは4時間かけて勉強していきますが、オンラインなので1時間半を4日間連続で勉強してく、短期集中ワークショップとなりました。   オンラインだから、誰でもどこでも受講できる。 それは嬉しいことだけれど、画面越しにちゃんと見てもらえているのかな、って心配になりますよね。 大丈夫。それを考えて、少人数制+小鬼たち(DLS公認スタンスインストラクター)にもサポートに来てもらいます。   鬼の愛に叱咤激励されつつ、エクササイズや知識のアップデートをしつつ、小鬼と2~3対1で個別指導がつく時間が体験できる、本気な人だけ参加してほしい体も頭も使うワークショップです。   このワークショップが終わるころには、すべてのテクニックの土台となるバレエの立ち方への理解と、スタンスを手に入れるために自分で出来る事が分かるはず! 2021年を踊れる体革命の一年にするために、一緒に勉強していきましょう!     このセミナーで学べること スタンス本で紹介されているエクササイズが自分の体に対して正しく出来ているか?を確認 スタンス(立ち方)への理解を深め、セミナー後も自分でエクササイズを続ける知識 本で紹介されているエクササイズの応用方法 このセミナーで学べないこと スタンス本に載っているチャプター1と2の知識部分(自分で本の内容を予習してくる事ができる人だけ参加してください) エクササイズを自分以外の体やケガ、シチュエーションに合わせて指導する方法 このセミナーが向いている人 スタンス本を自分で読み、100%分からないとしてもエクササイズも試してみた人 踊りの中で使えるスタンス(立ち方)を強化したいと思っているダンサー 下記に記載されている条件に当てはまる人 このセミナーが向いていない人 下記に記載されている条件に当てはまらない人 Zoomが使えない人 自分で予習出来ない人、もしくはワークショップで勉強したっきりになってしまう傾向がある人 佐藤愛がつきっきりで指導してくれると思っている人(個人セッションじゃないです…)…

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DLS公認スタンスインストラクターデータベース

  このデータベースはDLS公認スタンスインストラクターコースを修了した方を掲載しています。 DLS公認スタンスインストラクターコースでは、ダンサーたちに対し、解剖学的に、安全にエクササイズを指導するため、理論はもちろん、実践、実技、研修などインストラクターとして必要な技術を半年以上かけて学びます。 ここに掲載された方たちは、コースで仲間たちと共に研鑽を積み、エクササイズや指導法を習得、継続的に勉強を継続している小鬼たち*です。 きっとあなたのHappy Dancing!をサポートしてくれるでしょう。 *なぜ小鬼かって?それは「鬼の愛」の弟子たちだからです笑 第一期生(順不同) 小川 祥子(おがわ しょうこ):東京都 東京都出身。6歳よりモダンバレエを始め、8歳でクラシックバレエを始めリールバレエスタジオにて倉田圭子に師事。2018年よりDLS佐藤愛より教師のためのバレエ解剖学講座、ダンサーを診る治療家・トレーナーセミナーにて学ぶ。現在は後進の指導にあたる。 Instagram:@shoko.beatyballet.123 Email:shoko.beatyballet.123@gmail.com   丸山 栄(まるやま さかえ):神奈川県・山梨県 日大芸術学部を卒業後、Royal Academy of Dance(ロンドン)への留学を経て、教師資格を取得。以来20数年、生徒のハッピーダンシングを心がけながら、3歳からシニアまで指導。 DLS公認スタンスインストラクターとして、エクササイズを通し、より効果的な身体な動かし方や、ケガ予防、ケガからのリハビリ等のサポートに努めたい。 英語での指導も可能。 Webサイト:ポラリスバレエスタジオ Instagram:@polarisballetstudio 伊藤 友妃子(いとう ゆきこ):神奈川県・東京都 幼少よりクラシックバレエを始め、現在は指導者として活動中。ダンスを続ける上でも指導者としても身体についてより深く学ぶ必要を感じ、ピラティスインストラクター資格を取得する。DLSのHappy…

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バレエスタンスで作られる印象

  余裕がないけど、自信があるように見せる方法、という記事で、ボディランゲージの大事さ、をお伝えしました。 その記事では、 感情がボディランゲージに出る という一般的な理解だけでなく、 ボディランゲージが人間の感情も作る、つまり自信のある姿勢を保っていれば、のちのち自信がついてくる!ということをサイエンスを使って説明しましたね。 英語でいうfake it until you make itってやつです。   今日はその部分も頭にいれながらバレエスタンスで作られる「印象」を考えていきましょう。   バレエスタンスとは? まず、DLS歴が浅い人は知らないと思うので、バレエスタンスとは何か?というところからはじめましょう。 バレエスタンス=バレエでの立ち方。 そのままじゃん!って感じですが、これがとっても大事なんです。   私の本、「バレエの立ち方できてますか?」(通称#立ち方ブック)ではバレエスタンスを あらゆる技術の土台になる、最も大切なテクニック と説明しています。   だって、立って踊るのがバレエ。 ってことは、その「立つ」という事が出来ていなければ、「踊り」の部分もついてこないんですよ。   バレエをやっている人なら知っていると思われるインサイド・バレエテクニックという本にも スタンスが正しくないと芸術的に上達しない(ケガの原因にもなる)。さらに、身体をコントロールする技術もみにつかず、動きも自由でなくなる とあります。…

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頭のてっぺんから吊るされているように?引き上げのお話

久しぶりに引き上げについて書いてみようと思います。 筋肉と引き上げ、表現力と引き上げなど、過去にたくさーん書いてあるので、まだ読んでいない人たちはどうぞそちらもお楽しみください。   →ひきあげて、ひきあげて、ひきあげて →引き上げを深く見る →引き上げと脊柱起立筋 →ひきあげは必要ないのか? →芸術的なひきあげ!?     今日はよくレッスンで使われる(らしい)「頭のてっぺんから糸で吊るされているように」という注意について考えていきたいと思います。   吊るされるイメージでできる引き上げ 「頭のてっぺんから糸で吊るされているように」と言う言葉がバレエで言われる引き上げについて語っていることは、レッスンを2度以上受けたことがある人ならわかると思います。   このようなイメージはアレクサンダーテクニークだったり、フランクリンメソッドだったりでも使われていますね。   この言葉がイメージさせる引き上げは 無駄な力を入れない 頭蓋骨から背骨を持ち上げることで、スペースを作る 背骨のカーブを無理なく伸ばす と言う感じでしょうか?   つまりこんな生徒たちにぴったりの言葉です 頑張り屋さん!なんでも120%筋肉を使わないと気が済まない人たち 引き上げようとすると首や肋骨に力が入ってしまい、結果上半身がそっくり返ってしまう 引き上げると呼吸ができない症候群、引き上げたら体を動かせない症候群   吊るされるイメージではうまくいかない場合 とは言っても、吊るされているイメージでずっと踊り続けることは不可能ですし、生徒の癖によっては怪我に繋がる可能性もなきにしもあらず。…

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余裕がないけど、自信があるように見せる方法

「余裕がないけど、あるように見せたい」 こんなつぶやきをツイッターで見つけました。   おおっ!と思って飛びついちゃった! だって、オーディションや発表会など人に見られる職業のダンサーは自信があるように見せるってすごく大事じゃない? もちろん、いきなり代役で舞台に立たなければいけないって事態もあるかもしれませんよね。   この前、インスタでロイヤルのお友達ダンサーがアップしていたのを見ました。 ロイヤルのジゼルシーズン。 今日は舞台がないからって、お家に帰ってたのに電話がかかってきて、急なケガでジゼル2幕のアルブレヒトを踊るために劇場に戻った。 オシポバとはいつものパートナーではないようで、リハをしていたかどうか?は書いていなかったけど、舞台をやり遂げることができてほっとしている。 という趣向のアップでした。   ね、いくら自信がなくても1幕を見終わった観客があなたを、そして物語の続きを待っている可能性があるってこと。 そしてこれがプロの世界。 舞台は生ものですから、「今は余裕がないからむりー」「今日はついてなーい」なんて言ってられないのでございます。   これらのエリアは教師のためのバレエ解剖学講座モジュール3でお話しているんですが、かなりやる気と根気のある教師でないと参加すらできないDLSの裏メニューみたいなものなので、 今日はそこからいくつかご紹介しましょう。   ボディランゲージが人を作る Amy Cuddyという社会心理学者がTedトークでお話していましたが(日本語訳もついていたのでリンクを貼っておきますね!見る価値がありますよ)割り箸を加えて笑顔の「ふり」をするだけで楽しくなれるんだそう。   そして研究では 1)力強いポーズVS無力のポーズ を2分間キープしてもらう 2)唾液のサンプル(ストレスホルモンのレベルを確認するため)とギャンブルをやってもらうなどの実験 とやってもらったら、結果として 支配性ホルモンであるテストストロンが 力強いポーズの人20%アップ、弱いポーズの人は10%ダウン。 ストレスホルモンであるコルチゾールは 力強いポーズの人25%ダウン、弱いポーズは15%アップ…

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素晴らしき3番ポジション!

足の3番ポジションってご存知ですか?   知らない人でこのブログを読んでくれていたら、 1)バレエを始めたばっかり!な大人バレエトレーニー※さん 2)娘のバレエ生活を応援しています!な親御さん 3)ダンサーについて勉強中の治療家・トレーナーさん ってところでしょうか?   ※DLSでは大人でバレエレッスンを受けている方々をトレーニー「トレーニングする人」と呼んでいます   知っている人でも、「何のためにあるの?」とか「いつ使うの?」とか言われたらちょっと答えにくいかもしれないよね。 だけど、私は3番ポジションをたくさん!使います。 特にリハビリ。 なので今日はそのエリアをお話していきますね。 足のポジションの簡単歴史 分からない人達もいるかも、ってところで肝心の3番VS5番ポジションのお話に行く前に、ちょこっとだけ。 現在使われているバレエの足のポジションは昔むかし、フランスでバレエにめちゃめちゃハマったルイ14世がバレエ学校を設立した際に彼のダンスの先生と一緒に作られたと言われています。 これは1660年あたりのお話だからね、かなーり古いのが分かりますよね。   それから時は過ぎ、男性主演から女性ダンサーが強くなり、どんどんスカートが短くなって笑 つま先で立つようになって、細くなって、脚の高さが上がってきて、ぐるぐる回るし、見上げちゃうくらいの高さで飛ぶようになったのが今、2017年笑   昔は1番だって5番だって180度!!じゃなきゃいけない見たいなのはなかったようですが、 いつからそうなったんでしょうね… 足の3番ポジションってレッスンでやります? ということで、今日のテーマである3番ポジションに戻ってきましょうか。 足のポジションは5つ、1,2,3,4,5番ポジションってのがあって、いつからか6番ポジションってのも主流になってきてますが、3番ポジションをレッスンで使うことって少ないですね。 皆さんはどうです?ありますか?   だいたいはプリエのエクササイズでも、1番、2番からロンデジャンプで4番にいかない?…

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「バレエの立ち方できてますか?」 佐藤愛著

佐藤愛著「本気でうまくなりたい人のためのダンス解剖学教室 バレエの立ち方できてますか?」の4月23日より先行予約を開始します!先行予約だけの特別プレゼントもたっぷりなのでお見逃しなく。バレエの基礎であるバレエスタンスを解剖学とエクササイズでご紹介しました。全ての土台となるバレエスタンス(立ち方)を一緒に勉強していきましょう!

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アライメントという壁

*この記事は2013年に書かれたものをより読みやすく、具体的にスタジオで使えるように2020年に大幅改正しました。   アライメントという言葉を聞いたことはありますか? 愛さんがyoutubeビデオとかでも言ってるじゃん!って思うかしら。 (アライメントとプレースメントを説明したYouTubeビデオは記事の一番下に貼っておきました)   アライメント、英語ではalignmentと辞書で調べてみると「配列」と出てきます。 工学や生物学で用いられることが多い単語だそうですね。   ダンス、またはスポーツを行う人にとって、アライメントとは骨格の配列の事をさします。 要は骨が正しく、まっすぐに並ぶ場所ってことね。   正しいアライメントで立ちなさい、と言われたときは、 正しく骨を並べて立ちなさい、ってこと。 正しいアライメントってなに? というと下の図のように体のランドマーク(目で見える骨や体の部分)が一列に並ぶことを言います。 イラストは「バレエの立ち方出来てますか?」より。 スタンス本では前、横、後ろから見たときのチェックリストを作ってありますよね。   もちろん、踊っている時にここに挙げた全ての点が一列になっていることは不可能だよ。 ただし、絵を書くときに白いキャンパスが必要なように、 体を動かしていない、まっすぐに立っている時に正しいアライメントに戻ってくる ことはダンサーにとって非常に大事なこと。   だから、バーレッスンのプレパレーションとかはすべて、こういったところから始まるし、両手バーで踊る事で、肩や骨盤を確認できたり、 バレエを始めたばっかりの人達は、少ないターンアウトで立つこと、難しくない、短いアンシェヌマンでレッスンを作る事で、 立ち方を確認 &アライメントの感覚や理解作っていくことが出来るんですよ。   …そうやってレッスンされてきたでしょ? アライメントを正しくするメリット…

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